2000年代のJ-POPシーンを彩った歌姫、大塚愛さん。彼女が放った数々のヒット曲の中でも、ひときわ個性的でファッショナブルな世界観を放っていたのが2008年リリースの『ロケットスニーカー』です。
当時、テレビ番組やミュージックビデオ(PV)で彼女が履いていた、あの「キラキラしてどこか宇宙っぽい、不思議な靴」に目を奪われた方も多いのではないでしょうか。
「あの靴はどこのブランド?」「今でも手に入るの?」という疑問から、楽曲に込められたファッションへのこだわりまで、令和の今こそ再注目したい『ロケットスニーカー』の魅力を深掘りしていきます。
楽曲『ロケットスニーカー』とあの象徴的なビジュアル
まず、大塚愛さんの楽曲としての『ロケットスニーカー』を振り返ってみましょう。この曲は、彼女にとって通算17枚目のシングルとしてリリースされました。
爽快感あふれるエレクトロ・ポップなサウンドは、それまでの「さくらんぼ」や「プラネタリウム」といったイメージとは一線を画す、新しい大塚愛を提示した作品でもあります。
この曲の最大のアイコンが、タイトルにもなっている「ロケットスニーカー」です。単なる歌詞のモチーフではなく、ジャケット写真やPVで実際に彼女が着用していたその姿は、当時の女子高生や大学生を中心に大きな衝撃を与えました。
「地球からステップ踏んで、未来へ飛び出す」というポジティブな歌詞にぴったりな、重力さえも感じさせないような軽やかでデコラティブな足元。それこそが、私たちが憧れたロケットスニーカーの正体です。
大塚愛が着用したロケットスニーカーのデザインを徹底解剖
実際に彼女が着用していたスニーカーは、どのようなデザインだったのでしょうか。当時の映像や写真から読み取れる特徴を整理してみます。
もっとも印象的だったのは、その圧倒的なボリューム感とカラーリングです。
- フューチャリスティックな配色シルバーやメタリックピンクといった、近未来を予感させる輝き。それに加えて、原宿系のポップさを象徴するようなビビッドなマルチカラーが組み合わされていました。
- デコラティブな装飾スニーカーのサイドに羽(ウィング)が生えていたり、ロケットの噴射口を思わせるようなパーツが付いていたりと、既存のスポーツシューズの枠を超えた「アート作品」のような佇まいでした。
- 厚底とハイカットのシルエット2000年代後半に流行したボリュームのある足元。脚を細く見せつつ、全体のシルエットをダイナミックに見せる工夫が凝らされていました。
これらは、まさに「宇宙へ飛び立つロケット」をそのままファッションに落とし込んだようなデザイン。当時のストリートファッションが持っていた「派手であればあるほど可愛い」というエネルギーを象徴するアイテムだったのです。
ロケットスニーカーのブランドはどこ?当時のトレンドを探る
さて、多くのファンが気になっていたのが「あの靴はどこのブランドなのか?」という点です。
結論から言うと、PVやステージで着用されたものの多くは、スタイリストによるカスタムメイド、あるいは一点物の衣装であった可能性が高いとされています。しかし、そのデザインのルーツや、当時彼女が好んで取り入れていたブランドには明確な傾向がありました。
ジェレミー・スコットの影響
当時、世界中のファッショニスタを虜にしていたのが、デザイナーのジェレミー・スコットです。彼がアディダスとコラボレーションして発表したadidas Jeremy Scottのシリーズは、スニーカーに大きな翼が生えていたり、ぬいぐるみが付いていたりと、まさに『ロケットスニーカー』の世界観そのものでした。
大塚愛さんが着用していたモデルも、この「ウィングスニーカー」の流れを汲む、あるいはインスパイアされたデザインであったことは間違いありません。
y2kファッションの先駆け
今、若者の間で「y2k(2000年代)ファッション」がリバイバルしていますが、大塚愛さんの当時のスタイルはまさにそのお手本です。
厚底スニーカーやメタリックカラー シューズを組み合わせた、ジャンルに縛られない自由な着こなし。ブランド名以上に、彼女が選ぶ「ワクワクする形と色」こそが、ロケットスニーカーという唯一無二の存在を作り上げていたのです。
「地球っこ」というキーワードに込められたメッセージ
歌詞の中に登場する「地球っこ」という言葉。これは大塚愛さんによる造語ですが、ロケットスニーカーというアイテムと深い繋がりがあります。
私たちは、宇宙へ行けるようなすごい技術(ロケット)を持っていても、結局は地球という地面に足をつけて生きていく存在。だからこそ、その足元を最高に可愛く、最高に軽やかに彩ろう――。
そんな、地に足がついた強さと、空を見上げる遊び心が「ロケットスニーカー」というデザインには込められています。ただの「派手な靴」ではなく、彼女のクリエイターとしての哲学が詰まった一足だったわけですね。
今、ロケットスニーカー的な魅力を楽しむには?
2026年の現在、当時のロケットスニーカーを全く同じ形で手に入れるのは難しいかもしれません。しかし、そのエッセンスを取り入れることは十分に可能です。
今のトレンドで言えば、ダッドスニーカーやハイテクスニーカーがその役割を担っています。
例えば、PUMA RS-XやNike Air Maxのマルチカラーモデルなどは、当時のロケットスニーカーが持っていたワクワク感を現代的にアップデートしたデザインと言えるでしょう。
また、シンプルなスニーカーにシューズクリップや派手な靴紐を自分でカスタマイズして、世界に一つだけのロケットスニーカーを自作するのも、当時のDIY精神に通じる楽しみ方です。
大塚愛が着用したロケットスニーカーとは?話題のデザインと魅力を解説:まとめ
大塚愛さんが楽曲『ロケットスニーカー』で提示したスタイルは、単なる一過性の流行ではありませんでした。
それは、「ファッションで自分の気分をぶち上げる」という純粋なエネルギーの証明であり、見る人に「明日も一歩前に進んでみよう」と思わせるアイコンだったのです。
ビビッドな色使い、大胆なフォルム、そしてどこまでも自由な発想。大塚愛さんが着用したロケットスニーカーが教えてくれたのは、自分のお気に入りの靴を一足履くだけで、世界は今よりもっとキラキラして見えるというシンプルな真理かもしれません。
もし今、あなたが毎日の生活に少し退屈しているなら、彼女のようにカラフルなスニーカーを履いて、地球の上で思いっきりステップを踏んでみてはいかがでしょうか。その一歩が、あなたを新しい未来へと運んでくれるはずです。


