「登山を始めてみたいけれど、どの靴を買えばいいのかわからない」「本格的な登山靴は重くて歩きにくそう……」
そんな悩みを持つ方の前に、必ずと言っていいほど現れるのがメレル モアブ 3です。世界累計2,800万人以上に愛されてきたこのシリーズは、まさにハイキングシューズの代名詞。
今回は、最新モデルであるメレル モアブ 3を実際に手に取り、なぜこれほどまでに初心者に選ばれるのか、そして気になる「滑りやすさ」や「サイズ選び」のポイントを本音でレビューしていきます。
迷ったらこれと言われる「すべてのブーツの母」の正体
メレルの「MOAB(モアブ)」という名前には、”Mother Of All Boots(すべてのブーツの母)”という自信に満ちた意味が込められています。その名の通り、どんな足型の人にもフィットしやすく、履いた瞬間から足に馴染む快適さが最大の特徴です。
最新のメレル モアブ 3は、その完成された履き心地をさらにブラッシュアップしたモデル。見た目こそ大きく変わっていないように見えますが、中身は驚くほど進化しています。
特に注目したいのは、環境に配慮したリサイクル素材の採用と、歩行を支えるクッション性の向上です。初めて山を歩く人にとって、足裏に伝わる地面の衝撃は想像以上に体力を削ります。そこをしっかりとカバーしてくれるのが、このシューズの懐の深さなんです。
メレル モアブ 3が前作から進化した3つのポイント
ロングセラーだった前モデル「モアブ 2」から、どこが変わったのでしょうか。主な進化点は「インソール」「ミッドソール」「アウトソール」の3箇所に集約されます。
まずインソールには、アーチ(土踏まず)のサポート力を高めた「キネティックフィットアドバンス」が採用されました。これにより、長時間の歩行でも足のアーチが崩れにくく、疲労感が劇的に軽減されます。
次に、ミッドソールのクッション材。反発弾性に優れた「スーパーリバウンドコンパウンド」を搭載したことで、かかとへの衝撃を吸収するだけでなく、次の一歩を踏み出す力をアシストしてくれます。
そして、信頼のビブラム社製アウトソール「Vibram TC5+」もデザインが見直されました。ラグ(溝)の配置を変えることで、地面をより多角的に捉えられるようになり、安定感が底上げされています。
実際に履いてわかった!サイズ感と選び方のコツ
メレル モアブ 3を選ぶ際に最も重要なのがサイズ選びです。メレルの靴は、基本的には普段履いているスニーカー(ナイキやアディダスなど)と同じサイズ、あるいは0.5cmアップを選ぶのがセオリーと言われています。
私が実際に履いて感じたのは、履き口周りのクッションが非常に肉厚だということです。この厚みが足を優しく、かつ強固にホールドしてくれるのですが、その分「少しタイトかな?」と感じる場面もありました。
特に登山用の厚手の靴下を履く場合は、0.5cmから1.0cm大きめを検討しても良いでしょう。
また、日本人に多い「幅広・甲高」の方には、メレル モアブ 3 ワイドワイズという選択肢があるのも嬉しいポイントです。通常モデルで窮屈さを感じるなら、迷わずワイドを選んでください。足指が自由に動かせるゆとりがあることで、下り坂での爪先の痛みを防ぐことができます。
「雨の日は滑る」という噂は本当?グリップ力を検証
ネットのレビューなどで時折見かける「メレルは滑る」という意見。これは半分正解で、半分は誤解だと言えます。
メレル モアブ 3に採用されている「Vibram TC5+」は、土の道や岩場、ザレた斜面では驚異的なグリップ力を発揮します。乾燥したアウトドア環境においては、これほど頼もしいソールはなかなかありません。
一方で、苦手な場面もはっきりしています。それは「濡れた平滑な面」です。例えば、雨の日のマンホール、駅のタイル、苔の生えた濡れた岩場など。これらはソールが硬めに設計されている登山靴全般の弱点でもありますが、モアブも例外ではありません。
街履きを兼用する場合は、雨の日のタイル床などでは少し慎重に歩く必要があります。しかし、本来のフィールドである山道においては、前作以上の安定感を感じることができました。
ミッドカットとローカット、初心者はどちらを選ぶべき?
メレル モアブ 3には、足首まで覆うミッドカットと、スニーカー感覚のローカットが存在します。
- ミッドカット:足首がしっかり固定されるため、捻挫の不安がある方や、少し重い荷物を背負って歩く場合におすすめ。砂利などが靴の中に入りにくいメリットもあります。
- ローカット:脱ぎ履きが楽で、普段の散歩やキャンプ、フェスなどでも違和感なく使えます。足首の自由度が高いため、軽快に歩きたい方に最適。
もし、これから「本格的な登山(標高1,000m以上の山など)」を目指すのであれば、まずはミッドカットのメレル モアブ 3 ミッド ゴアテックスをおすすめします。足首が守られているという安心感は、初心者にとって大きな味方になるからです。
ゴアテックスの恩恵とメンテナンスのしやすさ
多くのメレル モアブ 3には、防水透湿素材の最高峰「GORE-TEX(ゴアテックス)」が搭載されています。これにより、雨の中の歩行やぬかるんだ道でも、靴の中をドライに保つことができます。
外からの水は防ぎつつ、中の蒸れは外に逃がしてくれる。この機能のおかげで、夏場のハイキングでも不快な蒸れが抑えられます。
また、合成皮革を使用したメレル モアブ 3 シンセティックは、本革モデルに比べて手入れが非常に楽なのも魅力。泥汚れが付いてもサッと水拭きして乾かすだけで、コンディションを維持できます。道具の扱いに慣れていない初心者にとって、この「手軽さ」は継続して山を楽しむための重要な要素です。
競合他社モデルと比較して見えた「モアブ」だけの強み
サロモンの「X ULTRA」シリーズや、キーンの「TARGHEE」など、ライバルとなるシューズはたくさんあります。その中でメレル モアブ 3が秀でているのは、「万人を受け入れる圧倒的な柔らかさ」です。
サロモンはよりスポーティで機敏ですが、人によってはソールが硬すぎると感じることがあります。キーンはつま先が広くリラックスしていますが、ホールド感という点では好みが分かれます。
モアブは、そのちょうど中間。しっかり守られている感覚があるのに、どこも痛くない。この絶妙なバランスこそが、世界中で売れ続けている理由なのです。
まとめ:メレル モアブ 3 レビュー!登山初心者に選ばれる理由とサイズ感・滑りやすさを徹底検証
メレル モアブ 3は、一言で言えば「失敗しない一足」です。
登山に必要な防水性、耐久性、クッション性を高い次元で兼ね備えながら、スニーカーのように履きやすい。サイズ選びにさえ気をつければ、これほど頼もしいパートナーは他にいません。
「雨の日のマンホールは滑りやすい」という特性さえ理解しておけば、山でも街でも最高のパフォーマンスを発揮してくれます。これからアウトドアを趣味にしたいと考えているなら、まずはこのメレル モアブ 3を足に取ってみてください。
一歩踏み出したその瞬間、きっと山の景色が今まで以上に楽しみになるはずです。次の週末、新しい靴と一緒に自然の中へ出かけてみませんか?


