「ニューバランスの996が気になるけど、幅が狭くて合わない…」そんな声をよく耳にします。特に日本人の足は、欧米人に比べて甲高・幅広の傾向があるため、ニューバランスのスタンダードな「Dワイズ」ではきつく感じる人も少なくありません。そこで注目されているのが「4E(エクストラワイド)」という幅広設計のライン。今回は、ニューバランス996と4Eモデルの違い、選び方のポイント、そして実際の履き心地まで、じっくり解説していきます。
ニューバランスの「4E」とは?まずはワイズの基本から
靴の「サイズ」は長さだけではありません。もう一つ大切なのが「ワイズ(ウィズ)」と呼ばれる横幅の規格です。ニューバランスでは、細い順に「B」「D」「2E」「4E」「6E」という幅があり、一般的に男性の標準がD、女性の標準がBとされています。
その中でも「4E」は“エクストラワイド”と呼ばれる特に幅広の規格。足幅が広い人や甲が高い人でも、締め付けを感じにくく、自然に足が靴の中に収まります。特に日本人の平均的な足型には、2E〜4Eが合うと言われており、996の4Eモデルはまさに“日本人のためのフィット”と言ってもいい存在です。
ニューバランス996とは?デザインと履き心地の特徴
ニューバランス996は、1988年に誕生したロングセラーモデル。ランニングシューズとしての機能性をベースに、ライフスタイルシーンでも映えるデザインが人気です。細身のシルエットとクラシックな雰囲気が特徴で、街歩きにもスーツスタイルにもマッチする万能スニーカーとして知られています。
アッパーにはスエードやメッシュ素材が使われ、軽やかで柔らかい印象。クッション性を支えるのはENCAP(エンキャップ)というソール構造で、安定感と柔らかさを両立しています。履き心地に定評のあるモデルですが、もともと欧米市場向けに設計されたため「幅が細い」と感じる人が多いのも事実。ここで“4E”の出番です。
ニューバランス996とニューバランス4Eの違いを比較
996のDワイズと4Eワイズでは、見た目には大きな差がないように見えますが、履いた瞬間に感じる「包まれ方」がまったく違います。具体的なポイントを整理してみましょう。
- 横幅のゆとり
4EはDに比べておおよそ1cm前後の余裕があり、足の側面や小指周辺の圧迫がほぼなくなります。これにより、長時間履いても足が痛くなりにくく、歩行時の安定感も増します。 - 甲の高さへの対応
幅が広いだけでなく、甲部分にも若干のゆとりが出るため、甲高の人でも窮屈さを感じにくい構造。紐を締めすぎずに自然にフィットさせることができます。 - サイズ選びの自由度
標準の996では、幅の狭さをカバーするために「0.5〜1cm大きめ」を選ぶ人が多いですが、4Eでは自分の足長にぴったりのサイズで選べるケースがほとんどです。 - シルエットの違い
4Eモデルはやや横に広がった印象になりますが、ニューバランス特有のシャープなデザインはそのまま。見た目に大きな違和感はなく、スマートさを保ちながら快適さを得られます。
このように、996×4Eは「見た目の美しさ」と「実用的な快適性」を両立させた、バランスの取れた選択肢と言えます。
幅広の足に合う靴を選ぶ重要性
足の長さが合っていても、横幅が合わなければ正しいフィッティングとは言えません。幅が狭い靴を履き続けると、足先の圧迫やタコ・外反母趾の原因になることもあります。特に996のようなフィット感重視のモデルは、少しの違いが大きなストレスにつながることも。
自分の足のワイズを知るには、紙に足の形を写し取り、一番広い部分の周囲をメジャーで測る方法が簡単です。計測値からニューバランスのワイズ表に照らし合わせると、自分がDなのか2Eなのか、または4Eが合うのかが見えてきます。
実際の履き心地とユーザーの声
4Eモデルを履いた人の感想として多いのが、「996の細さが気にならなくなった」「指先が自由に動く」「長時間歩いても疲れにくい」といった声です。特に立ち仕事や一日中歩くシーンでは、幅に余裕があることで足のむくみも軽減されやすくなります。
一方で、「4Eは少しゆるく感じる」という声も一部あります。これは、もともと幅が標準〜やや広め程度の人が選んだ場合に起こることが多く、必要以上に大きいワイズを選ぶとフィット感が下がるということ。つまり、自分の足囲に合ったワイズを選ぶことが何より大切です。
996の4Eモデルを探すときのポイント
ニューバランス公式サイトでは、検索フィルターで「ワイズ:X-Wide(4E)」を選択することで対応モデルを表示できます。ただし、996の4E展開は一部カラーや地域限定モデルの場合もあるため、在庫状況を確認しておくと安心です。
もし4Eが見つからない場合は、次の方法も検討できます。
- サイズを0.5cm上げる
Dワイズしかない場合、長さを上げて幅に余裕を持たせる方法があります。ただし、つま先が余りすぎないように注意。 - インソールで微調整
幅はちょうどよくても甲が浮く場合は、薄めのインソールを入れることでフィット感を高められます。 - 他モデルも検討する
ニューバランスには、もともとワイド設計の「MW880」や「990v6」などもあり、より快適な履き心地を重視するなら選択肢に入れてみるのもおすすめです。
996×4Eが幅広ユーザーに向いている理由
- 日本人の足型に合う
多くの日本人が「2E〜4E」の足囲に該当します。996の細身デザインを好みつつ、快適さも妥協したくない人に最適です。 - 長時間でも疲れにくい
横幅に余裕があることで足の圧迫感が少なく、歩行時のストレスが軽減されます。日常使いだけでなく、旅行や通勤などでも快適。 - スマートなデザインをそのままに
4Eにしても996のスタイリッシュさは変わらず、ボリューム感が出すぎない絶妙なシルエットを保っています。 - サイズアップせずにフィットできる
本来の足長で選べるため、見た目や履き心地のバランスが取りやすいのもポイント。ワイズで調整できるのはニューバランスならではの強みです。
注意点と選び方のコツ
- 4Eがすべての人に合うわけではない
幅広の方向け設計ですが、足の形は人それぞれ。甲が低い方や細身の足の方が履くと「かかとが浮く」「横が緩い」こともあります。 - 試着を重視する
オンライン購入時も、返品・交換可能な店舗を選ぶのが安心です。ニューバランス公式ストアではフィッティングサポートも受けられます。 - モデルによって木型が異なる
同じ996でも「CM996」「M996」「WL996」など派生モデルがあり、若干のフィット感の差があります。購入時は型番もチェックしましょう。
ニューバランス4E×996の違いを理解して快適な一足を選ぼう
ニューバランス996は、デザイン性と履き心地を兼ね備えた定番モデルですが、幅広の人にとっては少し窮屈に感じることもあります。そんなとき、4Eワイズという選択肢が快適性を大きく変えてくれます。
足の形は人それぞれ。だからこそ「自分の足に合う靴を選ぶ」という意識が何より大切です。996のスマートなデザインをそのままに、より自然で快適な履き心地を手に入れたいなら、4Eモデルを一度試してみる価値は十分あります。長時間履いても疲れにくく、毎日の相棒として活躍してくれるはずです。


