スニーカーをわざと大きめに履くのはあり？サイズ選びのポイントと失敗しないコツ
スニーカーを選ぶとき、「少し大きめでもいいかな？」と迷った経験がある人は多いのではないでしょうか。見た目のバランスや履き心地を考えて、あえてワンサイズ上を選ぶ人も増えています。でも実際のところ、わざと大きめを選ぶのはアリなのか、それとも避けた方がいいのか。今回はその疑問を、機能性・快適性・ファッション性の3つの視点からじっくり解説していきます。
なぜ「大きめスニーカー」が人気なのか
最近はストリート系ファッションや韓国コーデの流行もあって、あえてゆるめのサイズ感で履く“デカ履き”スタイルが定番になりつつあります。ボリュームのあるスニーカーは足元に存在感が出て、コーデ全体のバランスを整えやすいというメリットがあります。特にワイドパンツやフレアパンツと合わせると、足元が重くなりすぎず、抜け感を演出できます。
また、ファッション以外の理由でも「大きめ」を選ぶ人は多いです。長時間歩いたり立ち仕事をする人にとって、足先に余裕があることで圧迫感が減り、疲れにくくなるという意見もあります。足がむくみやすい人や、厚手の靴下を履くことが多い人にとっても、少し大きめサイズは実用的です。
理想のサイズ感とは？基本の目安を知っておこう
スニーカー選びで重要なのは「実寸＋余裕」です。多くの靴専門家が推奨しているのは、足の実寸より1cm〜1.5cm大きいサイズ。これを「捨て寸（すてすん）」と呼び、つま先に指1本分ほどの空間を確保することで歩行時の圧迫や前滑りを防げます。
ただし、「1cm大きい＝わざと大きめ」とは限りません。これはあくまで理想的なゆとりであり、サイズアップしすぎると逆に不快感や疲労の原因になります。実寸＋2cm以上になると、靴の中で足が動きすぎて安定性が損なわれるので注意が必要です。
わざと大きめを選ぶメリット
- 圧迫感が少なく快適
長時間歩いても足先が痛くなりにくく、蒸れも軽減されます。特に幅広・甲高の人は、少しゆとりのあるサイズのほうが合う場合があります。 - 厚手の靴下やインソールを使いやすい
冬場やクッション性を高めたい人には、大きめサイズの方が調整しやすいです。中敷きを入れることでフィット感を微調整できるのも利点です。 - ファッションとしての抜け感
ストリート系やオーバーサイズの服装には、少し大きめのスニーカーがよく映えます。ルーズなシルエットを作ることで、全体にこなれた印象を与えられます。
大きめを選ぶときのリスクと注意点
メリットがある一方で、「大きめスニーカー」にはリスクもあります。最も多いのは靴擦れやマメの発生。サイズが大きいと足が前後に動きやすくなり、摩擦が起きてしまいます。また、かかとが浮いたり、足が前に滑ることで姿勢が崩れ、膝や腰に負担がかかることもあります。
特に、サイズが2cm以上大きい靴を履くと、足のアーチが支えられず、歩行バランスが悪化するケースも。結果的に、見た目がカッコよくても疲れやすい、歩きにくいと感じるようになることがあります。
わざと大きめを履くなら、調整がカギ
もし大きめスニーカーを選ぶなら、フィット感を補う工夫を取り入れましょう。
- インソールを入れる
厚みのある中敷きを追加するだけで、サイズ感が0.5cm〜1cmほど調整できます。衝撃吸収性も高まり、歩きやすさもアップします。 - かかとパッドを使う
かかとが浮く人には、ヒールパッドやジェルクッションを入れるのがおすすめ。ズレを防ぎつつ安定感を出せます。 - 靴紐をしっかり結ぶ
「ヒールロック」などの結び方を使うと、かかとをしっかりホールドできます。スニーカーが大きめでも脱げにくくなるので試してみましょう。
これらを組み合わせれば、「大きめなのに安定感のある履き心地」を作ることができます。
ブランドやモデルごとの違いもチェック
同じサイズ表記でも、ブランドやモデルによってサイズ感はかなり異なります。
例えばナイキは細めでタイトな作り、ニューバランスはゆったりめ、アディダスはモデルによって幅に違いがあります。さらに同じブランドでも、「ランニング用」「ライフスタイル用」など用途が違うとサイズ感が変わります。
そのため、初めて履くブランドやモデルは口コミやレビューを確認し、可能なら店頭で試着するのが理想です。特にネット通販では返品・交換ができるショップを選ぶと安心です。
自分の足を正確に測ることが最優先
スニーカー選びで最も大切なのは、「自分の足を知ること」です。
足長（かかと〜つま先）だけでなく、足幅（ワイズ）や足囲も把握しておくと、より正確にサイズを選べます。日本人は欧米人に比べて足幅が広めなので、サイズだけでなくワイズ表記（D・E・2Eなど）も要チェックです。
また、足のサイズは朝と夕方で微妙に変わります。日中や夕方の時間帯に測定することで、実際に歩くときの状態に近いサイズを把握できます。
試着時にチェックしたいポイント
大きめスニーカーを選ぶときこそ、試着での確認が重要です。
- かかとがしっかり固定されているか
- つま先に指1本分の余裕があるか
- 歩いたときに前滑りしないか
- 靴紐を締めた状態で足が安定しているか
この4点を意識して履いてみると、サイズの違いが感覚でつかめます。特に「少し大きいけど履き心地が良い」と感じるラインが、自分にとっての“ベストな余裕”です。
スニーカーを長持ちさせる履き方のコツ
サイズが合っていても、履き方次第でスニーカーの寿命は変わります。大きめスニーカーの場合は特に、かかとを踏んで履くクセや、靴紐を緩めたまま脱ぎ履きするのはNGです。かかと部分が変形し、フィット感が失われやすくなります。
また、使用後は湿気を飛ばすために風通しの良い場所で保管しましょう。インソールを取り外して乾かすと、靴内の劣化を防ぎやすくなります。お気に入りのスニーカーを長く履くためにも、サイズ調整と日々のケアはセットで意識することが大切です。
スニーカーをわざと大きめに履くのはあり？まとめ
結論として、「スニーカーをわざと大きめに履く」のは目的次第ではありです。
見た目のバランスや履き心地を重視する場合は、0.5cm〜1cmのサイズアップなら快適さを保ちながらおしゃれも楽しめます。ただし、2cm以上大きい靴は歩行に支障が出やすく、靴擦れや疲労の原因になるので避けましょう。
重要なのは「足に合った調整をすること」。中敷きやパッド、靴紐の締め方でフィット感を整えれば、大きめスニーカーでも快適に履きこなせます。自分の足の特徴を知り、ブランドやモデルごとの違いを理解することで、サイズ選びの失敗を防げるでしょう。
スニーカーは“履く道具”でありながら“見せるファッション”でもあります。わざと大きめを選ぶスタイルを楽しみつつ、自分の足にとってベストなバランスを探してみてください。
