ランニングを始めようと思っても、「どんなシューズを買えばいいの？」と迷う人は多いですよね。特に初心者の場合、普段のスニーカーで走ってみたら足が痛くなった、すぐ疲れた、という経験をした方も少なくありません。
実は、ランニングを楽しく続けるためには“最初の一足選び”がとても重要です。今回は、初心者におすすめのランニングシューズを中心に、失敗しない選び方と人気モデルをわかりやすく解説していきます。
ランニングシューズはなぜ「初心者こそ」大事なのか
ランニング中には、着地のたびに体重の3〜4倍の衝撃が脚にかかるといわれています。これをしっかり吸収してくれるのが、ランニング専用に作られたシューズです。
普段履きのスニーカーは「歩く」ための構造になっているため、衝撃吸収や安定性、軽さのバランスが異なります。特に初心者は筋力やフォームが安定していないことも多く、足への負担を減らすことが継続のカギになります。
つまり、初心者にとってランニングシューズは“身体を守る道具”であり、“モチベーションを支える相棒”でもあるのです。
初心者がランニングシューズを選ぶときのポイント
ランニングシューズ選びには、いくつか外せないポイントがあります。ここを押さえておくと、購入後の失敗を防ぎやすくなります。
1. クッション性を最優先にする
まず重視したいのは「クッション性」。
走り始めのうちは脚や膝への負担を吸収してくれるシューズを選ぶのが鉄則です。ソールが厚すぎず薄すぎないモデル、もしくは柔らかすぎないミッドソール素材（アシックスのGELやニューバランスのFresh Foamなど）を選ぶと安心です。
クッション性がしっかりあると、足裏が地面に当たるたびの「ドン」という衝撃が和らぎ、フォームが安定しやすくなります。
2. 安定性のある設計を選ぶ
初心者の多くは走行中に体の軸がぶれがちです。かかとがしっかり固定されるヒールカウンターや、ミッドソール中央部の補強構造があるモデルを選ぶと安定して走れます。
横ぶれを抑えることで、膝や足首の怪我を防ぐことにもつながります。
3. フィット感とサイズをしっかり確認
「普段のスニーカーと同じサイズで買う」のは避けましょう。
ランニングシューズは、走る際の足の動きを考慮して設計されています。試し履きのときは、つま先に少し余裕があり、かかとが浮かないかどうかを必ずチェック。
夕方に試すと、むくみも考慮した正しいサイズ感がつかめます。
4. 足幅（ワイズ）にも注目する
日本人は足幅が広めの人が多いため、ワイドタイプのモデルが合うケースも多いです。特に海外ブランド（ナイキやアディダスなど）はやや細身な設計が多いので、可能であれば「2E」「4E」などの幅表記を確認して選ぶのがおすすめです。
5. 目的や走る場所を決めておく
「週末のジョギング」「通勤ラン」「大会出場を目指す」など、目的によって選ぶモデルは変わります。舗装された道を走るならクッション性重視、芝生や公園ならグリップ性重視といったように、自分の環境を想定して選びましょう。
初心者に人気のランニングシューズモデル
ここからは、初心者向けとして定評のある代表的なモデルをいくつか紹介します。価格帯は5,000〜15,000円ほどを中心に、履きやすさ・クッション性・安定感のバランスが良いモデルばかりです。
● アシックス JOLT 3
価格を抑えつつも、しっかりとしたクッションと安定感を備えたエントリーモデル。通気性も良く、初めての一足にぴったりです。
● ニューバランス Fresh Foam Arishi V4
柔らかいクッション素材「Fresh Foam」を搭載し、足裏全体をやさしく支えてくれるシューズ。デザインもシンプルで、普段履きとしても人気です。ワイドモデルもあり、幅広足の方にもおすすめ。
● アディダス RUNFALCON 5
手頃な価格でありながら、初心者に必要なクッション性と安定性を両立。アディダス特有の軽さと通気性も魅力です。
● ミズノ WAVE REVOLT 5
ミズノ独自のWAVE構造が、着地時の衝撃を分散。日本人の足型に合わせたフィット感で、長く走っても疲れにくい設計です。
● ON Cloud 6
スイス発ブランド「ON」の定番モデル。柔らかいクッションと反発力を併せ持ち、街ランにもぴったり。快適な履き心地とスタイリッシュなデザインで、初心者のモチベーションを上げてくれます。
ランニングシューズ選びで失敗しないための心得
初心者がやりがちな“失敗パターン”をいくつか紹介します。これを避けるだけでも、失敗のリスクをぐっと減らせます。
- デザインや流行だけで選ぶ
見た目が気に入っても、自分の足や走り方に合わないと続きません。試し履きを必ず行いましょう。 - 軽量・薄底モデルを最初に選ぶ
軽さやスピードを求めるモデルは上級者向け。初心者はまず「守るシューズ」を選ぶのが基本です。 - サイズを適当に決める
0.5cm違うだけでも履き心地は変わります。つま先に少し余裕を持たせ、足幅に合ったワイズを選びましょう。 - 寿命を無視して長く使い続ける
ソールがすり減ってきたら替え時のサイン。走行距離300〜500kmが目安です。 - 試し履きを朝だけで済ませる
足は夕方にむくみます。午後に試すことで、長時間のランにも耐えられるサイズ感をつかめます。
シューズを長持ちさせるお手入れ方法
せっかく選んだシューズを長く使うために、使用後のケアも大切です。
- 走り終わったら、風通しの良い場所でしっかり乾かす
- ソールの泥や小石はブラシで落とす
- 直射日光ではなく陰干しで乾燥させる
- 週に数回履く場合は、2足を交互に使うとクッションのへたりを防げる
ちょっとした手入れを続けることで、快適さと耐久性が大きく変わります。
初心者がランニングを続けるコツ
どんなに良いシューズを手に入れても、継続できなければ意味がありません。ランニングを長く楽しむためのコツも紹介します。
- まずは「1回15分」を目標にする
- 無理に走り続けず、歩きを混ぜてもOK
- 音楽や風景を楽しみながら“気分を上げる”
- 記録アプリなどで達成感を感じる
- 疲れを感じたらすぐ休む
特に最初の1〜2か月は“習慣化”が大事。無理をせず、自分のペースで進めていきましょう。
初心者におすすめのランニングシューズで快適に走り出そう
ランニングシューズは、走るたびに自分の身体を支えてくれる存在です。
初心者のうちは「クッション性」「安定性」「フィット感」を重視して、自分の足に合った1足を見つけることが何より大切。
価格やブランドに惑わされず、走っていて気持ちいいと感じるシューズを選ぶことで、ランニングはぐっと楽しくなります。
ぜひお気に入りの1足を手に入れて、今日から快適なランニングライフを始めてみましょう。
