ニューバランス574の進化系として登場したのがニューバランス5740（57/40）です。クラシックなデザインにボリュームのある厚底ソールを組み合わせたモデルで、ストリートからきれいめまで幅広く合わせやすい一足。でも気になるのはやっぱり「履き心地」。
この記事では、実際のレビューや構造分析をもとに、ニューバランス5740の履き心地を深掘りします。
ニューバランス5740とは？574との違いを簡単におさらい
ニューバランス5740は、1980年代に誕生した「ニューバランス574」をベースに、90年代のテックデザインをミックスしたモデル。ボリューム感のあるソールと立体的なアッパーが特徴で、通称「57/40」とも呼ばれます。
クラシックな574よりもソールが厚く、シルエットに安定感があるのがポイント。履き心地に直結する部分でも、この厚底構造が大きな違いを生んでいます。
つまり5740は、見た目だけでなく足元の安心感までアップデートされた“進化系574”というわけです。
厚底ソールが生む「安定感」と「安心感」
5740の履き心地を語るうえで外せないのが、厚底ソールの存在。
ミッドソールは二層構造で、上層が安定性、下層が衝撃吸収を担っています。実際、かかと部分のソール厚は約33mm、前足部は22mmほどあり、しっかりした高さがあります。
この厚底構造によって、歩いたときの接地面が広く、重心がブレにくいのが特徴。舗装路でも足裏がしっかり地面を捉えるため、立ち仕事や長時間の外出でも安心して履けます。
また、土台がしっかりしているため、一般的な厚底スニーカーにありがちな“ぐらつき”がほとんどないのも魅力。特に左右方向への安定感が強く、足首が疲れにくいという声も多く見られます。
クッション性は？柔らかすぎず硬すぎない絶妙なバランス
5740のクッションは「ふかふか系」ではなく、「しっかり支える系」。
履いた瞬間に沈み込むような柔らかさはありませんが、そのぶん長時間歩いても足裏が疲れにくいという特徴があります。
衝撃吸収力は十分にあり、歩行時の着地感は滑らか。地面をしっかり感じつつも、ソールが衝撃を吸ってくれる安心感があります。
特に体重をかけたときの「安定した沈み込み」が心地よく、反発力も自然。ニューバランスらしい“支える履き心地”を体感できます。
一方で、柔らかいクッションを求める人には少し硬く感じるかもしれません。その場合は、インソールを厚めのものに交換すると快適度が増します。
軽やかさと重量バランスの絶妙な設計
見た目はボリューミーな5740ですが、意外にも軽やかに感じるというレビューが多く見られます。
実際の重量は1足あたり約390g前後（メンズ27cm基準）で、数値的には標準的。しかし、履いたときのバランス設計が良く、重さを感じにくいのがポイントです。
厚底ながら“もっさり”せず、歩行のテンポが自然。ミッドソールの前後差（ドロップ）が約10mmあるため、足が前に転がるようにスムーズに動きます。
「見た目よりも軽い」「長時間歩いてもだるくならない」といった口コミも納得です。
サイズ感とフィット感のポイント
ニューバランス5740の木型は「SL-1ラスト」。ニューバランスの中でも標準的な形で、幅広すぎず、細すぎずのバランスです。
多くの人は普段のサイズで問題ありませんが、履き口がやや狭めなので、甲高・幅広の方はハーフサイズアップがおすすめです。
インソールはやや薄めで、足裏をしっかり支えるタイプ。足が中で動きにくく、安定したフィット感があります。厚手のソックスを合わせる場合も、窮屈さを感じにくい構造です。
素材と作りが生む「包み込まれるような安心感」
アッパーはスエードとメッシュのコンビ素材。高級感がありながら、適度な通気性を保ちます。
スエードが多めのため、見た目の質感は重厚ですが、足当たりは柔らか。履き込むほど足に馴染み、包み込まれるようなフィット感に育っていきます。
さらに、アウトソールはグリップ力の高いラバー仕様。凹凸パターンが施されており、滑りにくく、濡れた路面でも安定した接地を実現します。
このあたりの作り込みは、さすがニューバランス。機能性と見た目の両立が見事です。
実際のレビューから見る履き心地のリアルな声
・「厚底なのに安定感がある。長時間歩いても足が疲れにくい」
・「包み込まれるようなフィット感で、街歩きにぴったり」
・「クッションはやや硬めだけど、支えられている感じが好き」
・「574よりもボリュームがあるのに軽く感じる」
レビュー全体を見ると、「安定感」「歩きやすさ」「見た目のボリューム感」の評価が高く、日常使いでの満足度はかなり高め。
一方で、「ふわふわの柔らかさ」を求める人にとっては少し硬めに感じる場合もあるようです。用途や好みによって印象が変わる点は押さえておきましょう。
ファッション性と履き心地のバランスが秀逸
ニューバランス5740の魅力は、履き心地の良さとデザイン性のバランスにあります。
ボリュームのあるソールはトレンド感がありつつ、安定した足元を演出。太めのパンツやストリートスタイルだけでなく、スラックスやロングスカートにも意外なほどマッチします。
また、約4cmのヒール高による“脚長効果”もさりげないポイント。厚底なのに軽やかに見せる設計で、性別問わず人気がある理由がよく分かります。
ニューバランス5740の履き心地を最大限楽しむコツ
・紐をしっかり締めて足全体を固定する
・厚手ソックスを履く場合はハーフサイズアップを検討
・スエード素材は防水スプレーで保護しておく
・インソールを変えるだけでクッション感を調整できる
このちょっとした工夫で、5740の履き心地はさらに快適になります。特に「硬め」と感じた人は、インソール交換だけでも印象が大きく変わります。
こんな人におすすめしたい5740の履き心地
・厚底でも安定した履き心地を求める人
・街歩きや通勤など、長時間履く機会が多い人
・シンプルでおしゃれなスニーカーを探している人
・足首のぐらつきが気になる人
反対に、「柔らかすぎるくらいのクッションが好み」「ランニングにも使いたい」という人は、ニューバランス2002Rやニューバランス990などのモデルのほうが合うかもしれません。
ニューバランス5740の履き心地まとめ
ニューバランス5740は、「厚底＝重い」「安定＝動きにくい」という常識を覆すスニーカー。
しっかりしたソールで足を支えつつ、歩くたびに感じる安定感と軽やかさが魅力です。クラシックなニューバランス574の良さを残しつつ、現代的な快適性を加えたバランスの取れた一足といえるでしょう。
厚底ソールの安定感を求めつつ、デザインにも妥協したくない人にはぴったり。
日常に寄り添う一足として、ニューバランス5740の履き心地をぜひ体感してみてください。
