作業現場で安全靴を選ぶとき、「28cm」と聞くと少し特別なサイズに感じる方も多いかもしれません。標準的な25〜27cmよりも大きなサイズを探すのは意外と大変で、店頭でも在庫が少なかったり、試着できなかったりするケースもあります。
でも安心してください。最近は需要の高まりに合わせて、28cm対応の安全靴が各ブランドから豊富に登場しています。履き心地・安全性・デザイン性のバランスを取ったモデルも多く、大きい足の方でも快適に作業できる環境が整ってきています。ここでは、そんな「28cmの安全靴」に焦点を当てて、選び方からおすすめのモデルまでを徹底解説します。
なぜ「28cm」の安全靴が注目されているのか
日本人男性の平均足サイズはおおよそ26.5cm前後ですが、最近では体格の変化や仕事環境の多様化により、27〜30cmクラスの大きめサイズを履く方も増えています。その一方で、28cm以上の安全靴はまだ選択肢が限られているのが現状です。
作業中の足元は安全の要。サイズが合わない靴を履き続けると、靴擦れや疲労、転倒リスクにつながることもあります。特に安全靴は「保護性能」と「快適性」の両立が求められるため、ジャストサイズで履けるモデルを選ぶことが重要です。
28cmサイズは、ちょうど「標準サイズの上限」にあたるため、選び方のコツを押さえるだけで快適性がぐっと上がります。
大きいサイズを選ぶときにチェックしたいポイント
1. ワイズ(足幅)と甲の高さを確認
足長だけでなく、足幅や甲の高さも人によって違います。特に28cmサイズの方は「幅広・甲高」タイプが多い傾向にあるため、3Eや4Eといったワイド設計のモデルを選ぶのが理想です。
「ワイド先芯」や「ワイドラスト」などの記載があるものをチェックしましょう。
2. クッション性と軽量性
足のサイズが大きくなると靴自体の重量も増えがちです。軽量化素材(EVAミッドソールや樹脂先芯)を採用したモデルなら、長時間の立ち仕事でも疲れにくくなります。
また、インソールに衝撃吸収材を使っているタイプは、足裏の負担をやわらげてくれます。
3. 耐久性と滑りにくさ
油や水のある作業環境では「耐滑性」や「耐油性」が欠かせません。滑りにくいハイグリップソールや、摩耗に強いラバーアウトソールを採用したモデルを選びましょう。
JIS規格・JSAA認定マークがある製品なら、基本的な安全性能も保証されています。
4. 通気性とムレ対策
大きいサイズの靴ほど内部の空間が広く、ムレやすい傾向があります。通気メッシュ素材やエアダクト構造を採用している靴を選ぶと、夏場や長時間の作業でも快適に履けます。
5. フィット感の調整機構
最近では「BOAシステム」や「マジックベルト」など、着脱やフィット調整が簡単にできるモデルも人気です。特に28cmの方は、微妙なサイズ調整がしやすいモデルを選ぶことで、靴内のブレを防ぎやすくなります。
快適な履き心地を実現する設計とは
足全体を支えるホールド構造
28cmクラスの足をしっかり支えるには、かかと部分のフィット感が重要です。履き口のクッションや足首のパッドがあるモデルなら、靴内での足の動きを最小限に抑えられます。
また、かかとが浮かないような「立体カップインソール」を備えたタイプもおすすめです。
ソールの柔軟性と安定性
大きいサイズはどうしても靴底の面積が広くなり、ソールが硬く感じやすくなります。屈曲性のあるEVAソールや二重構造ソールを選ぶことで、歩行やしゃがみ動作がスムーズになります。
作業現場での動きを考えると、「屈曲性」と「安定感」の両立が理想です。
軽さを意識した素材選び
一日中履いていても疲れにくいよう、軽量素材を使ったモデルも増えています。例えば、スチール先芯より軽い樹脂先芯、柔らかく軽い合成皮革アッパーなど。
足のサイズが大きいほど「1足あたりの重さ」は効いてくるため、軽量モデルの恩恵は非常に大きいです。
28cm対応のおすすめ安全靴ブランドとモデル
ここでは、28cmサイズを展開している主要ブランドと人気モデルを紹介します。どれも快適性・安全性のバランスが良く、現場で信頼されている定番モデルです。
● ミドリ安全 ハイグリップセフティ HGS510
耐滑性能に定評のあるモデル。水や油のある工場でも安心のハイグリップソールを搭載しています。28cmまでしっかりサイズ展開があり、軽量で足当たりも柔らかい仕上がりです。
● ジーベック 85205 セーフティスニーカー
スニーカー感覚で履ける人気モデル。24.5〜30cmまで幅広く対応しており、28cmも標準サイズとして在庫豊富です。通気メッシュ素材でムレを軽減しつつ、ワイドな樹脂先芯で快適な履き心地を実現。
● アイトス 51633 セーフティシューズ
コストパフォーマンスに優れた一足。軽量EVAソールを採用し、疲れにくい設計が魅力です。サイズは28cmまで対応しており、ワークスニーカーのような軽快さがあります。
● 丸五 マンダムセーフティ #767
見た目のカジュアルさと安全性を両立した人気シリーズ。28cmサイズも定番展開で、ソフトな履き心地と高いクッション性が特徴です。現場だけでなく通勤時にも使えるデザイン。
● GDジャパン 軽量メッシュ安全靴
通気性抜群のメッシュアッパーを採用。夏場や倉庫内での作業にぴったりのモデルです。28cmサイズの在庫も比較的多く、価格も手頃で初めての方にもおすすめ。
長く履くためのメンテナンスとコツ
28cmサイズの安全靴は、在庫や価格が標準サイズよりやや限られることもあるため、できるだけ長く大切に使いたいものです。
そのためのポイントを押さえておきましょう。
- 作業後は汚れや油分を拭き取り、風通しの良い場所で乾燥させる
- インソールや靴紐は消耗が早いため、早めの交換を心がける
- ソールが削れたり、先芯部分に衝撃を受けた場合は早めに買い替える
- 定期的に履き心地を確認し、緩みや変形がないか点検する
これらを意識するだけで、安全靴の寿命は大きく変わります。
大きいサイズの安全靴28cmで快適に働くために
28cmサイズの安全靴は、決して特別な存在ではありません。
各ブランドがサイズ展開を拡大し、ワイド設計や軽量素材、クッション性を高めたモデルを次々と投入しています。
つまり「大きいから選べない」時代はもう終わりです。
自分の足に合った28cmサイズの安全靴を選ぶことで、作業効率が上がり、疲れや痛みの少ない一日を過ごせます。
ぜひ、今回紹介したポイントを参考にして、あなたの足にぴったりな一足を見つけてみてください。
快適な履き心地と高耐久性を兼ね備えた安全靴で、毎日の仕事をより安全に、より快適に。


