「山を走りたいけれど、膝や腰への負担が気になる」「裸足感覚のシューズに興味があるけれど、地面の突き上げが痛そう」……そんな悩みを持つランナーの間で、密かに、しかし熱狂的に支持されているモデルがあります。それがメレル ルバートです。
メレルといえば、ハイキングシューズの代名詞的なブランドですが、この「ルバート」は一味違います。近年のトレンドである「厚底クッション」と、人間本来の走り方を呼び覚ます「ゼロドロップ構造」を掛け合わせた、まさにハイブリッドな一足。
今回は、実際に山道を駆け抜けるトレイルランナーから、日常のウォーキングを快適にしたい方まで、気になるメレル ルバートの評判やサイズ感、履き心地を詳しく紐解いていきます。
厚底なのに「裸足感覚」?ルバートが注目される理由
トレイルランニングシューズの世界では、大きく分けて2つの潮流があります。一つは、クッションを極限まで厚くして足を守る「マックスクッション」。もう一つは、ソールの高低差をなくして裸足に近い状態で走る「ベアフット(ミニマリズム)」です。
メレル ルバートはこの両方のいいとこ取りをした、極めて珍しい存在です。
- 31.5mmの圧倒的なスタックハイトかかとからつま先まで、しっかりと厚みのあるミッドソールが採用されています。これにより、ガレ場や木の根が露出した過酷なトレイルでも、足裏へのダメージを最小限に抑えてくれます。
- 0mmドロップ(ゼロドロップ)のこだわり一般的なシューズは、かかと側が高く設計されていますが、ルバートはつま先とかかとの高さが同じです。これが「ゼロドロップ」です。背筋が自然に伸び、ふくらはぎの筋肉を正しく使った効率的な走りをサポートしてくれます。
「守られている安心感」と「自然な体の動き」。この相反する要素を高い次元で融合させていることが、多くのファンを惹きつけて止まない理由です。
FloatPro™がもたらす「雲の上を歩く」ような軽量クッション
厚底シューズと聞くと、「重そう」「足が回りにくそう」というイメージを持つかもしれません。しかし、メレル ルバートを手に取ると、その軽さに驚かされます。
その秘密は、メレル独自開発のミッドソール素材「FloatPro™(フロートプロ)」にあります。
- 軽量性と耐久性の両立フロートプロは、非常に軽量でありながら、長距離を走ってもクッションが潰れにくいという特徴を持っています。
- 弾むような反発弾性ただ柔らかいだけでなく、着地したエネルギーを次の一歩への推進力に変えてくれる「バウンシー」な感触があります。これにより、長時間の行動でも足が売り切れにくく、最後までリズム良く進むことができます。
環境負荷を軽減するために廃材を出さない製造工程を採用している点も、自然を愛するアウトドアユーザーから高く評価されています。
Vibram® MegaGrip®が魅せる圧倒的な安心感
トレイルランニングにおいて、最も重要な要素の一つが「滑らないこと」です。特に濡れた岩場や泥の斜面では、アウトソールの性能が安全性を左右します。
メレル ルバートには、イタリアの名門ヴィブラム社の最高峰コンパウンド「Vibram® MegaGrip®(メガグリップ)」が搭載されています。
- 濡れた路面でのグリップ力メガグリップはその名の通り、濡れた石の上でも吸い付くようなグリップを発揮します。雨上がりの山行や、沢沿いのルートでも、滑る恐怖心を大幅に軽減してくれます。
- 地形に追従するフレックスコネクトミッドソールには「FLEXconnect®(フレックスコネクト)」と呼ばれる深い溝が刻まれています。これが足の骨格に合わせてしなやかに曲がるため、複雑な地形でもソール全体が地面をしっかりと捉え続けてくれます。
ラグ(ソールの突起)の深さは約4mm。深すぎず浅すぎない設定のため、トレイルだけでなく舗装路(ロード)を走る際も突き上げ感が少なく、自宅から山までのアプローチシューズとしても優秀です。
気になるサイズ感と選び方のポイント
シューズ選びで最も失敗したくないのがサイズ感ですよね。メレル ルバートは、メレル特有のラスト(木型)を採用しており、いくつか注意点があります。
