「新しく買ったばかりの革靴、デザインは最高なのに歩くたびに足の甲が痛くてたまらない……」
「仕事中に脱ぎたくなるほど痛いけれど、どうにかして履き続けたい」
そんな悩みを抱えている方は、実はとても多いんです。革靴はスニーカーと違って素材に伸縮性が少ないため、少しのミスマッチが激しい痛みにつながってしまいます。
この記事では、革靴を履いたときに足の甲が痛くなる原因を紐解き、今すぐできる応急処置から、二度と痛い思いをしないための靴選びのコツまで詳しくお伝えします。
なぜ革靴で足の甲が痛くなるのか?その意外な正体
そもそも、なぜ革靴を履くと足の甲ばかりが痛むのでしょうか。原因はあなたの足の形だけではありません。靴の構造や「革」という素材特有の性質が深く関わっています。
日本人に多い「甲高」と靴のミスマッチ
多くの日本人の足は、欧米人に比べて「甲が高く、幅が広い」という特徴を持っています。一方で、スタイリッシュな革靴や海外ブランドの多くは、甲を低く抑えてスマートに見せる設計になっています。この「足の高さ」と「靴の天井の低さ」が衝突することで、常に甲が圧迫される状態が生まれてしまうのです。
「履きシワ」が刃物のように食い込む
革靴を履き始めて数日、歩くたびに甲に「噛みつくような痛み」を感じることはありませんか?これは歩行時に靴が折れ曲がる際、その屈曲部分にできた鋭いシワが、上から甲を押し付けているのが原因です。まだ革が硬い状態だと、このシワがクッションにならず、ダイレクトに足を攻撃してしまいます。
意外な盲点!サイズが「大きい」から痛いケース
「痛いなら大きいサイズを選べばいい」と思いがちですが、実は逆効果になることも。靴が大きすぎると、歩くたびに靴の中で足が前方へ滑ります。すると、本来なら当たるはずのない「羽根(紐を通す部分)」の付け根あたりに足の甲が強く押し付けられ、摩擦と圧迫で激痛が走るのです。
今すぐ試したい!足の甲の痛みを和らげる3つの応急処置
「今日この靴で乗り切らなきゃいけない!」という緊急事態に役立つ、即効性のある対策をご紹介します。
靴紐の通し方を「パラレル」に変える
今、靴紐をクロスさせて(交差させて)結んでいませんか?クロスさせる結び方はホールド力が高い反面、甲への圧迫が強くなりがちです。
おすすめは、紐が平行に見える「パラレル」という結び方です。これだけで甲への当たりが均一になり、局所的な痛みが軽減されます。また、一番つま先側の穴(一番下の列)に紐を通さない、あるいは極限まで緩めるだけでも、驚くほど楽になりますよ。
タンパッド(舌裏パッド)でクッションを作る
靴のベロ(タン)の裏側に貼り付ける専用のパッドを活用しましょう。
タンパッドこれを使用すると、硬い革と足の甲の間にクッションが生まれ、衝撃を吸収してくれます。また、足が前滑りするのを防ぐ効果もあるため、サイズが少し大きくて甲が当たっている方には特におすすめです。
摩擦を防ぐ「保護テープ」と「ワセリン」
物理的な摩擦を減らすのも有効です。足の甲の痛む部分に、あらかじめキズパワーパッドやテーピングを貼っておきましょう。また、靴の裏側に少量のワセリンを塗っておくと、皮膚との摩擦が減り、靴擦れのようなヒリヒリした痛みを防げます。
自分の足にフィットさせる!革靴を「伸ばす」本格対策
応急処置でしのいだ後は、靴そのものを自分の足の形に馴染ませていきましょう。革は「育てる」ことができる素材です。
シューストレッチャーで物理的に広げる
力技に思えるかもしれませんが、最も確実な方法の一つです。
シューストレッチャー特に「甲高用」のパーツが付属しているタイプを選んでください。痛む部分にパーツをセットし、内側からじわじわと革を押し広げます。一気に伸ばそうとすると革が裂ける恐れがあるため、2〜3日かけて少しずつ広げるのがコツです。
皮革柔軟剤スプレーで革をほぐす
ストレッチャーと併用したいのが、レザーストレッチスプレーです。スプレーすることで革の繊維が一時的に緩み、形が変わりやすくなります。スプレーを吹いてからストレッチャーを使う、あるいはスプレーをしてから厚手の靴下を履いて歩き回ることで、効率的に馴染ませることができます。
厚手の靴下で「家の中」慣らし
仕事に行く前に、家の中で「慣らし運転」をしましょう。スポーツソックスなどの厚手の靴下を履き、その上から革靴を履いて過ごします。体温で革が温まると柔軟性が増し、厚手の靴下分の厚みが、革を優しく外側へ押し広げてくれます。
二度と失敗しないために!痛くない革靴の選び方
次に新しい靴を買うときは、以下のポイントを意識するだけで「甲の痛み」のリスクを劇的に下げられます。
「外羽根式」のデザインを選ぶ
革靴には大きく分けて「内羽根」と「外羽根」があります。
- 内羽根(バルモラル): 紐を通す部分が本体に埋め込まれている。フォーマルだが、調整がしにくい。
- 外羽根(ブルーチャー): 紐を通す部分が本体の上に覆いかぶさっている。
甲高さんに絶対おすすめなのは「外羽根」です。羽根が自由に開くため、甲の高さに合わせて紐でミリ単位の調整が可能です。
日本メーカーの「木型」を重視する
インポートブランドの靴は細身で甲が低いものが多いです。一方、REGALやスコッチグレインといった日本の老舗メーカーは、日本人の「甲高・幅広」な足を基準に木型を作っています。無理に背伸びをせず、自分の足のルーツに近いメーカーを選ぶのが、痛みから解放される近道です。
フィッティングは必ず「午後」に行う
足は朝と夕方でサイズが変わります。一日の歩行で血流が良くなり、むくみが出た午後の状態で試着しましょう。午前中にピッタリだった靴は、夕方には「拷問器具」に変わってしまう可能性があるからです。
まとめ:革靴で足の甲が痛い原因は?すぐできる対策と痛くない靴の選び方を徹底解説!
革靴で足の甲が痛むのは、決してあなたが我慢弱いからではありません。足と靴の設計が噛み合っていないだけなのです。
まずは靴紐の結び方を変えたり、タンパッドを取り入れたりする「守り」の対策から始めてみてください。それでも解決しない場合は、ストレッチャーやスプレーを使った「攻め」の調整で、靴をあなたの足に合わせて変形させていきましょう。
最後に、靴選びの際はデザインだけでなく「外羽根式」や「日本人の足型に合ったブランド」を意識することで、驚くほど快適なビジネスライフが手に入ります。
もう、歩くたびに顔をしかめる必要はありません。この記事を参考に、あなたの相棒となる一足を最高のフィット感に仕上げてみてくださいね。
次は、足の裏の疲れを軽減する「インソールの選び方」についても詳しくお伝えできますが、いかがでしょうか?


