「ランニングシューズって、メンズとレディースで何が違うの?」
同じモデル名でも、サイズやデザインが違うだけと思っている人も多いですよね。
でも実は、男女では足の形も体格も走り方も違うため、シューズの設計も細かく変えられているんです。
この記事では、サイズ感や設計の差を中心に、ランニングシューズの男女差について分かりやすく解説します。
メンズとレディースで分ける理由は「足の形」と「体の使い方」
メーカーがわざわざメンズ・レディースモデルを分けているのは、見た目の問題ではありません。
大きな理由は、男女で足の形と体の動かし方が違うからです。
女性の足は、一般的に「かかとが細く」「足幅が狭く」「甲が高い」傾向があります。
一方、男性の足は「かかとがしっかりしていて」「足幅が広め」で「全体的にボリュームがある」形状です。
この違いに合わせて、メーカーは以下のような工夫をしています。
- レディースモデル:かかとをしっかりホールドできるようヒールカップを絞る
- メンズモデル:足幅に余裕を持たせて安定感を確保
- レディースモデル:ミッドソールのクッションを柔らかくし、軽い体重でも沈み込みすぎないよう調整
つまり、「同じサイズでも履き心地が違う」のは、足型そのものが違うためなんです。
足の形と体格の違いがシューズ設計にどう影響するのか
1. ラスト(靴型)の違い
シューズの設計の基礎になるのが「ラスト」。
メンズとレディースでは、足の骨格や形の違いに合わせてラストの形状を変えています。
女性用ラストは、足幅が狭く、かかと部分が小さめ。
男性用ラストは、全体的に幅広で、甲まわりにゆとりを持たせています。
この違いが、履いたときの「フィット感」や「ホールド感」に直結します。
2. クッション性とソールの硬さ
体重が軽い女性が、男性用の硬めのクッションを履くと「沈まない」「反発を感じにくい」といった違和感が出やすいです。
そのため、レディースモデルでは、クッション素材をやや柔らかく、反発を抑えた設計にしているメーカーも多くあります。
アシックスなどの大手ブランドは、女性専用クッション配合を採用しており、荷重に合わせて最適な沈み込みと反発が得られるよう工夫されています。
3. 安定性とサポート構造
骨盤の角度や重心位置も男女で異なります。
女性は股関節の角度(Qアングル)が広く、着地時に膝が内側に入りやすい傾向があります。
そのため、女性用シューズでは、内側のサポート(ミッドソールの内側を硬くする設計など)がやや強めに入っているモデルもあります。
一方、男性用は筋力や体重がある前提で作られているため、安定性よりも反発性や推進力を重視した設計が多く見られます。
サイズ感の違いを理解しておこう
数字のサイズ(例:25.0cm)が同じでも、実際の長さや幅は男女で異なります。
多くのメーカーでは、レディース25.0cmの中敷きはメンズ25.0cmよりも約5mm短く、幅も狭いです。
また、ミズノのように「24.5cmまではレディースラスト、25.0cm以上はメンズラスト」と区切っているメーカーもあります。
つまり、同じサイズ表記でもフィット感は別物ということ。
さらに、USサイズ換算でも男女で基準が違うため、海外モデルを選ぶときは特に注意が必要です。
レディースモデルを選ぶべき人、メンズモデルが合う人
レディースモデルが合うのはこんな人
- かかとが細く、足幅が狭い
- 体重が軽めで、柔らかいクッションが好み
- 踵が浮きやすい、または中足部が緩く感じる
- ジョギング中心でスピードよりもフィット感を重視したい
レディースモデルは、包み込むような履き心地が特徴です。
軽い走りや、膝・足首の負担を軽減したい人にも向いています。
メンズモデルが合うのはこんな人
- 足幅が広い、または甲高
- 体重が重めで、クッションが柔らかすぎると沈みすぎる
- 反発性や推進力を重視したい
- 長距離やスピード練習をメインにしている
男性用のシューズは、安定性と反発のバランスが強め。
しっかりした踏み込みやスピード走に適しています。
「異性モデル」や「ユニセックス」を選ぶときの注意点
最近は「ユニセックス」や「男女兼用」と表記されたシューズも増えています。
ただし、すべてが本当に“共用”ではありません。
多くの場合、24.5cmまではレディースラスト、25cm以上はメンズラストというように、途中で足型が切り替わっています。
そのため、数字だけで判断すると、足に合わないケースもあります。
もし異性モデルを選ぶ場合は、
- レディースを履く男性は0.5〜1cm大きめを選ぶ
- メンズを履く女性は0.5cm小さめを選ぶ
このように試し履きで微調整するのがポイントです。
そして何より、履いてみて「かかとが浮かないか」「指先が窮屈でないか」を必ず確認しましょう。
デザインや価格面でも違いがある
設計面以外にも、見た目や価格にも違いがあります。
レディースモデルは淡いカラーやパステル調が多く、メンズモデルは黒やネイビーなど落ち着いたトーンが中心。
同じモデルでも印象が大きく変わります。
また、人気サイズによっては価格が異なることもあります。
女性向けの大きめサイズや、男性向けの小さいサイズは在庫が少なく、セール対象になりやすい傾向があります。
色や価格で選びたい場合も、足型とのバランスを考えて選ぶのが大切です。
ランニングスタイル別に見たおすすめの考え方
日常のジョグやウォーキング中心なら
クッション性とフィット感を優先。
軽めで柔らかい履き心地を求める人には、レディース設計が合うことが多いです。
速めのペースやマラソンを走るなら
安定性と反発性を重視するメンズ設計が有利な場合も。
ただし、幅が合わないと逆に疲労が増すので注意。
トレーニング用に複数使い分けるなら
ジョグ用・スピード用で男女モデルを使い分けるのもおすすめです。
自分の足に合えば、性別にこだわる必要はありません。
メンズとレディースの違いを理解して、自分の足に合う一足を選ぼう
ランニングシューズのメンズとレディースの違いは、見た目やサイズだけではありません。
足の形、体重、走り方の差を考慮して、ラスト・クッション・ホールドなどが細かく調整されています。
数字のサイズが同じでも、履き心地が全く違うこともあります。
そのため、必ず試し履きをして、自分の足にしっくりくるかを確かめることが何より大切です。
そして、異性モデルやユニセックスモデルを選ぶときも、「履いたときの感覚」を優先してください。
快適なフィット感こそが、ランを楽しく続けるための一番のポイントです。
最後にもう一度。
ランニングシューズのメンズとレディースの違いを理解すれば、きっと“走ることがもっと好きになる”はずです。


