アウトドア好きなら誰もが一度はその名を聞いたことがあるはずの、メレルの名作「モアブ」。その最新進化系であるメレル モアブ 3は、ハイキングからキャンプ、さらには日常のファッションまで幅広くカバーする万能シューズとして君臨しています。
しかし、いざ購入しようと画面を眺めていると、一つの大きな壁にぶつかります。それが「通常モデル」と「ワイドモデル」の存在です。
「自分の足は幅広な気がするけれど、ワイドを選んでブカブカにならないかな?」「通常版と具体的に何が違うの?」そんな疑問を抱えている方のために、今回はメレル モアブ 3 ワイドと通常版の決定的な違いから、失敗しないサイズ選びのコツまで、徹底的に深掘りしてお伝えします。
メレル モアブ 3 シリーズが支持され続ける理由
まず、なぜこれほどまでにメレル モアブ 3が選ばれるのか、その理由を簡単におさらいしておきましょう。このモデルは「唯一無二の履き心地」と評されることが多いのですが、その秘密はマルチな機能性にあります。
最大の特徴は、箱から出してすぐに足に馴染むと言われるほどの柔軟性です。多くのアウトドアシューズは、最初は革や素材が硬く、いわゆる「慣らし履き」が必要ですが、モアブはその必要がほとんどありません。
さらに、ソールには信頼の「Vibram TC5+」を採用。地面をしっかりと掴むグリップ力がありながら、アスファルトの上でも歩きやすい適度な硬さが魅力です。そして、防水透湿素材の王道であるGORE-TEXを搭載したモデルを選べば、雨の日やぬかるんだ道でも靴の中をドライに保ってくれます。
そんな完成されたシューズだからこそ、自分にぴったりの「幅(ワイズ)」を選ぶことが、その性能を100%引き出すための鍵になるのです。
徹底比較!通常モデルとワイドモデルの構造的な違い
それでは、本題であるメレル モアブ 3 ワイドと通常モデルの違いについて詳しく見ていきましょう。
見た目にはそれほど大きな差がないように感じられるかもしれませんが、実際に足を滑り込ませてみると、その設計思想の違いに驚かされます。
ラスト(木型)の幅とボリュームの差
最も大きな違いは、靴の土台となる「ラスト(木型)」の形状にあります。
通常モデルは、欧米人の足型をベースにしたグローバルスタンダードな設計。ワイズ(足囲)でいうと「2E相当」と言われています。シュッとしたスマートなシルエットが特徴で、足全体をタイトに包み込むようなフィット感があります。
対してワイドモデルは、日本人に多い「幅広・甲高」の足に合わせて、横幅を広げた設計になっています。こちらは「3E相当」の余裕を持たせており、特に足の指の付け根付近、いわゆる「ボールジョイント」と呼ばれる部分にしっかりとしたスペースが確保されています。
アッパーのゆとりと圧迫感の解消
単にソールの幅が広いだけでなく、足を覆うアッパー(甲)部分の素材の量も調整されています。ワイドモデルは甲の部分にも高さを持たせているため、夕方に足がむくんでしまった時や、厚手の登山用靴下を履いた時でも、甲が圧迫されて痛みを感じるリスクを大幅に軽減してくれます。
アウトソールの接地面積
実は、ワイドモデルはソール自体の幅もわずかに広く設計されている場合があります。これにより、着地した際の安定感が向上します。足幅が広い人が無理に細い靴を履くと、ソールの外側に足がはみ出すような感覚になることがありますが、メレル モアブ 3 ワイドなら、足裏全体でしっかりと地面を捉える感覚を味わえます。
どっちを選ぶ?サイズ感と判断基準の目安
さて、スペックの違いがわかったところで、次に気になるのは「結局自分はどっちを買えばいいの?」という点ですよね。ここからは、判断の目安となるチェックポイントを整理していきます。
通常モデルが向いている人の特徴
もしあなたが以下のような条件に当てはまるなら、まずは通常モデルを試してみるべきです。
- 普段履いているスニーカー(アディダスやナイキなど)で、横幅に窮屈さを感じたことがない。
- どちらかというと足が細長く、靴の中で足が左右に遊びやすい。
