ランニングを始めたいけど、「シューズを買うほど続くかわからない」「大会だけ良いシューズを履きたい」「旅行先でも気軽に走りたい」——そんな人に注目されているのが、ランニングシューズのレンタルサービスです。
最近は“手ぶらで走れる”をコンセプトにしたサービスも増えており、初心者から上級者まで、自分に合うスタイルでランニングを楽しめるようになってきました。ここでは、シューズレンタルの仕組みやメリット、選び方、そしておすすめのサービスまでを詳しく紹介します。
ランニングシューズをレンタルするという新しい選択肢
これまでランニングシューズといえば「買う」が当たり前でした。しかし、ランニング人口が増え、モデルの種類や価格帯も幅広くなる中で、「試してから決めたい」というニーズが高まっています。
特に最近の厚底カーボン系シューズは高価で、レース用と練習用で別に揃えるランナーも増えています。そのため、購入前に“実走テスト”できるレンタルサービスは、失敗を防ぐ合理的な手段として注目されています。
また、出張中や旅行中でも「走りたいけど荷物を増やしたくない」という人にとっても、レンタルはぴったり。ランニングステーション（ランステ）やジムで、シューズとウェアを一式借りてそのまま走れる環境も整ってきました。
レンタルサービスの仕組みと料金の目安
ランニングシューズのレンタルには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- 配送型レンタル（自宅に届くタイプ）
例：Shoesuku（シュースク）など
サイトから希望のモデルやサイズを選び、指定期間だけ借りる仕組みです。返却用の袋が同梱されており、使い終わったらそのまま返送するだけ。送料込みで7日間2,000円前後のプランが多く、月額制（サブスク）なら月3,000〜5,000円程度で複数モデルを試せるサービスもあります。 - 店舗型レンタル（ランステなどで貸出）
例：東京駅直結の「Marunouchi Bike & Run」など
施設でウェア・シューズを借りてそのまま走れるタイプ。1回200〜500円で気軽に利用でき、荷物を持たずに走りたいビジネスランナーにも人気です。
配送型は「自分の走るコースでじっくり試せる」、店舗型は「出先でも手軽に走れる」という違いがあります。用途に合わせて使い分けるのが理想です。
ランニングシューズレンタルのメリット
レンタルの一番の魅力は、「気軽に試せること」です。
ただそれだけではありません。もう少し掘り下げてみましょう。
1. 購入前に“本番環境”で試せる
試着だけではわからない履き心地。実際に10km、20km走ってみないとわからないフィット感やクッション性があります。レンタルなら、普段走っているコースでそのモデルを試せるため、購入判断がしやすくなります。
2. 最新モデルを低コストで体験できる
厚底カーボンなどの最新シューズは、2〜3万円を超えることも珍しくありません。そんな高価なモデルを1週間数千円で試せるのは大きな魅力。新作の履き心地を体験したいランナーには最適です。
3. 保管・手入れの手間が不要
シューズは使うほど劣化し、保管スペースも取ります。レンタルなら使い終わったら返却するだけ。洗浄やメンテナンスも不要で、手軽に次のモデルを試せます。
4. 出張や旅行でも手ぶらでラン
「仕事帰りに走りたい」「旅先で朝ランを楽しみたい」という人にもレンタルは便利。ランステやホテル提携サービスなら、着替えとタオルだけ持参すればOK。まさに“手ぶらで走れる”スタイルです。
レンタル利用時の注意点とデメリット
もちろん、良いことばかりではありません。レンタルならではの注意点も押さえておきましょう。
1. サイズ感やフィットの違いに注意
同じサイズ表記でも、ブランドやモデルによって足入れ感は異なります。特にランニングシューズは、1cmの違いでパフォーマンスが変わることもあります。
レンタル前に自分の足長・足囲を正確に測っておくのが理想です。
2. 中古品特有の使用感がある
レンタルシューズは基本的に再利用品です。サービス側でクリーニング・消毒はされていますが、「新品のような状態」ではないこともあります。ソールの減りやアッパーの汚れはある程度想定しておくと安心です。
