ニューバランスとatmos。この2つの名前を聞いてピンとくる人は、スニーカーが好きな人かもしれません。
ニューバランスが持つ機能性とクラシックなデザイン、そこに東京発のスニーカーカルチャーを代表するatmosのエッジが加わる。そんな別注モデルは、毎回話題をさらい、発売と同時に完売することも珍しくありません。今回は、ニューバランス×atmosの別注モデルに焦点を当て、その魅力や人気カラー、そして今後の展望までを掘り下げていきます。
ニューバランス×atmos、なぜ人気なのか
ニューバランスは1906年創業、アメリカ・ボストン発の老舗ブランド。履き心地の良さや機能性の高さで知られ、特に「990」シリーズなどは世界中のファンを持つ定番モデルです。一方のatmosは、原宿発のスニーカーセレクトショップ。ナイキやアディダスをはじめ、様々なブランドとのコラボレーションで“限定モデルの名手”として知られています。
この2ブランドが手を組むとき、単なる色違いでは終わりません。ニューバランスの“機能と歴史”に、atmosの“ストリートとカルチャー”が交差し、新しい文脈のスニーカーが生まれるのです。
限定性、デザイン性、そして物語性。その三拍子が揃うからこそ、atmos別注モデルは毎回スニーカーファンを熱狂させます。
M1000AP “bāṅdhnū” ― バンダナ柄が織りなす新たな文脈
2025年春に登場した「M1000AP “bāṅdhnū”」は、ニューバランス1000シリーズをベースにしたatmosの別注モデル。
1999年に誕生した「1000」は、近未来的なデザインと分厚いソールが特徴のランニングシューズ。そのレトロフューチャーな魅力を生かしつつ、atmosは大胆に“バンダナ柄”を取り入れました。
モデル名の「bāṅdhnū（バンドゥ）」は、ヒンドゥー語で「結ぶ」を意味する言葉。ペイズリー柄のバンダナテキスタイルがアッパーにあしらわれ、ブラックのヌバック素材とのコントラストが絶妙です。
カラーはシックなのに存在感があり、履くだけでコーディネートが締まる一足。発売は京都店での先行販売から始まり、抽選・一般販売と続きました。限定購入者にはバンダナが付属するという演出まであり、まさに“所有する喜び”をくすぐる仕様でした。
ストリートの自由さとクラシックの上品さ。その両方を結びつけたこのモデルは、atmos別注の中でも象徴的な存在になっています。
U9060ATP “Timeless Beauty” ― 優雅さと未来感の融合
2025年秋、atmos pinkが手掛けた「U9060ATP “Timeless Beauty”」も話題を呼びました。
ベースは近年人気を集めている「9060」シリーズ。90年代の990と2000年代の860を掛け合わせたデザインで、厚みのあるミッドソールが特徴です。
このモデルのテーマは“Timeless Beauty（時を超える美）”。
18世紀ヴェルサイユ宮殿のゴブラン織花柄、マリー・アントワネットの優雅な世界観をモチーフに、ブラウンを基調とした上品な配色でまとめられています。クラシカルな雰囲気を纏いながらも、現代的なストリートスタイルにも馴染む絶妙なデザイン。ABZORBやSBSといった最新のクッショニング技術も搭載し、機能面でも抜かりありません。
女性向けのatmos pinkらしく、22.5〜30.0cmという幅広いサイズ展開。フェミニンなディテールと高い実用性を両立した、まさに“履けるアートピース”といえる一足です。
atmos pink “U740AP2” ― トレンド感あふれる軽やかさ
女性スニーカーファンの間で注目を集めたのが、atmos pink別注の「U740AP2 “Pink Vacation”」。
ピンクを基調としたトーンに、シルバーのアクセントを加えたデザインが特徴で、カジュアルにもフェミニンにも合わせやすいのが魅力です。
価格も比較的手頃で、初めてのニューバランスとして選ばれることも多いモデル。街歩きから通勤スタイルまで、幅広く使える万能さが支持されています。
人気カラーとデザインの傾向
ニューバランス×atmosの別注モデルに共通しているのは、「素材」「テーマ」「ストーリー」が一体になったデザイン。
カラーはブラックやブラウンなど落ち着いたトーンが中心ですが、柄や素材で強い個性を持たせています。
- ブラック＋ペイズリー柄： M1000APの象徴的デザイン。都会的でありながら、民族的な温かみを感じさせる。
- ブラウン＋花柄： U9060ATPのように、クラシカルで上品な印象を与える。
- ピンク＋メタリックアクセント： U740AP2のように、女性らしさとモード感を融合。
こうした色・柄の組み合わせは、atmosのストリート感覚とニューバランスのクラフトマンシップが融合した結果。単なる“色違い”ではなく、“世界観を纏う靴”として完成しています。
別注モデルの魅力は「限定性」と「ストーリー」
atmosの別注モデルは基本的に数量限定。抽選販売や店舗先行など、購入ハードルの高さも話題を呼びます。
ただのスニーカーではなく、カルチャーイベントの一部として消費されている――そんな側面もあるのです。
さらに、モデルごとに込められた“ストーリー”がファンを惹きつけます。
たとえば、「bāṅdhnū」では“結ぶ”というテーマが象徴するように、人や文化を繋ぐメッセージが込められていました。
「Timeless Beauty」では“時を超える美しさ”を通じて、過去と現在、クラシックとストリートの架け橋を表現しています。
こうした背景を知ることで、履くたびに特別な意味を感じられるのも別注モデルの醍醐味です。
購入時に知っておきたいポイント
- 発売スケジュールの把握
抽選販売や店舗限定が多いため、発売日や応募期間の確認は必須。公式サイトやSNSのチェックを欠かさないことが大切です。 - サイズ展開と履き心地
モデルによってメンズ／ウィメンズの展開が異なります。特にウィメンズ限定のatmos pinkモデルは小さめの作りも多いので、レビューや試着情報を参考に。 - 正規取扱店での購入
人気ゆえに偽物や転売品も流通します。確実に正規品を入手したいなら、atmos直営店舗や公式オンラインを利用しましょう。 - リセール価格の動向
即完モデルはプレミア化することもあります。購入目的がファッションかコレクションかによって、買い時を見極めるのも一つの楽しみです。
今後のニューバランス×atmos別注に期待すること
過去の傾向から見ても、このタッグは今後さらに進化していくでしょう。
近年注目されている「2002R」「327」「1906R」などの人気モデルに、atmosらしいアレンジが加わる可能性は十分。
素材のアップデートや、GORE-TEX搭載モデルなどの展開も予想されています。
また、ストーリー性のあるテーマ設定も継続的に見られそうです。地域文化、伝統工芸、アートとのコラボなど、デザインに“語れる理由”を持たせるのがatmos流。スニーカーを超えたカルチャーアイテムとして、ますます存在感を増していくはずです。
まとめ：ニューバランスatmos別注モデルが教えてくれること
ニューバランス×atmosの別注モデルは、単なる靴以上の価値を持っています。
それは「履く人のスタイルや価値観を表現するプロダクト」であり、「カルチャーとファッションを結ぶ架け橋」でもあります。
M1000APのバンダナ柄が語る“結びつき”、U9060ATPのゴブラン織が描く“時を超える美”。
どのモデルにも、背景と意図があり、履くことでそのストーリーを自分のものにできる。
だからこそ、ニューバランスatmos別注モデルは多くの人を魅了し続けるのです。
次のリリースでは、どんな新しい物語が生まれるのか――。
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