- 街履きがメインで、見た目のスマートさを優先したい。
- 薄手から中厚手の靴下を履くことが多い。
通常モデルはホールド感に優れているため、足との一体感を重視したい方には最適です。
ワイドモデルが向いている人の特徴
一方で、以下のような悩みをお持ちなら、メレル モアブ 3 ワイドが救世主になるはずです。
- 多くの靴で、サイズ(長さ)は合っているのに小指の付け根が当たって痛くなる。
- 自分の足は「典型的な日本人型(幅広・甲高)」だと自覚している。
- 長時間のハイキングで足がむくみやすく、後半に靴がきつく感じる。
- 登山用の極厚ウールソックスを愛用している。
ワイドモデルのメリットは、何と言っても「指先の自由度」です。指が自然に広がるスペースがあることで、バランスが取りやすくなり、長距離歩行時の疲労軽減にもつながります。
実践的な選び方:0.5cmの調整と靴下の関係
メレルのシューズを選ぶ際、多くのベテランが口にするのが「サイズアップ」のテクニックです。モアブシリーズは全体的にややタイトな作りであるため、普段の街履きサイズよりも「0.5cmアップ」したものを選ぶのがセオリーとされています。
しかし、メレル モアブ 3 ワイドを選ぶ場合は少し注意が必要です。
通常モデルで「横幅がキツイから」という理由で1.0cmもサイズを上げてしまうと、今度は縦の長さが余りすぎて、つま先が靴の中で滑り、爪を傷める原因になります。そんな時こそ、サイズを大きくするのではなく「ワイドモデルに切り替える」のが正解です。
ワイドモデルなら、縦の長さはジャストのまま、横幅だけを最適化できるからです。まずは「普段のサイズ+0.5cm」のワイドモデルを基準にして、試し履きをしてみることを強くおすすめします。
また、合わせる靴下も重要です。メレル モアブ 3の性能を活かすなら、速乾性とクッション性に優れたアウトドアソックスを使いましょう。厚手のソックスを履く前提であれば、ワイドモデルのゆとりが大きな安心感に変わります。
シーン別・モデル別の使い分けガイド
メレル モアブ 3には、足首を保護する「ミッドカット」と、軽快に動ける「ローカット」があります。これにワイドの設定が加わることで、選択肢はさらに広がります。
本格的なハイキングなら「ミッドカット×ワイド」
アップダウンのある山道を歩くなら、足首をサポートしてくれるミッドカットが安心です。下り坂では足が前方に押し出されるため、指先にゆとりがあるワイドモデルを選んでおくと、つま先が当たるトラブルを防ぎやすくなります。
キャンプやタウンユースなら「ローカット×通常版」
平坦なキャンプサイトでの設営や、普段の散歩であれば、脱ぎ履きしやすいローカットが便利です。あまり重い荷物を背負わないのであれば、通常モデルのスマートなフィット感でも十分に快適に過ごせるでしょう。
もちろん、足幅が広い方はローカットでもメレル モアブ 3 ワイドを選ぶべきですが、ローカットでワイドを選ぶ際は、かかとが浮きやすくないか、しっかりとシューレースで固定できるかを確認してください。
メレル モアブ 3 ワイドの違いを理解して最高の相棒を見つけよう
ここまでメレル モアブ 3の通常モデルとワイドモデルの違いを詳しく解説してきました。
最終的な判断基準は、あなたの足の形と、その靴で「どんな場所を歩きたいか」に集約されます。
- 通常モデル: フィット感とホールド感重視。足幅が細め〜標準の方向け。
- ワイドモデル: 解放感と長時間の快適性重視。幅広・甲高の自覚がある方向け。
もし、これまで「登山靴はどれを履いてもどこかが当たって痛い」と諦めていたのなら、ぜひ一度メレル モアブ 3 ワイドに足を通してみてください。その絶妙なゆとりが、あなたのアウトドア体験をより楽しく、より遠くまで歩けるものに変えてくれるはずです。
足に馴染む最高の一足を手に入れて、次の週末は新しい景色を見に行きませんか?
この記事が、あなたのメレル モアブ 3 ワイド選びの参考になれば幸いです。正しいサイズ選びで、快適なアウトドアライフを楽しみましょう!


