アシックスのサッカースパイクといえば、安定した品質と日本人の足に合ったフィット感で知られています。その中でも「アシックスDSライトXフライ」は、軽さと履き心地を両立した人気モデル。実際にどんな特徴があり、どんなプレーヤーに向いているのかを詳しく見ていきましょう。
アシックスDSライトXフライとは?シリーズの位置づけ
DSライトシリーズは、1990年代から続くアシックスの定番サッカースパイク。なかでも「Xフライ」は、その中核にある軽量・素足感覚モデルとして登場しました。
「軽いのに柔らかい」「足に吸い付くようなフィット感」という評価が多く、プロから学生プレーヤーまで幅広く支持されています。
アシックスDSライトXフライは、単なる軽量スパイクではなく、アシックスが日本人の足型を徹底的に研究して作り上げた“機能美の集大成”。土、人工芝、天然芝といった複数のグラウンドに対応できる汎用性の高さも魅力のひとつです。
アッパー構造:柔らかさと包み込み感の両立
Xフライシリーズの特徴は、何といってもアッパーの質感。前足部には天然皮革(カンガルーレザー)を採用し、履いた瞬間から足に馴染む柔らかさを感じられます。
カンガルーレザーは軽量でしなやか、かつボールタッチの感覚をダイレクトに伝える素材。特にアシックスDSライトXフライ5以降では、内部フォームの密度を上げて厚みを調整することで、フィット感と安定性を両立しています。
最新モデルの「アシックスDSライトXフライ6」では、アッパーに“SILKYWRAP”という新素材を採用。これは合成皮革ながら、柔軟性と耐久性を両立する特殊構造で、天然皮革のような足馴染みと軽さを実現しています。
結果として、柔らかいけれどヘタらない、長時間プレーでも足に吸い付くような履き心地に仕上がっています。
ソール設計:軽さとグリップ性能の絶妙バランス
アシックスDSライトXフライは、軽量設計ながらグリップ力にも妥協がありません。
ソールにはアシックス独自のナイロン素材を使用し、屈曲性を高めながらも安定した蹴り出しをサポートします。スタッド配置は方向転換やダッシュに最適化されており、芝・人工芝・土のいずれでも均一なトラクションを発揮します。
「アシックスDSライトXフライPRO」シリーズでは、さらにスピード重視のプレーヤー向けにブレード型スタッドを採用。初速での蹴り出しや加速の瞬間に地面を強く捉え、縦方向への推進力を高める設計です。
このように、軽量性とグリップ性能の両立はXフライの大きな魅力となっています。
ヒールカウンター:かかとのホールドを強化
軽量スパイクは「ホールド感が弱い」と言われることがありますが、Xフライシリーズではその弱点を克服。
最新モデルでは、ヒールカウンター一体型ソールを採用し、かかとの安定性を大幅に向上させています。
これにより、激しい方向転換やスプリント中でも足がブレにくく、スパイク内でのズレを最小限に抑制します。
長時間のプレーでも疲労感を軽減し、シューズと一体化したような安定した履き心地を実現。特にウイングやサイドバックなど、ダッシュとストップを繰り返すポジションに適しています。
軽量性の進化と世代ごとの違い
「Xフライ」は代を重ねるごとに細かなチューニングが加えられています。
- Xフライ4:片足約192g(25.5cm)。極限まで軽量化されたモデル。
- アシックスDSライトXフライ5:約185g。さらに軽くなり、素足感覚が強調された。
- アシックスDSライトXフライ6:約204gと若干重量アップ。ただしアッパーの質感や安定性が向上。
数値上は少し重くなっているものの、実際に履くと「重さを感じにくい」「安定性が増した」と好評。
つまり、単純な“軽量スパイク”ではなく、“軽快かつ安定して履けるスパイク”へと進化しているのです。
プレーヤータイプ別のおすすめポイント
アシックスDSライトXフライは、どんな選手に向いているのか? 特徴をもとに整理してみましょう。
・テクニカルプレーヤー
柔らかいアッパーが繊細なボールタッチをサポート。ボランチやミッドフィルダーなど、コントロール精度を重視する選手に最適です。
・スピード系ウイング/サイドバック
軽さとグリップのバランスが良く、素早い切り返しやダッシュを繰り返すプレーヤーにフィット。アシックスDSライトXフライPRO3ならより加速に特化。
・アマチュア・学生プレーヤー
土や人工芝にも対応しているため、練習から試合まで幅広く使える。コストパフォーマンスと実用性の高さが光ります。
メリットまとめ:軽さ・柔軟性・汎用性の三拍子
- 素足感覚のボールタッチ
柔らかなレザーやSILKYWRAP素材が、足とボールを一体化させる。 - 優れたフィット感と安定性
ヒールカウンターと内部フォームの工夫でブレを防止。 - 高い汎用性
天然芝・人工芝・土に対応し、さまざまな環境で快適。 - 軽量設計による俊敏性
軽快なフットワークと自然な動き出しを実現。
これらの特徴により、アシックスDSライトXフライは多くのサッカープレーヤーから「安心して試合に臨める一足」として信頼されています。
気をつけたい点とメンテナンスのコツ
天然皮革モデルを選ぶ場合は、使用後のケアが重要です。雨天時に使用した後は、日陰でしっかり乾かし、専用クリームで保湿を行うことで長持ちします。
一方、SILKYWRAPなどの合成素材モデルはメンテナンスが簡単で、練習頻度が高い選手にも扱いやすいのが利点です。
また、スパイクの寿命はグラウンド状況や使用頻度にも左右されます。定期的にスタッドの摩耗をチェックし、必要に応じて早めに交換することがパフォーマンス維持につながります。
他モデルとの比較と選び方のポイント
アシックスには「アシックスウルトレッツァ」や「アシックスメナス」など、異なる特性をもつスパイクも展開されています。
その中で「アシックスDSライトXフライ」は、軽量性と素足感覚の中間点に位置するモデル。
パワー型の選手よりも、ボールタッチやスピードを武器にするプレーヤーに最も適しています。
- パワーと安定性を求めるなら:アシックスウルトレッツァシリーズ
- 加速と爆発的スプリントを重視するなら:アシックスメナスシリーズ
- フィット感とバランスを重視するなら:アシックスDSライトXフライシリーズ
自分のプレースタイルと求める感覚に合わせて選ぶと、より高いパフォーマンスを発揮できます。
アシックスDSライトXフライの実力を総括
総じて、アシックスDSライトXフライは「軽さ」「柔らかさ」「安定性」のバランスが取れた完成度の高いスパイクです。
単に軽いだけではなく、履いた瞬間に足を包み込むような一体感が得られるのが最大の魅力。日本人選手の足型にフィットする設計思想もさすがアシックスといえるでしょう。
軽量モデルにありがちな“安定性不足”を感じさせず、長時間の試合でも履き心地を保つ設計は秀逸です。
特にアシックスDSライトXフライ6では耐久性と柔軟性のバランスがさらに改善されており、激しいプレーにも対応できるよう進化しています。
まとめ:アシックスDSライトXフライが輝く理由
アシックスDSライトXフライは、
「素足感覚でプレーしたい」「軽さとフィット感を両立したい」
そんなプレーヤーの理想を形にした一足です。
軽量で柔らかく、足に馴染むアッパー。
俊敏な動きを支えるソール構造。
かかとをしっかりホールドする安定性。
どれを取っても完成度が高く、試合でも練習でも頼れる存在。
スピードとテクニックを武器にする選手にとって、アシックスDSライトXフライはまさに信頼できるパートナーといえるでしょう。


