スニーカー好きなら一度は目にしたことがある「ニューバランスML574」。
どんな服にも合わせやすい定番モデルとして人気ですが、実際の履き心地はどうなのでしょうか?
今回は、ML574を実際に履いた人の声や、構造的な特徴をもとに、その快適さを徹底的に掘り下げていきます。
ML574とは?定番の理由をまず知っておこう
ML574は、1980年代後半に登場したニューバランス574をベースにしたライフスタイルモデル。
もともとランニングシューズとして設計された「576」と「575」の要素を掛け合わせた“ハイブリッドモデル”が原型です。
現在では、タウンユースを前提にした「ML574」シリーズとして展開され、カジュアルファッションの定番として定着しています。
スエードとメッシュを組み合わせたアッパー、厚みのあるソール、安定した履き心地。どれも派手ではありませんが、だからこそ長年愛されてきた理由があります。
実際の履き心地は?柔らかさと安定性のバランスが絶妙
ML574の履き心地を語るうえで欠かせないのが、ソール構造に採用されている「ENCAP(エンキャップ)」。
これは、柔らかいEVA素材のクッションを硬質なポリウレタンで包み込んだ構造で、衝撃吸収と安定性を両立しています。
歩いたときに感じるのは、“フワッと沈み込むような柔らかさ”ではなく、“足裏全体をしっかり支える安定感”。
そのため、長時間歩いても足がぐらつかず、疲れにくい印象です。
実際に履いた人からは、
「通勤で1日1万歩以上歩くけれど、足の裏が痛くならない」
「立ち仕事でも負担が少ない」
といった声が多く見られます。
重さと安定性の関係 ― 軽すぎないのが逆にいい
片足あたり約300g前後(27.5cmの場合)と、軽量ランニングシューズに比べるとやや重め。
しかしこの“ほどよい重さ”が安定感につながっています。
ソールがしっかりしている分、地面を踏みしめる感覚が得られ、特に長時間のウォーキングや街歩きで「ふらつかない」「足が疲れにくい」と感じる人が多いです。
柔らかすぎる靴だと歩くたびにエネルギーが逃げてしまうことがありますが、ML574は程よい反発力があり、歩行のリズムを整えてくれる印象です。
フィット感とサイズ感 ― 幅広さんにもうれしい設計
日本人の足型は“甲高・幅広”が多いといわれますが、ML574はまさにその特徴にフィットする作り。
国内仕様のモデルはワイズ(足幅)がやや広めに設計されており、窮屈さを感じにくいのがポイントです。
ただし、海外製の574シリーズは木型が異なり、やや細めに感じる場合もあります。
同じ「574」でも「MADE IN USA」や「UKモデル」ではフィット感が違うため、購入前に試着するのが理想です。
また、インソールは厚めで柔らかく、足裏のアーチをしっかり支える設計。
履き始めから違和感が少なく、慣らしがほとんどいらないという声も多く見られます。
クッション性と長時間歩行の快適さ
ML574を履いてまず感じるのは、ソールの柔らかさよりも“バランスの良いクッション性”。
柔らかすぎず、硬すぎない。これが長時間履いても疲れにくい理由のひとつです。
ENCAP構造の効果で、かかとから着地したときの衝撃をしっかり吸収しつつ、足の中心を安定させます。
この安定感があるからこそ、長時間の通勤や旅行でも足が痛くなりにくいと感じる人が多いのです。
実際のユーザーコメントには、
「一日中歩いても快適」「履き心地が良くて他の靴に戻れない」
というものが多く、クッション性の満足度は高めです。
通気性・素材の質感 ― スエードとメッシュの心地よさ
ML574の魅力の一つが、アッパー素材の組み合わせ。
スエードとメッシュを組み合わせた構造により、柔らかい肌触りと適度な通気性を実現しています。
春や秋などの季節には蒸れにくく快適に履ける一方で、真夏の炎天下では多少の熱こもりを感じることもあります。
そのため、通気性を重視したい人は「メッシュ比率が多い限定カラー」や「ナイロン素材モデル」を選ぶと良いでしょう。
また、スエード素材は見た目に高級感があり、経年変化も楽しめます。
防水スプレーを定期的に使えば、雨の日でも比較的安心して使える耐久性があります。
ファッション性と履き心地の両立
ML574が“定番”であり続ける最大の理由は、「デザインの普遍性」と「履き心地のバランス」。
クラシックなランニングシューズのフォルムに、ニューバランス574らしい「N」ロゴ。
どんな服装にもなじむ汎用性が魅力です。
スラックスやデニム、ワイドパンツなど、幅広いスタイルに合わせやすく、
男女問わず“外れのない一足”として人気を集めています。
また、見た目がスリムに見えるにも関わらず内部はゆったりしており、
ファッションと快適さを同時に叶える点もML574の強み。
おしゃれを楽しみつつ、足にも優しいバランスの良い一足といえます。
他モデルとの違い ― 「ニューバランス996」との履き心地比較
ニューバランスの中でも「574」と「996」はよく比較されるモデルです。
どちらも定番ですが、履き心地には明確な違いがあります。
574(ML574)はソールが厚く、安定感重視。地面からの反発がしっかり伝わる“しっかり系”。
対して996は軽量で柔らかく、クッション性がより強く感じられる“軽快系”。
つまり、574は「長時間立つ・歩く」に強く、996は「軽く快適に動く」タイプです。
この違いを理解して選ぶと、自分の用途にぴったりのモデルが見つかります。
耐久性とメンテナンス性
ML574はスエードとメッシュのコンビ素材のため、適切なケアをすれば長く愛用できます。
使用後にブラッシングでホコリを落とし、防水スプレーを定期的に使うことで風合いをキープ可能です。
ソールも頑丈で、日常使いなら2〜3年は十分に履ける耐久性を備えています。
ただし、スエード素材は水分に弱いため、大雨の日の着用は避けるのが無難。
その分、丁寧に扱えば“味”のある経年変化が楽しめるのも魅力です。
ML574の履き心地を選ぶべき人
・長時間歩いても疲れにくいスニーカーを探している人
・安定感を重視したい人
・幅広の足で窮屈な靴が苦手な人
・シンプルでどんな服にも合わせたい人
ML574は、軽さや反発性よりも「安定感」「疲れにくさ」「履き心地のバランス」を重視する人に最適です。
立ち仕事・通勤・旅行など、“一日中履いていたい靴”を探しているなら間違いのない選択といえます。
まとめ:ニューバランスML574の履き心地は“信頼できる定番”
ニューバランスML574の履き心地を一言で表すなら、「しっかり支える優しい安定感」。
最新の高機能スニーカーのような軽さや反発性はないものの、どんな場面でも安定して快適に履ける安心感があります。
履き心地・デザイン・価格のバランスが良く、初めてニューバランス574を選ぶ人にもおすすめ。
長く履ける定番として、多くの人に愛され続ける理由がそこにあります。