- トウボックス(つま先)のゆとりゼロドロップシューズの特性上、つま先部分は指が自由に動かせるよう広めに設計されています。そのため、足の指がしっかり広がる感覚があり、安定感は抜群です。
- 甲周りのフィット感アッパーは内部でブーティ構造(ベロと本体が一体化している形)になっています。これにより砂利の侵入を防ぎ、靴下のようなフィット感を生みますが、甲高の方は少しタイトに感じる場合があります。
- サイズ選びの目安基本的には、普段履いているスニーカーよりも0.5cm程度アップして選ぶ方が多いようです。特に長距離を歩くと足が浮腫むため、少し余裕を持たせたサイズ選びが推奨されます。
「幅広・甲高」を自認する方は、可能であれば一度試着するか、返品交換がスムーズなショップで購入することをおすすめします。
実際の評判から見えるメリットとデメリット
ユーザーのリアルな声をまとめると、メレル ルバートの得意な場面と苦手な場面がはっきり見えてきます。
【高く評価されているポイント】
- 膝への負担軽減: 「膝を痛めてから走るのが怖かったけれど、ルバートなら衝撃が少なくて走り続けられる」という声が目立ちます。
- 長距離での疲労感の少なさ: 100kmを超えるようなロングレースや、数日間にわたるファストパッキングでも、足裏が痛くなりにくいというレビューが多いです。
- デザイン性: 街履きしても違和感のないスタイリッシュなルックス。黒系を選べば、普段着のコーディネートにも馴染みます。
【注意が必要なポイント】
- 横方向の安定性: ソールに厚みがある分、激しい急斜面や、足首をひねりやすい岩場では、少し「腰高感」を感じることがあります。テクニカルなコースに挑む際は、足首の筋力も重要になります。
- かかとのホールド: 人によっては、かかとが少し浮きやすいと感じるようです。その場合は、一番上の紐穴までしっかり使う「ヒールロック」という結び方を試してみてください。
他の人気モデルとの比較:何が違う?
購入を迷っている方が比較対象に挙げるのが、Altra(アルトラ)のシューズや、メレルの他のベアフットモデルです。
- Altra Lone Peakとの比較ゼロドロップの王道であるローンピークに比べると、ルバートの方が「クッションの弾力」が強く感じられます。よりロードに近い感覚で、反発を使ってスイスイ進みたいならルバートに軍配が上がります。
- メレル Trail Gloveとの比較トレイルグローブは極薄ソールの「ベアフット」そのものです。地面の石の形までわかるようなダイレクト感を求めるならトレイルグローブですが、長時間・長距離を快適に歩きたいなら、間違いなくルバートの方が楽です。
長く愛用するためのメンテナンス
メレル ルバートのアッパーには通気性の良いジャカードメッシュが使われています。トレイルで汚れたまま放置すると、メッシュの隙間に詰まった泥が乾燥し、生地を傷める原因になります。
使用後は柔らかいブラシで汚れを落とし、湿った布で拭き取るだけでも寿命は大きく変わります。また、インソールが取り外し可能なので、使用後は外して陰干しすることで、内部の清潔感を保つことができます。
まとめ:メレル ルバートの評判は?厚底×ゼロドロップの履き心地やサイズ感を徹底レビュー!
メレル ルバートは、厚底による「鉄壁の守り」と、ゼロドロップによる「自然な走り」を高い次元で両立させた、稀有なトレイルランニングシューズです。
特に以下のような方には、最高の相棒になってくれるはずです。
- 足腰への衝撃を抑えつつ、山歩きを長く楽しみたい方
- ベアフットシューズに興味はあるが、クッション性も捨てがたい方
- メガグリップの確かな安心感を手に入れたい方
一歩踏み出すごとに感じる「ふわっ、ぴたっ」という独特の感覚は、一度味わうと病みつきになります。サイズ選びにさえ気をつければ、あなたのトレイルライフをより快適で、より遠くまで導いてくれる一足になるでしょう。
現在、流通数が限られているカラーやサイズもありますので、自分のサイズを見つけたら早めにチェックしておくのが正解かもしれません。新しいメレル ルバートを履いて、次の週末は少し遠くの山まで足を伸ばしてみませんか?


