「そろそろちゃんとした革靴を買いたいけれど、一体いくら出せばいいの?」
「1万円の靴と5万円の靴、見た目は似ているのに何が違うんだろう……」
ビジネスパーソンにとって、革靴選びは永遠のテーマですよね。毎日履くものだからこそ、安すぎてすぐダメになるのは困るし、かといって分不相応に高価なものに手を出すのも勇気がいります。
実は、革靴の世界には明確な「価格の壁」が存在します。その正体を知るだけで、自分にとっての最適解が驚くほど簡単に見つかるようになるのです。
今回は、2026年現在の最新トレンドを踏まえ、革靴の相場感から失敗しない予算の組み方、そして「これを選べば間違いない」という厳選ブランドまでを徹底解説します。
革靴の相場を知る前に。価格を決める「3つの要素」
なぜ革靴の値段はこれほどまでに幅広いのでしょうか。その理由は、大きく分けて「素材」「製法」「ブランド料」の3つに集約されます。
まず「素材」ですが、1万円以下の安価な靴の多くは、牛革の表面に厚い塗装を施した「顔料仕上げ」や、本革に似せた「合成皮革」が使われています。対して、3万円を超えるような靴には、キメが細かく柔軟な「カーフ(生後6ヶ月以内の子牛の革)」などが使われます。良い革は履き込むほどに足に馴染み、磨けば磨くほど奥行きのある光沢を放ちます。
次に「製法」です。ここが最も重要と言っても過言ではありません。
安価な靴はアッパー(甲革)とソール(靴底)を接着剤で貼り合わせる「セメント製法」で作られています。この製法は大量生産に向いていますが、ソールが削れたら基本的に使い捨てです。
一方で、3万円以上の本格靴に多い「グッドイヤーウェルト製法」は、パーツを糸で縫い合わせるため、ソールを何度も交換して10年単位で履き続けることが可能です。
最後に「ブランド料」です。歴史ある英国ブランドやイタリアの高級メゾンなどは、その背景にあるストーリーやステータスが価格に乗っています。
これらを踏まえると、単純に「安い=お得」ではなく、「長く履けるか=コスパが良いか」という視点が非常に大切になってきます。
【予算別】革靴の価格帯ごとの特徴とリアルな使い勝手
それでは、具体的な価格帯別の相場感を見ていきましょう。
1万円以下:使い捨てと割り切る実用域
この価格帯は、主にtexcy luxe(テクシーリュクス)のような、スニーカーに近い履き心地を追求した機能性シューズが中心です。
「とりあえず就活を乗り切りたい」「雨の日用にガシガシ履ける靴が欲しい」というニーズには最適です。ただし、革の質感がどうしてもチープに見えやすく、数年単位で長く愛用するのは難しいでしょう。
1万円〜3万円:コスパ重視のビジネスマンの主戦場
最も多くのビジネスパーソンが購入するボリュームゾーンです。KENFORD(ケンフォード)やHARUTA(ハルタ)など、日本の老舗メーカーが展開するセカンドラインが充実しています。
本革を使用しており、見た目もしっかりしていますが、まだセメント製法やマッケイ製法(ソールの交換回数に制限がある製法)が主流です。
3万円〜6万円:本格靴の入り口にして「最も賢い選択」
ここからが「一生モノ」への入り口です。SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)やREGAL(リーガル)の上位ラインがこの価格帯に該当します。
グッドイヤーウェルト製法で作られた靴が多くなり、適切な手入れをすれば10年は余裕で持ちます。初期投資は少し高くなりますが、買い替えの頻度が減るため、長期的なトータルコストは1万円の靴を買い続けるより安くなることも珍しくありません。
6万円〜15万円:こだわりのインポート・高級靴
Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)やParaboot(パラブーツ)といった、世界的に有名なブランドが名を連ねます。
使用される革のグレードが飛躍的に上がり、足元から漂うオーラが変わります。仕事でのプレゼンや重要な商談、結婚式などのフォーマルな場でも自信を持って歩ける「勝負靴」の領域です。
年代・シーン別で考える!あなたにぴったりの予算目安
相場がわかったところで、次は「自分はいくら出すべきか」を考えてみましょう。
20代・若手社員:1.5万円〜2.5万円
まずは「清潔感」が第一です。高級な靴を1足だけ買ってボロボロになるまで履くよりも、2万円前後の靴を2足揃えて、毎日交互に履き替えるのが正解です。靴を休ませることで、寿命は飛躍的に伸びます。
30代・中堅層:3万円〜5万円
部下ができたり、責任ある仕事を任されたりする時期。足元に「信頼感」を持たせたいところです。3万円以上の本格靴を1足は持っておきましょう。手入れを覚えることで、道具を大切にする大人としての余裕も演出できます。
40代以上・管理職:5万円〜10万円
