スニーカーの中でも“歩きやすさの代名詞”として知られるニューバランス。その中でも特に人気が高いのが「ニューバランスM992」です。今回は、実際のレビューや構造面の特徴を踏まえて、ニューバランスM992の履き心地を詳しく解説していきます。長時間歩いても疲れにくい理由、他モデルとの違い、サイズ感や注意点まで、購入前に知っておきたいポイントをまとめました。
M992とは？ニューバランスの伝説的モデル
ニューバランスM992は、ニューバランスがブランド100周年を迎えた2006年に誕生した記念モデル。アメリカ製（Made in USA）のクラフトマンシップを象徴する一足として登場し、今もなお高い人気を誇ります。特にスティーブ・ジョブズが愛用していたことでも知られ、「ニューバランスの中でも究極の履き心地を持つモデル」として多くのファンに支持されています。
デザインはクラシックながら重厚感があり、どんなファッションにも馴染みやすい。グレーを基調としたカラーリングが定番で、上品さとスポーティさを兼ね備えた万能なスニーカーです。
ニューバランスM992の履き心地が良いと感じる理由
「M992は一度履くと他の靴に戻れない」と言われるほど履き心地に定評があります。その秘密を構造・素材・フィット感の3つの観点から見ていきましょう。
1. ABZORB SBSが生む極上のクッション性
ニューバランスM992の最大の特徴は、ミッドソールに採用された「ABZORB SBS」テクノロジーです。これは衝撃吸収性と反発弾性を両立させた独自のクッション素材で、歩行時の足への負担を大幅に軽減してくれます。
着地の瞬間に“ふわっ”とした柔らかさを感じながらも、次の一歩を踏み出す時にはしっかりと反発力を感じる。この絶妙なバランスが、長時間歩いても疲れにくい理由のひとつです。
また、ミッドソールにはENCAP構造も採用。柔らかいEVA素材を硬質ポリウレタンで包み込み、クッション性と安定性を両立しています。足全体を支えながらも、沈み込みすぎず、常に安定した姿勢で歩行をサポートしてくれます。
2. 安定性を生む厚みのあるソール設計
ニューバランスM992は、見た目にも分かる通りソールの厚みがしっかりあります。ヒール高は約34mm、前足部は約25mmと、前後差をしっかりつけた構造になっています。この差があることで、歩行時の重心移動がスムーズになり、脚全体への負担を軽減。特に立ち仕事や長距離の移動でも、足首や膝にかかるストレスを抑えてくれます。
ソールの幅も広く設計されており、接地面が大きいぶん安定感が抜群。柔らかいクッションながらも、横ブレしにくい“安心感のある履き心地”が実現されています。
3. 上質な素材が生む包み込むようなフィット感
アッパー素材には、ニューバランス伝統のピッグスキンスエードを採用。柔らかくしなやかな質感で、履き始めから足に優しく馴染みます。さらに通気性の高いメッシュパネルが組み合わされており、内部が蒸れにくく、快適な温度をキープしてくれるのもポイント。
内側には厚めのライニングとパッド入りのヒールカウンターを備え、かかとをしっかりホールド。足全体が包み込まれるような安心感があり、長時間履いても靴擦れしにくい作りになっています。
実際の使用感レビュー：長時間歩いても本当に疲れにくい？
ニューバランスM992の実際の履き心地について、多くのユーザーが共通して挙げているのが「長時間履いても疲れない」という点。特に以下のような声が目立ちます。
- 「朝から夜まで履いても足が重だるくならない」
- 「立ち仕事でも疲労感が少ない」
- 「一歩一歩のクッションが心地よく、自然に歩ける」
この感覚は、単なるクッションの柔らかさではなく、安定感とのバランスによって生まれています。柔らかすぎる靴は足がぐらつきやすく、逆に硬すぎる靴は衝撃がダイレクトに伝わってしまう。その点ニューバランスM992は、沈み込みすぎず、しっかり支えてくれるちょうどいい硬度に設計されています。
また、履き込むほどにスエードが足に馴染み、よりフィット感が増していくのも魅力。新品時よりも、数週間後の方が“自分の足に合ってきた”と感じる人も多いようです。
