オニツカタイガーは本当に値上げしたのか？2025年の最新事情
ここ最近、「オニツカタイガー、また値上がりしてない？」という声をよく耳にします。
実際に、定番モデルを中心に少しずつ価格が上がっているのは事実です。特に人気の高い「MEXICO 66」や「SERRANO」では、数年前より2,000〜3,000円ほど価格が上がっています。
たとえば、MEXICO 66は以前12,000円前後だったものが、現在は15,400円ほど。SERRANOも9,900円から12,100円へと上昇しています。
もちろん、全モデルが一律で値上げされたわけではありませんが、「じわじわ上がっている」感覚を持つ人が増えているのは間違いありません。
この背景には、世界的な物価上昇や円安、ブランド戦略の転換など、複数の要因が絡んでいます。では、なぜオニツカタイガーがここまで価格を上げても売れ続けているのか、次の章で掘り下げていきましょう。
値上げの背景：コスト上昇とブランドの高級化戦略
原材料費・人件費の高騰
ここ数年、スニーカー業界全体で材料費や人件費の上昇が続いています。
オニツカタイガーも例外ではなく、革やゴム、縫製コストなどが増加。その結果、製造コストを販売価格に転嫁せざるを得ない状況になっています。
円安と輸送コストの影響
2024年から2025年にかけての円安傾向は、海外での製造や素材調達コストに直接影響を与えました。
また、物流費の上昇もあり、製品を日本へ輸送するコストも上がっています。
「プレミアムブランド化」という方向転換
もうひとつ大きな理由が、ブランドポジションの再構築です。
かつての「スポーツスニーカー」から、「ファッション性と日本文化を融合したプレミアムブランド」へと進化したのが現在のオニツカタイガー。
その象徴が、直営店の拡大と、限定ライン「NIPPON MADE」やハイエンドコレクションの展開です。
値下げやセールをほとんど行わない販売スタイルを徹底し、“安くない＝価値がある”というブランディングを強化しています。
値上げしても売れている理由
価格が上がっているにもかかわらず、オニツカタイガーの売上は好調です。
2025年上半期の売上は前年より約50％増、グループ全体でも業績を押し上げる主要ブランドとなっています。
理由1：訪日観光客の増加
アジア圏を中心とした観光客が日本の直営店で購入するケースが増加。
「日本ブランド」「MADE IN JAPAN」という価値が、海外ユーザーにとってはむしろ“高くても欲しい”要素になっています。
理由2：デザイン性の高さ
シンプルながらもどこかレトロで、コーディネートを選ばないデザイン。
MEXICO 66やGSMなど、ベーシックモデルでもファッションとして成立する完成度が高く、値上げ後も指名買いが多い理由です。
理由3：直営店限定モデルの存在
表参道や銀座などのコンセプトストアでは、限定カラーや限定デザインが定期的に登場。
「ここでしか買えない」体験が、ファンの購買意欲を刺激しています。
モデル別の価格動向と現状
MEXICO 66
最も象徴的なモデル。2023年時点で13,200円だったのが、2025年には15,400円前後まで上昇。
カラーバリエーションや素材展開が豊富で、定番化が進むほどプレミア感も増しています。
SERRANO
軽量で履き心地が良く、街歩きスニーカーとして人気。9,900円から12,100円へ上がっています。
価格は上がっても、他ブランドと比べればまだ手が届きやすく、バランスの取れた存在です。
GSM
クラシカルなテニスシューズ型で人気上昇中。13,200円→15,400円程度に上昇。
素材や仕上げが年々上質になっており、革靴のような風合いを楽しめるモデルも。
NIPPON MADEライン
日本国内の職人による製造で、価格帯は3万円〜5万円超。
このラインは値上げというより「高付加価値化」が進行中で、むしろ高価格帯へシフトしている印象です。
値上げの中でもお得に買う方法
1. アウトレットを活用する
御殿場、りんくう、鳥栖などのオニツカタイガーアウトレットでは、旧モデルや展示品が定価より3〜5割安で手に入ることがあります。
新作とは異なるカラー展開や廃番モデルも見つかるため、掘り出し物を探す楽しみも。
2. 旧モデルを狙う
値上げ後の新ロットよりも、旧モデルの在庫が残っているショップでは、以前の価格で購入できることがあります。
同じMEXICO 66でも生産年や型番によって微妙にデザインが違うため、比較して選ぶのがおすすめ。
3. オンラインショップのポイント還元を活用
公式サイトはセールが少ない分、楽天市場・Amazon・Yahoo!などのポイント還元率が高い時期を狙うのが賢い買い方。
とくに楽天スーパーセールやAmazonタイムセール祭りなどは、実質10〜15％の割引になるケースもあります。
4. 購入タイミングを見極める
新色・限定モデル発表直後や、シーズン切り替え時期は価格が安定しやすい傾向があります。
逆に、人気カラーの再販直後は需要が集中して値上がりしやすいため注意が必要です。
値上げ後の“買うべきモデル”と“待つべきモデル”
すぐ買うべきモデル
待つのもアリなモデル
- コラボ・限定モデル：再販やデザイン違いが後日登場するケースも多い。焦って購入せず、情報をチェック。
- ブーツタイプ・厚底モデル：秋冬に需要が集中するため、シーズン外のセール狙いが有効。
オニツカタイガーの値上げは“ブランドの成熟”の証拠
ここまで見てきた通り、オニツカタイガーの値上げは単なるコスト転嫁ではなく、ブランドとしての価値を高める戦略の一環です。
直営店舗の拡大、海外展開、限定ライン強化など、全体的に「長く愛されるブランド」へと進化しています。
また、2025年の時点でブランドの勢いは衰えるどころか、むしろ拡大傾向。
訪日観光需要の回復や国内ファッションシーンでの再評価により、プレミアムブランドとしての立ち位置を固めています。
まとめ：オニツカタイガー値上げ時代の“賢い付き合い方”
オニツカタイガーは確かに値上げしています。
しかしそれは、品質やブランド価値を守るための自然な流れでもあります。
「値上がりしたから買えない」ではなく、「長く使える価値ある一足を選ぶ」という視点で選ぶことが大切です。
アウトレットや旧モデルを上手に活用すれば、まだまだお得に手に入れるチャンスも plenty。
お気に入りのオニツカタイガーを、納得できる価格で迎えるために――。
今こそ、自分に合った一足を見極めるタイミングです。