役職や立場に見合う、品格のある靴を選びたい年代です。また、この年代になると「足の疲れやすさ」も無視できません。良質な革靴は中底のコルクが自分の足型に沈み込み、スニーカー以上に快適な履き心地を提供してくれます。
失敗しないためのブランド選び。コスパ最強の20選
ここからは、価格以上の価値を感じられるブランドをカテゴリ別にピックアップします。
【最強のコスパを誇る国内ブランド】
- REGAL(リーガル):日本の革靴の象徴。修理拠点も多く、安心感が違います。
- SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン):墨田区の職人魂が詰まった1足。革の質が価格に対して異常に高いです。
- KENFORD(ケンフォード):リーガルの弟分。手頃な価格ながらトレンドを押さえたデザインが魅力。
- HARUTA(ハルタ):ローファーだけでなくビジネスシューズも優秀。耐久性は折り紙付き。
- texcy luxe(テクシーリュクス):とにかく歩きやすい。「走れる革靴」の代表格。
【3万円台で買える驚異のインポート】
- Jalan Sriwijaya(ジャランスリウァヤ):インドネシア発。最高級製法を驚きの低価格で提供し、世界中を驚かせたブランド。
- Berwick1707(バーウィック):スペイン産。武骨で男らしいデザインが多く、コストパフォーマンスは世界トップクラス。
【一生モノとして憧れる名門ブランド】
- Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ):英国靴の聖地、ノーザンプトンの名門。美しさと堅牢さのバランスが完璧。
- Paraboot(パラブーツ):フランスの至宝。雨に強く、カジュアルなジャケパンスタイルにも最適。
- Church's(チャーチ):質実剛健な英国靴の代名詞。
- JOSEPH CHEANEY(ジョセフ チーニー):伝統を守りつつ、現代的なエッセンスを加えたデザインが秀逸。
- Tricker's(トリッカーズ):カントリーブーツが有名ですが、ビジネス用の短靴も一生モノのタフさを持っています。
【機能性とデザインを両立する個性派】
- Cole Haan(コールハーン):ナイキのクッショニング技術を融合させたモデルなど、ハイテクと伝統の融合が魅力。
- ASICS RUNWALK(アシックスランウォーク):スポーツ工学に基づいた設計で、長時間の立ち仕事でも疲れにくい。
- Madras(マドラス):イタリアの感性と日本の職人技が融合。シャープなデザインが好みの方に。
- G.H.BASS(ジーエイチバス):ローファーの元祖。オフの日でも使える汎用性の高さが売り。
- Lloyd Footwear(ロイドフットウェア):日本発の英国靴専門店。徹底した英国製へのこだわりがファンを離しません。
- Shetlandfox(シェットランドフォックス):リーガルの最上級ライン。妥協のない作り込みは海外高級靴に匹敵します。
- Santoni(サントーニ):イタリア靴らしい色気と、職人によるハンドペイントが美しい。
- Loake(ローク):英国王室御用達ながら、比較的手の届きやすい価格設定が嬉しい老舗。
購入時に忘れがちな「プラスアルファ」の費用
革靴の予算を立てる際、本体代金だけで計算していませんか?
「相場」には含まれませんが、靴を長持ちさせるためには、以下のアイテムも一緒に揃える必要があります。
- シューキーパー: 靴の型崩れを防ぎ、湿気を吸い取ります。これがないと、どんなに高い靴もすぐにシワだらけになります。
- 靴クリーム: 革に栄養を与えます。乾燥は革の天敵。月に一度のケアで寿命が倍変わります。
- 靴べら: かかとを潰さないために必須です。携帯用を持っておくとスマートです。
これらのケア用品に合計で5,000円〜8,000円ほど予算を見ておくと、結果的に靴を買い替えるスパンが長くなり、節約に繋がります。
まとめ:革靴の相場はいくら?年代・シーン別の予算とコスパ最強のブランド20選【2026年最新】
最後に、今回の内容を振り返りましょう。
革靴の相場は、1万円以下の「消耗品」レベルから、3万円以上の「資産」レベルまで幅広く存在します。
もしあなたが「失敗したくない」と考えるなら、まずは3万円前後のグッドイヤーウェルト製法の靴を検討してみてください。初期費用は掛かりますが、履き心地の向上と、10年履けるという耐久性を考えれば、これ以上コスパの良い投資はありません。
「たかが靴」と思うかもしれません。しかし、足元を整えることは、自分の基準を整えることでもあります。手入れの行き届いた良い靴は、あなたを素敵な場所へ連れて行ってくれるはずです。
2026年の今、あなたにぴったりの1足は見つかりそうですか?
この記事が、あなたのビジネスライフをより豊かにするパートナー選びの参考になれば幸いです。


