ハイキングやキャンプ、フェス、そして雨の日のタウンユースまで、私たちの足元を支えてくれる最強の相棒といえばメレル モアブですよね。その履き心地の良さとタフな作りから、ついついどこへでも履いて行ってしまいますが、気づけば泥だらけ、砂ぼこりまみれ……なんてことになっていませんか?
「お気に入りのモアブをきれいにしたいけれど、ゴアテックス(GORE-TEX)モデルだから失敗して防水機能を台無しにするのが怖い」
「洗濯機に放り込んでもいいの? それとも専用のクリーナーが必要?」
そんな悩みを持つあなたのために、今回はメレル モアブのポテンシャルを最大限に引き出し、1年でも長く愛用するための「正しい洗い方」を徹底解説します。間違った方法で洗ってしまうと、せっかくの防水透湿機能が失われたり、ソールが剥がれる原因になったりします。
正しい知識を身につけて、次の冒険も清潔で快適な足元で楽しみましょう!
なぜメレル モアブに定期的な手入れが必要なのか?
「アウトドア用品なんだから、汚れていても味があるじゃないか」と思うかもしれません。しかし、メレル モアブ、特にゴアテックスを採用しているモデルにとって、汚れは単なる見た目の問題ではありません。
最大の問題は、メッシュ部分やレザーの表面に詰まった「泥」や「皮脂」です。これらが詰まってしまうと、ゴアテックス本来の「外からの水を防ぎ、中の湿気を逃がす」という透湿機能がストップしてしまいます。そうなると、靴の中が蒸れやすくなり、不快なだけでなく雑菌が繁殖して強烈な臭いの原因にもなるのです。
また、泥に含まれる水分や油分を放置すると、合成皮革や天然皮革(ピッグスエード)が乾燥してひび割れたり、ソールを固定している接着剤が劣化したりします。定期的なメンテナンスは、あなたの相棒の寿命を劇的に延ばすための「健康診断」のようなものなのです。
洗う前に知っておきたい!モアブの構造とNG行動
モアブシリーズは、メッシュ、シンセティックレザー(人工皮革)、ピッグスエード(天然皮革)、そして内部のゴアテックスメンブレンという複雑な多層構造をしています。そのため、以下の3点は絶対に避けてください。
- 洗濯機の使用は厳禁: 強い回転や遠心力は、アッパーの形を歪ませるだけでなく、大切な防水膜(ゴアテックス)を傷つけてしまいます。
- 高温の熱を与えない: ドライヤーの熱風やストーブの前での乾燥、直射日光は、ソールの接着剤を溶かして「ソール剥がれ」を引き起こす最大の原因です。
- 漂白剤や強いアルカリ性洗剤: 素材の色落ちや、ゴアテックスの機能を破壊する恐れがあります。
基本は「優しく手洗い」が鉄則です。それでは、具体的な手順を見ていきましょう。
ステップ1:準備とパーツの取り外し
まずはメレル モアブを解体(といっても紐を外すだけですが)することから始めます。
- シューレース(靴紐)をすべて外す: 紐を通したままだと、タン(ベロ)の裏側に溜まった砂やホコリが落とせません。
- インソール(中敷き)を取り出す: モアブのインソールは取り外し可能です。ここは汗を吸い込みやすく、臭いの元になりやすいため、別に洗う必要があります。
外した紐とインソールは、バケツに入れたぬるま湯に中性洗剤を溶かし、押し洗いしておきましょう。これだけでも清潔感がかなり変わります。
ステップ2:乾いた状態でのブラッシング
いきなり水に濡らすのはNGです。まずは乾いた状態で、表面にこびりついた乾いた泥やホコリを落とします。
- 使用する道具: 馬毛ブラシなど、少し柔らかめのブラシが理想的です。
- ポイント: メッシュ部分の隙間に入り込んだ砂を掻き出すようにブラッシングします。スエード部分は毛並みを整えるように動かしてください。
この段階で大きな汚れを落としておくことで、後の水洗いが劇的に楽になり、汚れが奥まで浸透するのを防げます。
ステップ3:ぬるま湯とクリーナーで優しく手洗い
いよいよ本格的な洗浄です。水ではなく、30℃前後の「ぬるま湯」を使うのがコツです。
