安全靴を履いていて「足が痛い…」と感じたことはありませんか？
特にミドリ安全のように品質に定評のあるブランドでも、サイズ選びや履き方を誤ると、思いがけず足に負担をかけてしまうことがあります。
この記事では、ミドリ安全の安全靴が「痛い」と感じる原因と、その対処法をサイズ選びやインソール調整の観点から詳しく解説します。
なぜミドリ安全の安全靴で足が痛くなるのか？
安全靴が痛いと感じるとき、多くの場合は「靴の問題」だけではなく、サイズ・形状・履き方・使用環境の複合要因が関係しています。
まず大前提として、安全靴はスニーカーや革靴とは構造が異なります。
つま先には鉄や樹脂などの先芯が入っており、足を守るために硬い素材が多く使われています。そのため、少しでもサイズが合っていないと「つま先が当たる」「甲が圧迫される」「かかとが擦れる」などの不快感が出やすいのです。
痛みの原因を整理すると、次のようになります。
- サイズやワイズ（足幅）が合っていない
靴の長さだけでなく、足囲が合っていないと圧迫や隙間が生じ、擦れや痛みにつながります。 - 先芯との接触
しゃがんだり屈んだりした際に、つま先が先芯に当たって痛むことがあります。 - インソール（中敷き）の不適合
中敷きが薄すぎたり、足のアーチに合っていないと、足裏全体のバランスが崩れて痛みが出やすくなります。 - 靴内のホールド不足
靴紐や面ファスナーが緩いと、靴の中で足が動いて擦れが起きます。 - 長時間の使用や立ち仕事による疲労
一日中履き続けると、足がむくんでサイズ感が変化し、靴内で摩擦が増えることも。
このように、「痛い」と感じるのは靴そのものの欠陥ではなく、フィッティングと使用環境の問題が多いのです。
ミドリ安全のサイズ選びで失敗しないポイント
ミドリ安全では、足長（縦の長さ）だけでなく**足囲（ワイズ）**も重視しています。
同じ25.5cmでも「E」「EE」「EEE」「EEEE」といった幅の違いがあり、これを誤ると快適性が大きく損なわれます。
正しいサイズ選びの手順は以下の通りです。
- 足長と足囲を測る
かかとを壁に当て、紙の上で足の長さを測定します。次に、親指の付け根と小指の付け根の周囲をメジャーで一周し、足囲を測ります。 - ミドリ安全のワイズ表で確認
足長と足囲の数値から、自分の適正ワイズ（E〜4Eなど）を照合します。幅広の方はEEE以上、細身の方はEまたはEEが目安です。 - つま先に約1cmの余裕を確保
安全靴では、しゃがんだときに先芯が指に当たらないように、つま先に少しのゆとりを持たせるのが理想です。 - かかとのフィット感を重視
靴紐を締めた状態で、かかとが浮かず、前滑りしないことを確認します。 - 実際に歩いてチェック
立ったり歩いたりして、足の一番広い部分（親指と小指の付け根）が靴の最も広い部分と一致しているか確認します。
ミドリ安全の公式サイトでも、「かかとに人差し指が軽く入るサイズが目安」とされています。
また、靴紐や面ファスナーは「しっかり締めること」が大切。緩めたままだと、せっかくのサイズ選びが台無しになります。
インソール調整で快適性をアップ
サイズを合わせても「まだ足が痛い」という場合、インソールの見直しが効果的です。
ミドリ安全では、純正の交換用インソール（ミドリ安全 インソール E-01）も販売しており、実際に「踵の痛みが軽減した」「ふくらはぎの疲れが減った」といったユーザーの声もあります。
特に、足裏のアーチサポートが不足していると、立ち仕事や長時間歩行で疲労が溜まりやすくなるため、足の形に合ったインソールを選ぶのがポイントです。
調整のコツは次の通りです。
- アーチサポートのある中敷きを選ぶ
偏平足の方は、土踏まずを支える形状のインソールを入れることで、足裏のバランスが整いやすくなります。 - 中敷きを交換する前後でフィット感を再確認
インソールを入れると靴内の高さが変わるため、かかとが浮かないか、つま先が当たらないかを確認しましょう。 - 靴紐を締め直す
インソールを変えると靴内のホールド感が変わるので、再度靴紐を調整します。 - 必要に応じてかかとクッションを追加
長時間立つ仕事では、かかとへの衝撃を和らげるクッションタイプが有効です。
インソールは単なる“中敷き”ではなく、足裏の土台を整えるパーツです。
自分の足型に合ったものを選ぶだけで、履き心地が劇的に変わることもあります。
よくある「痛い」症状とその対策
ここでは、現場でよく聞かれるトラブルと対策をまとめます。
- つま先が当たって痛い
→ つま先に余裕がない。ワイズを上げるか、0.5cm大きいサイズを試す。先芯が指先に触れないか要確認。 - 足幅がきつい・側面が圧迫される
→ 足囲が合っていない。EEE〜4Eモデルなど幅広設計を選びましょう。 - かかとが擦れる・浮く
→ 靴紐が緩いか、サイズが大きい可能性。かかとにパッドを入れるか、靴紐をしっかり締め直す。 - 足裏やふくらはぎが疲れる
→ インソールのクッション性不足。厚みのある中敷きやアーチサポートタイプを導入。 - 履き始めてすぐ痛い
→ 素材が硬いため、最初は慣らしが必要。短時間から履き慣らすと◎。 - 長期間使用後に痛みが出る
→ ソールや中敷きの劣化が原因。靴底や中敷きを交換、または新しい靴に切り替えを。
こうしたトラブルは、少しの調整で解消できることがほとんどです。
特に「痛みを我慢して履き続ける」のは禁物。
足のアーチが崩れたり、膝や腰まで負担をかけてしまう可能性もあります。
痛みを防ぐためのメンテナンスと履き方の工夫
安全靴は毎日使う“道具”でもあります。だからこそ、日々のケアも重要です。
- 使用後は乾燥・陰干しを徹底
湿気を放置すると素材が硬化し、フィット感が悪化します。 - 靴底や中敷きの状態を定期的にチェック
ヘタリや変形が見られたら交換を検討しましょう。 - 靴紐や面ファスナーの劣化も見逃さない
ホールド力が落ちると足が動き、痛みの原因になります。 - 作業環境に合ったモデルを選ぶ
滑りやすい場所では耐滑底タイプ、重作業にはクッション性のあるモデルなど、用途に合わせて選ぶことが大切です。
これらを習慣化するだけで、安全靴の寿命が延びるだけでなく、足へのストレスも減ります。
ミドリ安全の安全靴が痛いときは「足と靴の対話」が大切
「ミドリ安全の安全靴が痛い」と感じたとき、まず見直すべきは“靴”ではなく“自分の足”です。
足長・足囲を測り直し、正しいワイズのモデルを選び、必要ならインソールで補う。
そのうえで、靴紐を調整し、履き心地を都度確認することが何よりの解決策です。
安全靴は、仕事中のパートナーでもあります。
少しの調整と手間で、驚くほど快適に、そして安全に作業ができるようになります。
「痛い」靴を我慢せず、自分に合った一足を見つけてみてください。
