アウトドアショップに行けば必ず目にする、あの独特なフォルムのシューズ。そう、メレルです。
「一度履いたら戻れない」と熱狂的に支持される一方で、ネット上では「メレルは疲れる」「濡れた路面で滑る」といった気になる噂も目にしますよね。これから買おうと思っている方にとっては、どっちが本当なのか不安になるはず。
結論から言うと、メレルは「用途に合わせたモデル選び」さえ間違えなければ、これほど心強い相棒はありません。今回は、メレルの評判の真相から、絶対に失敗しないサイズ選び、そして今履くべき人気モデルまで、その魅力を余すことなくお届けします。
メレルってどんなブランド?職人気質が生んだ「妥協なき一足」
メレルの歴史は、1981年にアメリカのバーモント州で始まりました。創設者のランディ・メレルは、もともと腕利きのカスタムブーツ職人。「一切の妥協を許さない」という彼の哲学は、今もすべてのシューズに息づいています。
彼らが一躍世界にその名を知らしめたのは、1998年に登場したジャングルモックの爆発的ヒットでした。アウトドアの機能性を持ちながら、日常でサッと履ける「アフタースポーツシューズ」という新しい概念は、当時の靴業界に衝撃を与えたのです。
現在は世界160カ国以上で愛され、本格的な登山靴から、街歩き用のスニーカー、さらには最新のファッションシーンを彩る「1TRL」ラインまで、幅広いラインナップを展開しています。
「メレルは疲れる」という評判は本当か?
「メレルの靴を履くと足が疲れる」という声。これには、実はメレル独自の設計思想が関係しています。
多くのメレル製品には、土踏まずをしっかり支える「アーチサポート」が組み込まれています。普段、クッションが柔らかすぎる靴や、サポートのない平らな靴を履いている人がメレルに履き替えると、最初は土踏まずが押し上げられるような違和感や、独特の筋肉の疲れを感じることがあります。
しかし、これは足裏のアーチを正しい位置に保持しようとしている証拠。慣れてくると、このサポートが長時間の歩行による足の倒れ込みを防ぎ、結果として「一日中歩いても疲れにくい」という評価に変わっていくのです。
また、踵(かかと)部分に搭載された「メレル エアークッション」も重要なポイントです。着地時にかかる衝撃を吸収しつつ、踵を中央に安定させるため、グラつきによる疲労を最小限に抑えてくれます。もし「疲れる」と感じたなら、それは足が本来の正しい歩行姿勢を思い出そうとしている過程かもしれません。
「滑る」という噂の真相と最新の対策
メレル、特に初期のジャングルモックについては「雨の日のマンホールやタイルで滑りやすい」というレビューが散見されます。
これには明確な理由があります。初期モデルのソールは、歩きやすさを重視して接地面が丸みを帯びた形状になっており、さらに泥詰まりを防ぐための特殊なパターンを採用していました。これが、平滑で濡れた路面(駅の構内やコンビニの床など)では接地面積が少なくなってしまい、グリップが効きにくくなる原因だったのです。
しかし、メーカー側もこの課題を放置していません。近年のモデルやアップデート版では、世界的なソールメーカーであるビブラム社と共同開発したソールを積極的に採用しています。
特に「Vibram MegaGrip(メガグリップ)」を搭載したモデルは、濡れた岩場や路面でも驚異的なグリップ力を発揮します。滑りやすさが気になる方は、ソールに「黄色いビブラムマーク」があるモデル、あるいは最新のジャングルモック 2.0を選ぶことで、その悩みは解消されるはずです。
迷ったらこれ!メレルの絶対定番モデル3選
メレルには膨大なラインナップがありますが、まずはこの3シリーズを押さえておけば間違いありません。
1. 不動の人気No.1「ジャングルモック」
靴紐のないスリッポンタイプの代名詞です。サイドのストレッチバンドのおかげで、手を使わずに脱ぎ履きできるのが最大のメリット。キャンプでのテントの出入りや、お子さんを抱っこしたまま靴を履きたい親御さんからも絶大な支持を得ています。アッパーには肉厚なピッグスエードが使われており、履き込むほどに自分の足の形に馴染んでいく感覚を楽しめます。
2. 世界が認めたハイキングシューズ「モアブ」
