レスリングを始めるとき、まず悩むのが「どんなシューズを選ぶか」ではないでしょうか。マットの上で素早く動き、踏ん張り、相手との駆け引きを制するには、シューズの性能が非常に重要です。中でもアシックスのレスリングシューズは、国内外のトップ選手からも高く評価され、長年にわたって多くの競技者に選ばれてきました。この記事では、アシックスがなぜレスリング界で信頼されているのか、人気モデルの特徴や選び方のポイントまで、じっくりと解説していきます。
アシックスがレスリング界で支持される理由
アシックスは、1949年に鬼塚喜八郎氏が創業した「オニツカタイガー」を前身とする日本のスポーツブランドです。ブランド名はラテン語の「Anima Sana In Corpore Sano(健全な身体に健全な精神を)」の頭文字から取られ、スポーツを通して心身の健全を追求するという理念のもと、世界中のアスリートを支えてきました。
レスリング分野においてもその実績は確かなものです。日本の女子レスリング界を牽引してきた吉田沙保里選手や伊調馨選手など、多くのトップアスリートがアシックスのシューズを着用してきました。軽量で足へのフィット感が高く、マット上での安定性と俊敏さを両立している点が、プロから初心者まで幅広く支持される理由です。
レスリングシューズに求められる性能とは?
レスリングは瞬発力と柔軟性を求められる競技です。したがって、シューズに求められるのは以下のような要素です。
- グリップ力:マット上で滑らず、安定した踏み込みができること。
- 軽量性:動きを妨げず、ステップワークやタックルがスムーズに行えること。
- 屈曲性:足裏の感覚を活かし、自然な動きができること。
- ホールド性:足首をしっかり固定し、ねんざなどのケガを防ぐこと。
- 通気性・耐久性:長時間の練習や試合でも快適さを保ち、消耗しにくいこと。
アシックスのレスリングシューズはこれらのバランスに優れ、軽さと安定性を両立した設計が特徴です。特に、メッシュ素材や人工皮革を組み合わせることで通気性を確保しつつ、しなやかなホールド感を実現しています。
人気モデル①:MATCONTROL 3(マットコントロール3)
アシックスの代表的なレスリングシューズとして人気が高いのが「MATCONTROL 3」です。
このモデルは、練習にも試合にも使えるオールラウンダー。軽量ながら安定感があり、初心者から中級者まで幅広く対応しています。
特徴としては、アッパーにメッシュと人工皮革を組み合わせており、柔軟性と耐久性を両立。中足部の補強によりアーチサポートが効き、踏み込み時のブレを抑えます。アウトソールは屈曲性が高く、マット上でのグリップもしっかり。長時間の練習でも足が疲れにくい設計です。
また、レビューでも「軽くて履きやすい」「フィット感が高い」と好評。特にジムでのトレーニングやグラップリング、ボクシングなどにも流用できるため、汎用性が高いのも魅力です。
人気モデル②:MATFLEX 7(マットフレックス7)
「MATFLEX 7」は、初めてレスリングシューズを購入する人におすすめのエントリーモデルです。
価格帯が手頃でありながら、アシックスならではの安定した品質が魅力。通気性がよく、柔らかい履き心地で足全体を包み込むようにフィットします。
ソールは滑りにくいゴム素材で、レスリングマットに吸い付くようなグリップ力を発揮。さらに軽量設計のため、動きが速い選手やジュニア世代にも向いています。
「まずは練習用から」という人や、「格闘技用に1足欲しい」という人にも人気が高いモデルです。
幻のハイエンドモデル:EX-EO(イーエックス・イーオー)
過去に販売されていた「EX-EO」は、アシックスのレスリングシューズの中でもハイエンドに位置付けられるモデルです。
競技用に設計された最高級仕様で、耐久性・軽量性・ホールド感のすべてが極めて高い水準。現在では生産終了となっており、新品での入手は難しいものの、中古市場などでは“幻の名品”として語られています。
このモデルの存在が示すように、アシックスはレスリングという競技に対して、単なるシューズメーカー以上のこだわりを持って開発を行ってきたことが分かります。
どのモデルを選ぶ?目的別おすすめ
レスリングシューズ選びで大切なのは、「自分がどんな用途で使うか」を明確にすることです。目的別に整理すると次のようになります。
- 初心者・入門者:MATFLEX 7
→ 軽くて柔らかく、まず1足試したい人に最適。 - 練習中心・トレーニング用:MATCONTROL 3
→ 耐久性とホールド感のバランスが良く、コスパも優秀。 - 競技志向・本格派:EX-EO などの上位モデル(在庫や中古をチェック)
→ 試合用や高パフォーマンスを求める人向け。
特に練習での使用が多い人は、通気性とクッション性のバランスを意識すると良いでしょう。アシックスのモデルはどれも基本設計がしっかりしており、長時間の使用にも耐えます。
サイズ選びとフィット感のコツ
アシックスのレスリングシューズは全体的にタイトめの作りになっています。
足幅が広い人や甲高の人は、普段履いているスニーカーより0.5〜1cmほど大きめを選ぶとちょうど良いことが多いです。
履いたときに足首がしっかり固定され、かかとが浮かないかどうかがポイント。フィット感が甘いとマット上での安定性が失われ、滑りやケガの原因になります。逆に締め付けが強すぎると血行が悪くなり、動きにくくなるため注意が必要です。
試着が難しい場合は、口コミやレビューを参考にサイズ感を確認するのがおすすめです。
レスリングシューズを長く使うためのケア方法
シューズの寿命を延ばすには、日々のメンテナンスが欠かせません。
練習後は必ずマットのホコリや汗を拭き取り、風通しの良い場所で乾かしましょう。メッシュ素材のモデルは特に湿気に弱いため、放置すると臭いやカビの原因になります。
また、レスリングシューズはマット専用設計なので、屋外での使用は避けるのが鉄則です。アスファルト上ではソールがすぐに摩耗してしまいます。
定期的にインソールを取り出して乾かす、除菌スプレーを使うなどのひと手間を加えるだけで、快適さと耐久性を長く保つことができます。
トップ選手が愛用する理由
世界の舞台で戦うレスリング選手たちは、細かな感覚を何よりも大切にしています。マット上での踏み込み、相手の重心を感じ取る足裏の感触、瞬時の体重移動──そのすべてを支えているのがシューズです。
アシックスのレスリングシューズは、こうした繊細な動きを最大限に活かすために設計されています。
トップ選手たちがアシックスを選ぶのは、単に日本製だからではありません。長年の競技支援で培われたデータ、フィードバック、改良の積み重ねによって、レスリングに最も適した形に進化してきたからです。
まとめ:アシックスのレスリングシューズ徹底解説!トップ選手が愛用する人気モデルと選び方
アシックスのレスリングシューズは、軽さ・フィット感・耐久性を兼ね備えた高品質なスポーツギアです。初心者でも扱いやすく、プロの競技者にも応える設計。長い歴史と競技実績が裏付ける信頼のブランドといえます。
これからレスリングを始めたい人、トレーニングや格闘技用に使いたい人、そして競技力をさらに高めたい人──それぞれの目的に合ったモデルを選べば、きっと満足できるはずです。
自分の足に合う一足を選び、アシックスのレスリングシューズで、マット上のパフォーマンスを次のレベルへ引き上げてみてください。