3. 長期利用だとコスパは下がる
短期間やお試しならお得ですが、半年・1年と続けると購入より高くなるケースもあります。「試してから気に入ったら購入」に切り替えるのが現実的です。
4. 返却期限・破損ルールを確認
返却遅延や損傷には追加料金が発生する場合があります。レンタル前に規約を確認し、特に返送方法と期限をチェックしておきましょう。
こんな人にランニングシューズレンタルがおすすめ
レンタルが特に役立つのは、次のような人たちです。
- 初めてランニングを始める初心者
- 大会用に新しいモデルを試したい人
- 最新厚底モデルの履き比べをしたい中・上級者
- 出張や旅行先でランニングしたい人
- シューズの保管場所がない人
ランニングの目的が“習慣づけ”や“気分転換”であれば、まずはレンタルから始めてみるのもおすすめです。実際に走ってみて「もう少し軽い方がいい」「クッション性が高い方がいい」など、自分に合う条件が見えてきます。
人気のレンタルサービスをチェック
ここでは、国内で話題の代表的なレンタルサービスを紹介します。
Shoesuku（シュースク）
配送型レンタルの代表格。メーカー横断で人気モデルを揃え、1週間単位または月額プランで利用可能。返却時のクリーニング不要、返送袋付きで使い勝手が良いです。厚底系やカーボンプレートシューズなど、レース志向のランナーにも人気。
ランニングステーション各店（例：Marunouchi Bike & Run）
駅直結でアクセスしやすく、仕事帰りや観光ついでのランにも便利。シューズレンタルは1回数百円と安価で、シャワーやロッカーも完備。手ぶらランを体験したい人に最適です。
THE SPACE（横浜など）
トレイルランやロードラン用に複数ブランドのシューズを取り扱い。フィットネス施設と併設されており、走る前後のケアも充実しています。
レンタルサービスの上手な活用法
ランニングシューズを賢くレンタルするには、いくつかコツがあります。
- 目的を決めて借りる
練習用なのか、レース用のテストなのかを明確にしておく。目的に合うモデルを選ぶと満足度が高まります。 - 複数ブランドを履き比べる
同じサイズでも履き心地が全く違います。レンタルを使って「ASICSとNIKEの違い」「厚底と薄底の感覚」を比較すると、自分の理想の1足が見つかります。 - 試走コースを決めておく
舗装路・公園・坂道など、いつも走る環境で試すとより正確に判断できます。短距離から長距離まで走ってみるのがおすすめです。 - 気に入ったモデルは購入を検討
レンタルで「これだ！」と思えたモデルは、早めに購入して自分専用にしましょう。新品なら耐久性もあり、長期的にはコスパが良くなります。
今後のランニングシューズレンタルの展望
ランニングシューズのサブスクやレンタルは、今後さらに広がっていくと見られています。
理由はシンプルで、シューズの価格が上がり続けているからです。特に厚底カーボンモデルは2〜3万円を超えることもあり、複数試したい人にとって購入はハードルが高い。
また、テクノロジーの進化により「足型データをもとに最適シューズを提案→レンタルで試す→気に入れば購入」という新しい購買スタイルも登場しています。これからは、レンタルが“試着の進化版”として定着していくでしょう。
さらに、ランステとの連携で「シューズ＋ウェア＋ロッカー＋シャワー」をワンセットで利用できる“完全手ぶらラン”の仕組みも広がっています。
ランナーのライフスタイルに合わせた柔軟な選択肢が増えるのは、嬉しい流れですね。
まとめ：ランニングシューズレンタルで、もっと自由に走ろう
ランニングを始めるにも、続けるにも、まずは“気軽さ”が大事です。
ランニングシューズレンタルサービスを活用すれば、買わなくても走れる。試してから選べる。荷物も少なく、気持ちも軽くなる。まさに今の時代にぴったりのサービスです。
もし「走ってみたいけど、どんな靴を選べばいいかわからない」と迷っているなら、まずはレンタルで一歩踏み出してみてください。
きっと、自分の足にフィットする一足との出会いが待っています。
