「ニューバランスCM1600って、名前は聞くけど実際どうなの?」
そんな疑問を持つ人、多いと思います。今回は、ニューバランスの中でも“知る人ぞ知る名作”と呼ばれるニューバランスCM1600について、デザインや履き心地、サイズ感、コーディネートの相性まで、じっくりレビューしていきます。
1000番台の系譜に連なる「ニューバランスCM1600」とは?
ニューバランスのスニーカーといえば、定番のニューバランス574やニューバランス990が有名ですよね。その中でも「1000番台」は、ブランドの中で“ハイエンドライン”とされるシリーズ。高機能・高品質・高デザイン性の三拍子がそろうラインとして、ファンの間で特別な存在になっています。
ニューバランスCM1600は、1994年に登場した「M1600」をベースにしたモデルです。本来アメリカ製のM1600を、より多くの人が手に取りやすいようにアジア生産で展開したのがニューバランスCM1600。見た目のデザインや機能はほとんどそのままに、価格を少し抑えた“現実的なプレミアムモデル”という位置づけです。
つまりニューバランスCM1600は、「ハイエンドの設計思想をそのままに、日常でも履ける1000番台」。このバランス感が、多くのニューバランスファンに支持されています。
高級感あふれるデザインと素材の完成度
まず見た目の印象からいきましょう。ニューバランスCM1600のデザインは、一言でいえば“上質でレトロ”。90年代のハイテクスニーカーを思わせる複雑なパネル構成に、上品なレザーとメッシュのコンビネーションが映えます。
アッパーには人工皮革とメッシュが組み合わされており、通気性と高級感の両立が見事。縫製のラインも細かく、切り替え部分のステッチが立体的に見えるよう計算されています。これが、見る角度によって表情が変わる“陰影のあるデザイン”を生み出しているんです。
そして何より特徴的なのが、Nロゴのサイズ。ニューバランスCM1600は、他のモデルに比べてロゴが控えめ。これが全体を落ち着いた印象にしてくれて、大人っぽい雰囲気を演出します。街で履いていても「派手すぎず、でも確実に格好いい」。そんな絶妙な存在感が、まさにニューバランスCM1600らしさです。
クッション性を支える「ABZORB」と「ENCAP」
ニューバランスといえば“履き心地”が代名詞。ニューバランスCM1600も例外ではありません。
このモデルのソールには、ブランド独自のクッショニング素材「ABZORB(アブゾーブ)」と、安定性を高める「ENCAP(エンキャップ)」が採用されています。
ABZORBは、衝撃吸収性と反発性を兼ね備えた素材で、歩行中の着地衝撃をやわらげながら、次の一歩へとスムーズに力を返してくれます。一方のENCAPは、EVA素材のミッドソールをポリウレタンで包み込んだ構造。これにより、クッションがつぶれにくく、長時間歩いても安定感が続くのが特徴です。
実際に履いてみると、足裏全体をやさしく支えるような柔らかさ。沈み込みすぎない弾力感があり、地面からの反発が心地よい。長距離の通勤や旅行にも使える安心感があります。
履き心地とサイズ感のリアルな印象
ニューバランスCM1600は、ニューバランスのなかでもやや細めの木型(ラスト)で設計されています。公式的には「SL-1ラスト」と呼ばれる形状で、足の甲や横幅をしっかりホールドするつくりです。そのため、普段DワイズやEワイズに慣れている人が履くと、少しタイトに感じるかもしれません。
口コミでも「横幅がやや狭い」「0.5cmアップがちょうどいい」といった意見が多く見られます。特に幅広や甲高の人は、通常よりワンサイズ上を選ぶと安心です。
履き始めは若干のフィット感がありますが、レザー部分が柔らかくなることで徐々に自分の足に馴染んでいくタイプ。履き込むほどに心地よさが増していく、まさに“育てるスニーカー”です。
実際の使用感:長時間歩いても疲れにくい
ニューバランスCM1600を一言で表すなら、「見た目以上に歩けるスニーカー」。
