アシックスとセシリエ・バンセン。この異色の組み合わせが再び話題になっています。
スポーツブランドとしての確かな技術力を誇るアシックスと、デンマーク発のフェミニンな世界観で知られるセシリエ・バンセン。
この2つのブランドが出会うことで生まれる「機能性と美しさの融合」は、年々完成度を高め、ファッション界・スニーカー界の両方から注目を集めています。
今回は、2025年に登場した最新モデルを中心に、過去の流れやデザインの特徴、発売日情報、そしてこのコラボがなぜここまで人気なのかを丁寧に解説します。
アシックス×セシリエ・バンセンとは?
スポーツとフェミニンの境界を超えるコラボレーション
セシリエ・バンセン(Cecilie Bahnsen)は、コペンハーゲンを拠点とするデザイナー。
構築的でありながら柔らかく、花やレースなどをモチーフにしたドレスで知られています。
そんな彼女が手掛けるスニーカーは、単なる「服飾ブランドのコラボシューズ」ではありません。
アシックスの持つ安定性・クッション性といったテクニカルな技術をベースに、セシリエ・バンセン独自の美意識を融合。
結果として生まれるのは、“機能的なのに繊細”、“スポーティなのにエレガント”という相反する要素を同時に感じさせるスニーカーです。
このコラボは2022年頃から始まり、コレクションごとに異なるベースモデルを採用してきました。
今では「ASICS SportStyle × Cecilie Bahnsen」というシリーズとして認知され、スニーカー好きやファッション業界人の間で「毎回必ずチェックすべきコラボ」と言われる存在になっています。
これまでの代表モデルと進化の流れ
アシックス×セシリエ・バンセンのコラボは、モデルごとに世界観が少しずつ異なります。
それぞれの特徴を追っていくと、コラボの進化がはっきりと見えてきます。
● 2023年:GT-2160
第2弾として登場したGT-2160は、ランニングシューズのDNAを受け継ぎながらも、花の装飾や淡い色づかいで柔らかさを演出。
シルバーやブルー、ピンクなど、ファッションに取り入れやすいカラー展開が好評でした。
街履きとしても使いやすく、スポーティな要素と可憐さのバランスが絶妙な一足です。
● 2024年:GEL-QUANTUM 360 VIII
2024年9月に登場したモデルでは、より実験的なデザインが採用されました。
アッパーの透け感や立体的な花飾りが印象的で、ランウェイシューズのような存在感。
アシックスのGELテクノロジーによる安定した履き心地はそのままに、ファッション性を一段と高めた意欲作でした。GEL-QUANTUM 360 VIIIはシリーズの中でも特に話題を集めました。
● 2025年:GEL-KAYANO 20
今年の注目モデル。5月に発売されたこの新作は、過去作と比べてより「構築的な美しさ」に重点を置いています。
メリージェーンのようなストラップ構造と、立体的なフラワーモチーフが融合。
カラーは「Vanilla/Pure Silver」と「Olive Canvas」の2色展開で、どちらも上品かつ落ち着いた印象です。
アシックスの安定性重視モデルであるKAYANOをベースにしているため、ファッション性だけでなく履き心地も抜群。
“アート作品のようなスニーカー”という評価がぴったりの仕上がりです。GEL-KAYANO 20はコラボシリーズの完成度をさらに高めました。
● 2025年夏:GEL-CUMULUS 16 “Signature Series”
7月にリリースされた最新モデルは、コラボシリーズの集大成と呼べる存在。
名前の通り、セシリエ・バンセンの“Signature”=彼女らしさを最も濃く反映したデザイン。
花の装飾や繊細なテクスチャーはもちろん、全体のフォルムに優雅な曲線を取り入れ、履くだけでスタイルが完成するような美しさがあります。
ベースのCUMULUS 16はランニング用としても人気の高いモデルで、軽さとクッション性の両立が魅力です。
フェミニンと機能性の融合が生む独自の魅力
このコラボを語るうえで外せないのが、「フラワーモチーフ」と「機能美」の共存です。
セシリエ・バンセンの服は、花のような立体的ディテールが特徴。
そのエッセンスをスニーカーに落とし込むことで、単なる装飾ではなく“構造的な美”を表現しています。
例えば、レースのように見えるストラップや、透け感のあるメッシュ素材、光を反射するステッチなど。
これらはデザインとして美しいだけでなく、通気性や軽量性など実用面にもつながっています。
アシックスが長年培ってきた「人間工学」「スポーツ科学」のノウハウがベースにあるからこそ、デザインが“無理なく機能している”のです。
見た目が繊細でも、歩いた瞬間に感じる安定感と柔らかさは、他のファッションスニーカーとは一線を画します。
入手方法と発売スケジュール
最新作GEL-KAYANO 20は、2025年5月2日にセシリエ・バンセン公式サイトで抽選販売が行われ、5月16日からアシックス公式・一部セレクトショップでも発売されました。
国内では原宿フラッグシップやオンラインストアが中心です。
続くGEL-CUMULUS 16 “Signature Series”は、7月11日にグローバルローンチ。
日本では6月末から販売が始まり、限定店舗での展開が確認されています。
いずれのモデルも数が限られており、抽選や先行販売が多いのが特徴。
今後の再販や新色情報は、アシックスの公式ニュースやCecilie BahnsenのInstagramでの発表が早い傾向にあります。
なぜ今、アシックス×セシリエ・バンセンが支持されるのか
このコラボが毎回話題になる理由は、いくつかの要素が重なっているからです。
まず、ギャップの魅力。
タフなスポーツスニーカーに、繊細な花飾りや柔らかいトーンを組み合わせる“ズレ感”が、ファッション好きにはたまらない。
「かわいいのに強い」「走れるのにドレスのよう」といった二面性が、現代の感性にぴったりはまっています。
次に、実用性。
どのモデルもアシックスのGELクッションや安定設計が採用されており、長時間の歩行にも向く履き心地。
見た目が華やかでも“本気で履ける”という点が、多くの人に支持されています。
そして、限定性。
抽選販売・店舗限定・コレクションごとの生産数の少なさが、スニーカーヘッズやコレクターの購買意欲を刺激。
「次のコラボも絶対手に入れたい」という声がSNSでも多く見られます。
この3つの要素がそろうことで、単なる一過性のブームではなく、シリーズとしてのブランド価値が確立しているのです。
今後の展開と注目ポイント
2025年以降も、セシリエ・バンセンはアシックスとの新たなモデルを準備していると報じられています。
次期コレクションでは、GEL-QUANTUMシリーズの新作をベースにしたモデルが登場する可能性が高いと言われています。
また、過去モデルのリスタイル版や、スニーカー以外のアパレル展開への広がりも予想されています。
特にCecilie Bahnsenのコレクションでは、すでにスポーティな要素がドレスやバッグにも取り入れられており、“アシックス的な機能性ファッション”という新ジャンルが確立しつつあります。
今後は、スニーカーという枠を超えて、ライフスタイルブランド同士の協働へと発展していくかもしれません。
アシックス×セシリエ・バンセンの最新コラボを見逃さないために
2025年は、このコラボにとって大きな節目の年。
GEL-KAYANO 20とGEL-CUMULUS 16が立て続けに登場し、シリーズが一段と成熟しました。
スポーツの世界からファッションへ、機能からアートへ──
アシックス×セシリエ・バンセンのコラボは、その境界線を曖昧にしながら、新しいスニーカーカルチャーを生み出しています。
次のシーズンにどんなモデルが発表されるのか。
“履けるアートピース”とも呼ばれるこのシリーズの進化を、これからも注目していきましょう。


