山を走る爽快感、泥濘を突き進むタフな時間。トレイルランニングの相棒選びは、そのまま「山の楽しみ方」を左右しますよね。
数あるシューズの中でも、今ベテランから感度の高いランナーまで熱視線を送っているのが、メレルのフラッグシップモデルメレル ロング スカイ 2です。
「メレルってハイキングブーツのイメージじゃない?」と思っているなら、その認識は今日で上書きされるかもしれません。プロ仕様のレーシングモデルでありながら、驚くほど懐が深い。そんなメレル ロング スカイ 2の真価を、徹底的に掘り下げてレビューしていきます。
走りが変わる!MTL(Merrell Test Lab)が生んだ究極のバランス
まず知っておきたいのが、このシューズが「MTL(Merrell Test Lab)」という特別なラインから生まれていることです。これは世界を転戦するエリートランナーたちのフィードバックを直接カタチにする、いわばメレルの「レーシング部門」直結のプロダクト。
メレル ロング スカイ 2を手に取って最初に驚くのは、その軽さです。片足約280g(27.0cm)という数値以上に、重心バランスが良いためか、指先で軽々と扱える感覚があります。
しかし、単に軽いだけではありません。山道では、尖った岩や木の根、滑りやすい粘土質の土など、一歩ごとに状況が変わります。このシューズは、過酷な路面状況でもランナーが「攻め」の姿勢を崩さないためのテクノロジーが凝縮されています。
特に注目すべきは、その柔軟性です。厚底ブームの昨今では珍しく、足裏の感覚(プロプリオセプション)を大切にしており、地面の形状を的確に捉えながらスムーズに足が抜ける感覚を味わえます。
濡れた岩場も怖くない!Vibram MegaGripの絶対的な安心感
トレランシューズの命とも言えるのがアウトソール。ここで妥協すると、雨上がりの下り坂が恐怖の時間に変わってしまいます。
メレル ロング スカイ 2には、業界最高峰のグリップ力を誇る「Vibram® MegaGrip(ヴィブラム メガグリップ)」が採用されています。
- 5mmの深溝ラグ: 泥や腐葉土をしっかり掴み、蹴り出しのパワーを逃しません。
- 粘り気のあるコンパウンド: 濡れた岩場や木の根の上でも、吸い付くようなグリップを発揮します。
実際にテクニカルなセクションに入ると、このソールの信頼性が際立ちます。滑ることを恐れて歩幅を小さくするのではなく、自信を持って一歩を踏み出せる。この安心感こそが、疲労の軽減とタイムの向上に直結するのです。
また、ラグの間隔が適切に設計されているため、泥が詰まりにくいのもポイントです。重い泥が付着してシューズが重くなるストレスから解放されるのは、長距離を走る上で大きなメリットになります。
FloatProミッドソールがもたらす「跳ねる」クッショニング
「軽量モデルは足への負担が大きいのでは?」という懸念を払拭してくれるのが、メレル独自のミッドソール「FloatPro™(フロートプロ)」です。
このフォームは、相反する「クッション性」と「反発性」を絶妙なバランスで両立しています。着地時の衝撃を優しく受け止めつつ、次のステップへ向かうエネルギーをしっかりリターンしてくれる感覚。
- スタックハイト: ヒール23.5mm / つま先19.5mm。
- ドロップ: 4mm。
最近の極厚底シューズに比べると薄めに感じられる数値ですが、これが実は「走りの質」を高めてくれます。4mmという低ドロップ設計は、人間本来の自然な接地を促し、ふくらはぎや膝への急激な負担を分散。起伏の激しいトレイルでも、足首を捻るリスクを抑えた安定した走りをサポートしてくれます。
長時間の着用でもフォームがヘタりにくいため、トレーニングから50kmクラスのミドルレースまで、一貫したパフォーマンスを維持できるのが強みです。
水抜けの速さが武器になる!高機能アッパーの秘密
山を走っていれば、突然の雨に見舞われたり、浅い川を渡ったり(渡渉)することもありますよね。多くのシューズが水を吸って重くなる中、メレル ロング スカイ 2は驚異的な「排水性」と「速乾性」を見せてくれます。
アッパーには高耐久のメッシュ素材が使われていますが、特筆すべきはシューズ内部の構造です。エンジニアードメッシュが湿気を素早く逃がし、濡れても数分走り続ければ不快なグショグショ感が軽減されていきます。
さらに、タン(靴ベラ部分)がソールと一体化した「インターナルブーティ構造」を採用。これが靴下のようなフィット感を生み出し、足とシューズの一体感を極限まで高めています。
このフィット感のおかげで、シューズの中で足が遊ぶことがなく、急な下り坂でも爪先を痛めにくい。細かい砂利の侵入も防いでくれるため、ストレスフリーな走りに集中できます。
通常版vsMatryx版!あなたに最適なのはどっち?