「すべてのブーツの母」という意味を持つモアブシリーズ。登山初心者からベテランまで愛される理由は、履いた瞬間から足にフィットする柔らかさにあります。特にゴアテックス(GORE-TEX)を搭載したモデルは、高い防水透湿性を誇り、雨の中のトレッキングでも靴の中をドライに保ってくれます。最近では、より軽量でスニーカー感覚で履ける「モアブ スピード」も人気です。
3. フェスの定番「カメレオン」
カラフルなデザインと、足を保護する頑丈なソールが特徴のカメレオン。撥水性の高いメッシュ素材やつま先のプロテクションなど、過酷な環境にも耐えうるスペックを備えています。足元を華やかに彩ってくれるので、フジロックなどの野外フェスでは定番中の定番として愛されています。
失敗しないためのサイズ選びのコツ
海外ブランドであるメレルのサイズ選びには、いくつか注意点があります。
基本的には、日本国内の一般的なスニーカー(ナイキやアディダスなど)と同じサイズ感で選んで問題ありませんが、メレルは全体的に「甲が低め」で「中足部がタイト」な作りになっています。
- 登山やハイキングで使う場合: 厚手の靴下を履くことを考慮して、普段より0.5cm〜1.0cm大きめを選ぶのがセオリーです。つま先に1cm程度の余裕(捨て寸)がないと、下り坂で指先を痛める原因になります。
- 街履きで使う場合: ジャストサイズを選びたいところですが、幅広・甲高を自覚している方は、無理にサイズを上げず「ワイドワイズ(Wide Width)」モデルを探してみてください。メレルは一部の人気モデルで足幅の広い日本人向けのワイズ展開を行っています。
試着の際は、必ず実際に使用する靴下を履き、踵をしっかり合わせた状態でつま先が圧迫されていないか確認しましょう。
街履きとしてのメレル:最新ファッションとの相性
最近、街中でメレルを履いているお洒落な人をよく見かけませんか?
実は今、アウトドアウェアを日常に取り入れる「ゴープコア」というスタイルがトレンド。その中心的なアイテムとして、メレルのシューズが再注目されているのです。
特に、アーカイブを現代的にアップデートしたプレミアムライン「1TRL」のアイテムは、感度の高いセレクトショップでも取り扱われています。
- ジャングルモックを街で履くなら: ベージュやトープといったアースカラーを選び、ゆったりしたシルエットのパンツに合わせるのがおすすめ。リラックスした大人の休日スタイルが完成します。
- モアブを街で履くなら: あえてクリーンなスラックスやデニムと合わせることで、足元のボリューム感がアクセントになり、今っぽい「ハズし」の効いたコーディネートになります。
機能性が高いだけでなく、雨の日でも靴の中を濡らさずに済むという実用的なメリットも、都市部で支持される大きな理由です。
メレルを長く愛用するためのメンテナンス
お気に入りのメレルを長く履き続けるためには、少しのケアが大切です。
スエード素材のモデル(ジャングルモックなど)は、購入してすぐに防水スプレーをかけることを強くおすすめします。汚れが付きにくくなるだけでなく、急な雨からも素材を守ってくれます。もし汚れてしまったら、専用の馬毛ブラシで優しくブラッシングして毛並みを整えてあげましょう。
ゴアテックス搭載の登山靴は、泥汚れを放置すると透湿機能(蒸れを逃がす力)が低下してしまいます。使用後は湿った布で汚れを拭き取り、風通しの良い日陰でしっかり乾かすのが基本。直射日光やドライヤーの熱は、ソールの剥がれや素材の劣化を招くので厳禁です。
まとめ:メレルの靴の評判は?疲れる・滑るの噂を検証!登山から街履きまで人気モデルを徹底解説
ここまでメレルの真実について詳しく見てきました。
「疲れる」という噂は、足裏をしっかり支えるアーチサポートがあるからこそ。それはむしろ、正しい歩行をサポートしようとしている証拠でした。「滑る」という懸念も、最新のビブラムソール搭載モデルを選べば、驚くほどの安心感に変わります。
メレルは、単なる靴ではありません。一歩踏み出すたびに感じる安定感、悪天候でも怯まずに進める安心感、そして玄関でサッと履ける手軽さ。それらすべてが、あなたの日常やアウトドア体験をより豊かにしてくれるはずです。
もしあなたが、登山から街履きまで一足でこなせる万能な相棒を探しているなら、ぜひ一度メレルを試してみてください。その一歩が、これまでの歩行の概念をガラリと変えてくれるかもしれません。
あなたにぴったりの一足が見つかることを願っています。


