スニーカーを選ぶとき、「サイズは合っているのに、なんだか窮屈」「同じサイズでも履き心地が違う」と感じたことはありませんか？
その違いの原因のひとつが「ワイズ（足囲）」、つまり2Eや3Eといった“足幅のサイズ”です。
この記事では、アシックスの2Eと3Eの違いをわかりやすく解説し、失敗しないスニーカー選びのコツを紹介します。
2E・3Eってそもそも何を意味するの？
靴のサイズと聞くと、多くの人は「26cm」「24.5cm」といった“長さ”だけを思い浮かべます。
しかし、足のサイズは“長さ”と“幅”の2軸で決まります。
この“幅”を表すのが「ワイズ（足囲）」です。
アシックスをはじめ多くのメーカーでは、JIS（日本工業規格）に基づきE・2E・3E・4Eなどの幅を設定しています。
ざっくり言うと、
- E：やや細め
- 2E：標準（日本人の平均的な幅）
- 3E：幅広
- 4E：かなり幅広
という基準です。
つまり2Eは“標準〜やや広め”、3Eは“幅広”の靴を意味します。
数字で見る2Eと3Eの違い
「たった1ランク違うだけでそんなに変わるの？」と思うかもしれません。
実際の数値で見ると、たとえば足長26cmの靴では次のような違いがあります。
- 2E：足囲 約255mm、足幅 約104mm
- 3E：足囲 約261mm、足幅 約106mm
わずか数ミリの差ですが、履いたときの感覚は驚くほど違います。
この“6mmの余裕”が、つま先の圧迫感や甲の締めつけ、歩行中の疲れやすさに直結するのです。
2Eが合う人・3Eが合う人の特徴
2Eが向いている人
- 足幅が標準〜やや細め
- ランニングやウォーキングなど、ホールド感を重視したい
- 靴の中で足が動くのが嫌な人
- 長時間履いても足がむくみにくいタイプ
2Eは足をしっかり包み込むフィット感があり、足の安定性を保ちやすいのが特徴です。
そのため、ランナーやトレーニング用途の人にも人気があります。
また「ぴったり感が好き」「靴の中で足が動くのが気になる」という人にも向いています。
3Eが向いている人
- 足幅が広い、または甲が高い
- むくみやすい、夕方になると足がきつく感じる
- 長時間の立ち仕事や通勤で履き心地のラクさを重視したい
- 靴擦れを起こしやすい
3Eは全体的にゆとりがあり、足の圧迫を軽減します。
特に「標準サイズだとつま先や小指が痛くなる」という人は3Eを試す価値あり。
ただし足幅が標準〜細めの人が履くと“ゆるく感じて不安定になる”こともあります。
なぜ数ミリの違いで履き心地が変わるのか
足の構造はとても繊細で、少しの締めつけや隙間でも感覚が変わります。
足囲が6mm違うと、靴の内側で足の動き方が変わり、結果的に次のような影響が出ます。
- 圧迫感による血行不良
- 指先や小指の痛み
- 甲部分の擦れ
- 足裏の疲労感
- 靴の中でのズレや不安定さ
特に長時間歩くと、足は体重で広がり、さらに夕方になるとむくみも出ます。
そのため、午前中に試し履きしてちょうど良かった靴が、夕方にはきつく感じることも珍しくありません。
この点を考えると、「ややゆとりのある3E」が快適なケースも多いのです。
目的別の選び方：シーンごとの最適解
靴選びは、足型だけでなく“使う場面”でもベストなワイズが変わります。
以下のように考えると選びやすいでしょう。
- ランニングやスポーツ用：ホールド感を重視。足が動かない2Eが向く。
- 通勤や立ち仕事：1日中履くなら3Eで圧迫を防ぐ。
- 普段履き・おしゃれスニーカー：歩行時間が長いなら3E、短いなら2EでもOK。
- 高温期・むくみやすい人：足の変化を見越して3Eを選ぶと安心。
つまり、「しっかりフィット」か「ゆったり快適」か、どちらを優先するかで選ぶ基準が変わります。
アシックスのモデル別ワイズ傾向
アシックスは幅のバリエーションが豊富で、同じモデルでもワイズ違いが用意されているものがあります。
たとえば、ランニングカテゴリーでは以下の傾向があります。
- GEL-NIMBUS / GEL-KAYANO シリーズ：2Eが標準、3Eのワイドモデルもあり
- GT-2000 シリーズ：2Eがメンズの標準、レディースはBまたはDが多い
- MAGIC SPEED / METASPEED：競技向けで2Eが中心（ややタイト）
- WALKINGシリーズやPEDALA（ペダラ）：3E・4Eが多く、ビジネスや日常使いに最適
また、安全靴やワーキングシューズでは「BOA搭載の3E設計」など、長時間履いても快適なモデルが人気です。
表示だけで判断しない、実際のフィット確認が大切
同じ“3E”でも、モデルによって履き心地はまったく違います。
これは靴の「ラスト（木型）」の形やソール構造、素材の違いによるものです。
そのため、必ず次のポイントを意識して選びましょう。
- 試着は夕方に行う
むくみを考慮したサイズ感を確認できます。 - 両足で立った状態でチェック
体重がかかると足幅が広がるため、座ったままの試着では不正確です。 - つま先に1cmほどの余裕
歩行時の前滑りを防ぎ、指先の痛みを防止。 - 土踏まずやかかとのホールド感
しっかり固定されているかを確認。
ネット購入の場合は、返品・交換ができるショップを選ぶのがおすすめです。
アシックス公式オンラインストアでも、一定条件下でサイズ交換が可能です。
自分の足囲を正確に測ってみよう
「ワイズを知らないままなんとなく買っている」人も多いですが、実は自宅で簡単に測定できます。
- 紙を床に置き、立った状態で両足の外周を鉛筆でなぞる。
- 一番広い部分（親指のつけ根から小指のつけ根）をメジャーで測る。
- 測った長さ（足囲）をアシックスのサイズ表に照らし合わせ、E〜4Eの目安を確認する。
立った状態で測るのがポイントです。座った状態よりも実際の足囲に近い数値が得られます。
店舗では専用の3D計測機でより正確に測ることも可能です。
「ゆとり」か「フィット」か。理想のバランスを見つけよう
アシックスの靴は、日本人の足型に合わせた設計が多く、2Eを中心に多くの人にフィットするよう作られています。
それでも「2Eだと少しきつい」「3Eだと緩い」という微妙な悩みが生まれがち。
そんなときは、靴下の厚みやインソールの調整で微調整する方法もあります。
- 厚手の靴下を履くならワンサイズ上げるか3E
- 薄手のランニングソックスなら2Eでフィット感を高める
- インソールを追加してホールド感を調整する
ちょっとした工夫で、足にぴったりの履き心地を作ることができます。
アシックス2Eと3Eの違いを理解して、快適な一足を選ぼう
「2Eと3Eって何？」と聞かれたら、もう迷うことはありません。
2Eは標準的でフィット感重視、3Eは幅広でゆったり快適。
自分の足型とライフスタイルを考えて選べば、靴選びの失敗はぐっと減ります。
毎日履くスニーカーこそ、サイズだけでなくワイズにもこだわることが大切です。
アシックスの2Eと3Eの違いを理解して、あなたの足に本当に合う一足を見つけましょう。