サイズ感とフィット：普段履きとの違いをチェック
ニューバランスのニューバランスM992は、基本的には「いつものサイズでちょうど良い」と言われています。ただし、ややボリュームのあるフォルムのため、見た目以上にゆとりを感じる場合もあります。
足幅が広めの人は標準サイズ（Dウィズ）で問題ありませんが、細めの足型の人はハーフサイズダウンを検討するのもおすすめ。
また、天然素材を使用しているため、個体差によって微妙にフィット感が異なることもあります。購入前に試着できる場合は、必ず履いて確かめるのがベストです。
重さと歩行感のバランス
ニューバランスM992は片足約440gと、軽量スニーカーに比べるとやや重めです。ただしこの“重み”が安定感につながっており、実際に履いて歩くとその重量をほとんど感じません。むしろ、地面をしっかり踏みしめる感覚が心地よく、スニーカーでありながら“高級革靴のような安定感”を得られると評されています。
歩行時の揺れや衝撃を抑え、一定のリズムで歩けるので、結果的に足の疲労も少ない。軽快さよりも、確実な歩行サポートを重視した構造と言えます。
長く履いてもへたらない耐久性
履き心地の良い靴でも、すぐにクッションが潰れてしまっては意味がありません。その点、ニューバランスM992は耐久性にも優れています。アウトソールには「NDurance」という耐摩耗性の高いラバー素材を採用し、ソールの減りを最小限に抑えています。
ミッドソールのクッションも長期間の使用でへたりにくく、数年履いても履き心地が大きく変わらないという声が多いのも特徴です。高価なモデルではありますが、その分長く使える“投資価値のある一足”と言えるでしょう。
M992の注意点とデメリット
どんなに優れた靴にも弱点はあります。M992の場合、以下の点には注意が必要です。
- 重量感がある
軽快なスニーカーを好む人にとっては、少し重く感じることがあります。 - 夏場の蒸れ
スエード素材のため、真夏の高温多湿な環境では通気性がやや劣る傾向があります。靴下での調整や、メッシュ多めのモデルとの使い分けがおすすめです。 - 価格が高め
Made in USAモデルで品質が高い分、価格帯も3〜4万円台とやや高額。とはいえ、耐久性と快適性を考えるとコストパフォーマンスは十分高いと言えます。
他モデルとの比較：990シリーズとの違い
ニューバランスM992は、同じニューバランスの人気シリーズ「ニューバランス990v5」や「ニューバランス993」と比較されることが多いモデルです。
- 990v5との違い：ニューバランスM992の方がソールが厚く、クッション性重視。ニューバランス990v5はより軽く、スポーティな印象。
- 993との違い：ニューバランス993は後継モデルにあたり、やや軽量で反発力が強い。ニューバランスM992は柔らかく安定重視の履き心地。
つまり、ニューバランスM992は「柔らかく包まれるような安定感」が特徴で、ゆったりと歩くシーンや普段履きに最適です。
ニューバランスM992の履き心地まとめ
ニューバランスM992の履き心地を一言で表すなら、「重厚で安定した快適さ」。
クッション性と安定感のバランスが絶妙で、長時間歩いても疲れにくく、上質な素材が足全体を優しく包み込みます。
- ABZORB SBSによる優れた衝撃吸収と反発
- 幅広ソールによる高い安定性
- ピッグスキンスエードの柔らかさと高級感
- 重量感がもたらす安定した歩行サポート
こうした要素が組み合わさり、ニューバランスM992は「歩くことそのものを快適にしてくれるスニーカー」として高い評価を得ています。
ニューバランスM992の履き心地を試してみよう
ニューバランスM992は、単なるスニーカーではなく「長く付き合える相棒」のような存在。
街歩き、通勤、旅行、立ち仕事――どんなシーンでも足をしっかり支え、疲れを軽減してくれます。
初めて履く瞬間から感じる安心感、歩くたびに増すフィット感。
それが“ニューバランスM992”の履き心地の真髄です。ぜひ実際に体感してみてください。