- 全体を濡らす: ぬるま湯に靴を浸します。
- 専用クリーナーを使用する: ゴアテックス対応のアウトドアシューズ用クリーナー(ニクワックスなど)を使用するのがベストですが、なければおしゃれ着用の「中性洗剤」を薄めて使いましょう。
- 汚れを浮かせる: 柔らかいスポンジや使い古した歯ブラシを使い、汚れが目立つ場所を優しく円を描くように洗います。
- 内部の洗浄: 意外と忘れがちなのが靴の内側です。内側にも皮脂や塩分が溜まっているため、ぬるま湯を入れて軽く振り洗いをすると、透湿機能が復活しやすくなります。
すすぎは、洗剤が一切残らないように念入りに行ってください。洗剤が残っていると、次に塗る撥水剤を弾いてしまい、機能が十分に発揮されません。
ステップ4:撥水処理(ここがプロの仕上がりへの分かれ道)
「洗ったら撥水力がなくなった」という声をよく聞きますが、それは表面の撥水コーティングが寿命や洗浄で落ちた証拠です。きれいになったタイミングで必ず撥水スプレーを使いましょう。
- 濡れている状態で使うタイプ: ニクワックス(NIKWAX)などの一部の製品は、靴が濡れている状態で塗布することで、成分が繊維の奥まで浸透します。
- 乾いてから使うタイプ: 一般的なフッ素系スプレーは、完全に乾いてからムラなくスプレーします。
撥水力が戻ると、雨を弾くだけでなく、次に泥道を通った時にも汚れがつきにくくなるというメリットがあります。
ステップ5:最も重要な「乾燥」の工程
洗うこと以上に大切なのが、どう乾かすかです。ここで失敗するとメレル モアブの寿命を縮めてしまいます。
- 水気を取る: 乾いたタオルで全体の水分をしっかり拭き取ります。
- 保形と吸水: 靴の中に新聞紙やキッチンペーパーを詰めます。これにより型崩れを防ぎ、内部の水分を素早く吸収できます。※新聞紙のインク移りが気になる場合は、白い紙やタオルを使いましょう。
- 日陰で風通しよく: 風通しの良い「日陰」に、つま先を上にして立てかけて干します。
- こまめな交換: 中に詰めた紙が湿ってきたら、すぐに新しいものに交換してください。これを放置すると雑菌が繁殖し、生乾き臭の原因になります。
完全に乾くまでには、季節によりますが2〜3日かかることもあります。中途半端な状態で履き始めると、型崩れや劣化の元になるので、じっくり待ちましょう。
モアブを長持ちさせる日常のメンテナンス術
毎回丸洗いするのは大変ですよね。日頃から少し気をつけるだけで、丸洗いの頻度を減らし、メレル モアブを長持ちさせることができます。
- 帰宅後のブラッシング: 泥が定着する前にブラシで払うだけで、素材へのダメージは最小限に抑えられます。
- インソールを抜いて保管: 履き終わった後はインソールを少しずらしたり抜いたりして、靴の中に湿気がこもらないようにします。
- 交互に履く: 毎日同じ靴を履くと、内部の湿気が抜け切らずに劣化を早めます。1日履いたら2日は休ませるのが理想です。
- 定期的に履く: 逆に「大事にしすぎて全く履かない」のも危険です。ソールのポリウレタン素材は、使わないことで加水分解が進みやすくなる特性があります。適度な圧力をかけることが、実は長持ちの秘訣です。
快適なアウトドアライフは清潔な足元から
メレル モアブは、適切なメンテナンスさえ行えば、数年、数千キロの旅を共にできる素晴らしいシューズです。泥だらけになった姿も冒険の証で素敵ですが、時々こうして丁寧に洗ってあげることで、シューズへの愛着もさらに深まるはずです。
もし、この記事の手順で洗っても汚れが落ちなかったり、ソールが大きく削れていたり、内側から水が染み込んでくるようになったら、それは新しいメレル モアブへの買い替えのサインかもしれません。
正しいメレル モアブ 洗い方をマスターして、常に最高のコンディションでフィールドへ繰り出しましょう。清潔で機能的なシューズがあれば、次の一歩がもっと軽く、もっと楽しくなるはずです!