ハイテク系のルックスながら、履き心地はどちらかといえばクラシック寄り。クッションがしっかり効いているのに、沈み込みすぎない安定感があるんです。
日常使いではもちろん、通勤や旅行など長時間の歩行でも快適。アッパーのホールド感とソールの衝撃吸収がバランスよく働いて、足が疲れにくい構造になっています。地面を踏んだときの“ドスン”という衝撃がほとんどなく、足裏が常に支えられている感覚。
「見た目は重厚だけど、意外と軽快に動ける」というのが多くの愛用者の感想です。
また、ソールの耐久性も高く、へたりにくい印象。通年履いても型崩れしにくいので、長く愛用したい人にもおすすめです。
カラー展開とコーディネートの幅広さ
ニューバランスCM1600の魅力は、カラーバリエーションにもあります。定番のグレーやネイビーはもちろん、ブラック、ホワイト、ベージュなど、落ち着いたトーンが中心。どんなファッションにも自然に馴染みます。
ファッション的には、“大人カジュアル”にぴったり。ニューバランス574やニューバランス990と同様、スラックスやチノパンと合わせればきれいめに、デニムやスウェットパンツと合わせれば抜け感のあるストリートスタイルに。特にグレーカラーはニューバランスらしい品の良さがあり、シンプルなTシャツスタイルにもよく合います。
女性の場合は、ワンピースやスカートとの相性も抜群。ボリューム感のあるシルエットが足元にメリハリを出してくれて、フェミニンな服装をほどよくカジュアルダウンしてくれます。
ニューバランスCM1600のメリットと注意点
実際に履いて感じるニューバランスCM1600の長所と注意点を整理しておきましょう。
メリット
- クッション性と安定性のバランスが非常に高い
- 高級感のあるデザインで、大人でも履きやすい
- コーディネートの汎用性が高い
- 1000番台でありながら価格が比較的手頃
注意点
- やや細めの設計なのでサイズ選びに注意
- 軽量モデルに比べるとやや重みがある
- レザー素材のため、雨天時はケアが必要
特にサイズ選びは重要。初めて履く人は、店舗での試着やレビュー確認をおすすめします。
購入前に知っておきたいポイント
ニューバランスCM1600は、通常のNBラインよりも製造国や仕様の違いが多いモデルです。アジア製が中心ではありますが、限定コラボや復刻モデルではUSA製・UK製も存在します。見た目が似ていても価格や素材が異なることがあるため、購入時にはモデルコード(例:CM1600LG、CM1600LVなど)をチェックすると安心です。
また、レザーを多く使用しているため、長く使うなら防水スプレーやスニーカークリーナーの併用が推奨です。軽い汚れなら柔らかい布で拭き取るだけでも十分。
メンテナンスを続ければ、時間とともに革の質感が深まり、自分だけの風合いを楽しめます。
どんな人におすすめか
ニューバランスCM1600は、次のような人に特におすすめです。
- クッション性のあるスニーカーが好きな人
- 派手すぎないけど存在感のあるデザインを探している人
- 普段使いもおしゃれも両立させたい人
- ニューバランスの上位ラインを手に入れたい人
一方で、「できるだけ軽いモデルが良い」「幅広の靴が好み」という人には、ニューバランス574やニューバランス990など他モデルのほうが合う場合もあります。
まとめ:ニューバランスCM1600が教えてくれる“大人スニーカー”の答え
いま改めて注目されているニューバランスCM1600。その理由は、ただ機能的だからではなく、「上質さ」と「実用性」のバランスが取れているからだと思います。
見た目はシンプルなのに存在感があり、履けば分かる安定感とクッション性。どんなスタイルにも自然に馴染むけれど、よく見るとしっかり個性がある。そんな一足を探している人には、ニューバランスCM1600は間違いなくおすすめできるモデルです。
高級感のあるデザイン、安定した履き心地、そして飽きのこない普遍的なデザイン。
ニューバランスCM1600は、“大人が選ぶ次の定番スニーカー”として、これからも長く愛され続ける一足だと思います。


