アシックスの人気ランニングシューズ「ノヴァブラスト」シリーズが、ついに第4世代へと進化しました。今回はその最新モデル「アシックス ノヴァブラスト 4」を、実際の履き心地から走行感、改良点、そしてどんなランナーにおすすめかまで、徹底的にレビューしていきます。
ノヴァブラスト4とは？最新モデルの基本情報
アシックス ノヴァブラスト 4は、反発力とクッション性を両立した人気シリーズの最新モデルです。前作から大きく改良されたのは、ミッドソール素材と安定性。ミッドソールには「FF BLAST PLUS ECO」フォームを採用し、軽量でありながら弾むような感触を実現しています。
さらに、素材の約20〜24％が植物由来のバイオベース成分を使用しており、環境にも配慮。サステナブルな設計も今作の特徴のひとつです。
ソールの厚みはヒール約41.5mm、前足部約33.5mmで、ドロップは8mm。ボリューム感のある見た目ながら、27.5cmサイズで約263gと軽量な仕上がりです。
また、アッパーには通気性と耐久性を両立した「エンジニアードウーブン」を採用。フィット感を高めるガセットタン構造により、足全体をしっかり包み込み、ランニング中の安定性も向上しています。
跳ねるような反発感と軽やかな走り心地
ノヴァブラストシリーズの代名詞といえば、“跳ねるような反発力”。今作でもそのDNAは健在です。ミッドソール中央に設けられたくぼみが、荷重時にたわみ、そこから戻る際にトランポリンのような弾みを生み出します。
実際に履いてみると、沈み込みながらも自然に前へ押し出される感覚があり、特にジョグやテンポ走で気持ちよくリズムに乗れるシューズです。
また、ミッドソールがやや硬めに調整されているため、柔らかすぎて沈み込む感覚が苦手な人にもおすすめ。クッション性と安定性のバランスが非常によく、長時間のランでも脚がブレにくい印象です。
安定性の向上と安心感のある走行フィーリング
前作と比べると、アシックス ノヴァブラスト 4は明らかに安定性が増しています。ヒール周りのサイドウォールが厚くなり、着地時のかかとのぐらつきを抑制。ランニング中の横ブレも少なく、足がしっかりとホールドされる安心感があります。
ドロップ8mmの設定も自然な走行フォームをサポート。ヒールストライク（かかと着地）でも前足部着地でもスムーズに体重移動でき、初心者ランナーでも扱いやすいのがポイントです。
安定性が高まったことで、前作に比べてより「万能トレーナー」としての立ち位置が強化されました。スピードトレーニングからロングラン、リカバリーランまで幅広く対応できるため、1足で日々の練習をこなしたい人にもぴったりです。
長距離ランでも疲れにくいクッション設計
長距離ランナーにとって、足への衝撃をいかに軽減できるかは重要なポイントです。アシックス ノヴァブラスト 4の「FF BLAST PLUS ECO」フォームは、従来よりもエネルギーリターン効率が高く、着地時の衝撃を吸収しつつ推進力に変換する設計になっています。
フルマラソンやハーフマラソンのトレーニングにも十分対応できるクッション性で、実際に履いたランナーからも「30kmを走っても脚が残る」「膝や腰への負担が少ない」という声が多数。
それでいて、クッション性が高いのに沈み込みすぎず、地面との接地感がほどよく残るため、安定したペースを保ちやすいという特徴もあります。
軽さと反発のバランスが絶妙な万能モデル
アシックス ノヴァブラスト 4の魅力は、なんといっても「軽さ」「反発」「安定性」のバランスです。軽さだけを追求すると反発力やクッションが犠牲になりがちですが、このモデルはその中間を絶妙に保っています。
特に日々のジョグやテンポ走では、その“気持ちよく走れる感覚”が際立ちます。スピードを上げすぎず、リズムを刻むように走ると、ソールの反発が自然に前進をサポートしてくれます。
ただし、カーボンプレート搭載のレーシングモデルのような「爆発的な推進力」を求める人には少し物足りないかもしれません。あくまでトレーニング〜レース前の調整に最適な万能シューズという立ち位置です。
デザイン性と履きやすさもアップ
アシックスらしい機能美と、街でも履ける洗練されたデザインもアシックス ノヴァブラスト 4の魅力です。やや厚底ながらスタイリッシュなフォルムで、カラー展開も豊富。ランニングだけでなく、普段履きやジムトレーニングにも違和感なく使えます。
また、ガセットタン構造によりベロのズレがなく、履き口周りのパッドが柔らかいため、長時間履いても快適。通気性も前モデルより向上しており、汗をかいてもムレにくい仕様になっています。
前作との違いと進化ポイント
アシックス ノヴァブラスト 3と比べたとき、最も大きな違いは安定性と素材の改良です。前作は柔らかく弾む反発感が強かった一方で、足元のブレを感じる人もいました。
アシックス ノヴァブラスト 4では、その弱点を解消。ミッドソールの剛性がわずかに高まり、安定性がアップ。さらに、フォーム素材が環境対応型に刷新され、軽量化と反発性の持続性も向上しています。
その結果、「ふわっとした柔らかさ」よりも「ややしっかりめの弾む感覚」に変化。より幅広いランナーにフィットする仕様となりました。
どんなランナーにおすすめか
アシックス ノヴァブラスト 4は、以下のようなランナーに特におすすめです。
- クッション性と反発力をバランスよく求める人
- 安定感のあるシューズで日々の練習を快適にこなしたい人
- フルマラソン完走を目指すサブ4〜サブ5クラスの市民ランナー
- 1足でジョグ・ペース走・ロング走をまかなえる万能シューズが欲しい人
逆に、レース志向でスピードを極めたい人や、極端に柔らかい履き心地を好む人には、別のモデル（例：アシックス メタスピードシリーズやアシックス ゲルニンバス 26など）の方が合うでしょう。
ノヴァブラスト4の注意点と弱点
完成度の高いモデルではありますが、いくつかの注意点もあります。
- 通気性は改善されたものの、真夏の長時間ランでは少し熱がこもることがある
- ソールが厚いため、地面との直接的な接地感を求める人にはやや違和感
- 反発が強すぎない設計なので、爆発的なスピードを出すシーンでは物足りない
とはいえ、これらは“万能モデルとしてのバランス調整”の結果でもあり、使い方を間違えなければデメリットにはなりません。
まとめ｜アシックスノヴァブラスト4は日常ランの最適解
「アシックス ノヴァブラスト 4」は、シリーズの特徴である反発力とクッション性をさらに進化させた、完成度の高い万能ランニングシューズです。
ジョグにもロング走にも対応し、安定感と軽やかさを両立。トレーニング用としてはもちろん、ランニングを始めたばかりの初心者にも非常におすすめです。
また、環境に配慮した素材や洗練されたデザインもポイント。日々のランを快適に、そして気持ちよく続けたい人にこそ履いてほしい一足です。
走るたびに“弾むような感覚”が得られるアシックスノヴァブラスト4。あなたのランニングライフを、次のステージへと導いてくれる存在になるでしょう。