メレル ロング スカイ 2を検討する際、多くのランナーが悩むのが、上位モデルである「Matryx(マトリックス)」版との違いです。
メレル ロング スカイ 2 マトリックスは、アッパーにケブラー繊維を織り込んだ特殊素材を採用しています。
- Matryx版のメリット: さらに軽量(約240g)になり、アッパーの伸びがほとんどないため、ホールド力が極めて高い。泥汚れもサッと落ちやすい。
- 通常版のメリット: 素材が柔らかいため足馴染みが良く、価格も抑えめ。幅広い足の形にフィットしやすい。
1分1秒を争うエリートランナーや、より過酷なスカイランニングに挑戦するならMatryx版がおすすめですが、一般的なトレイルランニングを快適に楽しみたい、あるいは足の幅に少し余裕が欲しいという方には、通常版のメレル ロング スカイ 2がベストバランスと言えるでしょう。
サイズ感とフィッティングのヒント
海外ブランドのシューズを選ぶ際に気になるのがサイズ選びですよね。
メレル ロング スカイ 2は、メレルらしく「トウボックス(つま先部分)」にややゆとりを持たせた設計になっています。足の指をしっかり広げて地面を掴めるため、長距離を走って足が浮腫んできても圧迫感が少ないのが特徴です。
基本的には、普段履いているランニングシューズと同じサイズ選びで問題ない場合が多いです。ただし、甲が極端に低い方や、タイトなフィット感を好む方は、ハーフサイズ下を検討しても良いかもしれません。
シューレース(靴紐)については、しっかり締め込めるラウンドタイプですが、人によっては「もう少し長さが欲しい」と感じる場面もあります。アンクルロック(一番上の穴まで使う結び方)を多用する場合は、フィッティング時に確認してみてください。
競合モデルと比較して見えた「ロング スカイ 2」の強み
トレランシューズ市場には、HOKAのスピードゴートやサロモンのセンスライドといった強力なライバルが存在します。それらと比較した際、メレル ロング スカイ 2が選ばれる理由はどこにあるのでしょうか。
最大の差別化ポイントは「ダイレクト感と安定性の融合」です。
HOKAのような超厚底はクッション性に優れますが、路面状況が見えにくいという側面もあります。一方、メレル ロング スカイ 2は、しっかりと衝撃を吸収しながらも、足裏で石の形や土の硬さを感じ取ることができます。この「対話できる感覚」が、テクニカルな路面での操作性を一段階引き上げてくれるのです。
また、サロモンに比べてトウボックスが広いため、日本人特有の幅広な足型の方でも、窮屈さを感じずに「エリートモデル」の性能を享受できる点も大きな魅力です。
まとめ:メレル ロング スカイ 2徹底レビュー!驚きの軽量性とグリップ力でトレランが変わる
ここまでメレル ロング スカイ 2の魅力を多角的に見てきました。
このシューズは、単なる「軽量シューズ」の枠に収まりません。Vibram MegaGripによる圧倒的な制動力、FloatProによる軽やかな反発、そして過酷な環境を切り抜けるための速乾性と排水性。これらが高い次元でまとまった、まさに「山を遊び尽くすための精密機械」です。
「もっと速く走りたい」というシリアスランナーはもちろん、「もっと安全に、快適に山を楽しみたい」というビギナーの方にとっても、この信頼感は大きな武器になります。
これ一足あれば、近場の低山から、険しい岩場のアルプス、そして雨天のレースまで、あらゆるトレイルがあなたの遊び場に変わるはずです。
もしあなたが、今のシューズに「重さ」や「滑りやすさ」を感じているなら、ぜひ一度メレル ロング スカイ 2に足を通してみてください。最初の一歩を踏み出した瞬間、その軽さと地面を掴む感覚に、きっと驚かされるはずですから。
さあ、新しい相棒と一緒に、まだ見ぬ景色を探しにトレイルへ飛び出しましょう!
メレル ロング スカイ 2徹底レビュー!驚きの軽量性とグリップ力でトレランが変わる、その真価を次はあなたがフィールドで体感してください。


