スニーカーを選ぶときに「デザインが好き」と思っても、履き心地がイマイチだと結局履かなくなるもの。今回は、ニューバランスの中でも注目されているモデル「ニューバランス57/40（ゴーセブンフォーティー）」について、実際の履き心地や使い勝手を徹底的に掘り下げます。クラシックなニューバランス574をベースに、現代的なボリューム感を加えたこのモデルは、見た目だけでなく快適性でも高い評価を受けています。その理由を、構造・素材・安定性などの観点から詳しく見ていきましょう。
57/40とは？574を現代的にアップデートした人気モデル
まず、57/40がどんなスニーカーなのかを簡単に整理しておきましょう。
ニューバランス57/40は、ブランドの定番である「ニューバランス574」をベースに、90年代のストリートスタイルと現代的なデザインを融合させたモデルです。特徴的なのは、厚みのあるソールとワイドなシルエット。クラシックな雰囲気を残しつつも、どこか未来的な印象を持っています。574よりもソールが厚く、全体のボリュームが増しているため、履くだけでトレンド感のあるスタイルを作れるのが魅力です。
デザインの美しさに加えて、ニューバランス57/40は「履いた瞬間から快適」と言われるほど、履き心地にも定評があります。その秘密を構造面から見ていきましょう。
フィット感：幅や甲の高さによって印象が変わる
ニューバランスのスニーカーは、モデルごとにフィット感が微妙に異なります。ニューバランス57/40は全体的にややワイドでボリュームのある設計ですが、履き心地の印象は人によって分かれます。
実際に履いた人の声をまとめると、「ジャストサイズでちょうどいい」という意見が多い一方で、「少し大きく感じる」「甲が低めでやや窮屈」という声もあります。特に足幅が広い人や甲が高い人は、サイズ選びを慎重にする必要がありそうです。
標準的な足型の人であれば、普段のサイズで問題ありません。ただし、細めの足型ならハーフサイズ下げるとフィット感が高まります。逆に、幅広タイプならインソールを調整するか、紐を少し緩めて履くのがおすすめです。
履き口周りのパッドが厚く、足を包み込むような感覚があるため、全体的なフィットは安心感があります。履き慣れてくると素材が柔らかくなり、自然に足に馴染んでいきます。
クッション性：柔らかすぎず安定感のあるバランス設計
ニューバランス57/40のミッドソールは2層構造になっており、上層がやや柔らかく、下層はしっかりとした反発力を持っています。この組み合わせによって、足を着地させたときに“フワッと沈む”ような感覚と、“グッと支える”安定感の両方を感じることができます。
「ふかふか」というよりは「適度に柔らかい」タイプ。足裏全体で支えられているような感触があり、歩行時にぐらつきにくいのが特徴です。特に厚底スニーカーは不安定になりがちですが、57/40はソール幅が広く、横方向の安定性にも優れています。
日常的な街歩きや通勤・通学には十分なクッション性を持っていますが、長時間立ちっぱなしの仕事や、何時間も歩き続けるようなシーンでは、もう少し柔らかめのモデルを好む人もいるかもしれません。とはいえ、快適さと安定性のバランスを考えると、普段履きにはちょうど良い位置にあるスニーカーです。
歩きやすさと安定感：ワイドソールが支える安定構造
57/40の大きな魅力のひとつが「歩きやすさ」。厚底ながらも横幅がしっかり取られているため、着地時にぐらつきにくく、安定した歩行が可能です。
ソールの前足部とヒール部分の幅が広く、地面にしっかり接地する感覚があります。足の重心が左右にブレにくいため、長時間歩いても疲れにくい構造です。トーション剛性（ねじれにくさ）も高く、足首を支えてくれる安心感があります。
また、かかと部分には硬めのヒールカウンターが内蔵されており、踵がしっかりホールドされるのもポイント。これにより、足が靴の中で前後に動きにくく、歩くたびに余計なエネルギーを使うことがありません。特に地面が不安定な場所でも、足元の安定感が保たれます。
素材と通気性：スエード×メッシュの上質なバランス
57/40のアッパーには、スエードとメッシュのコンビネーション素材が使われています。この組み合わせが、履き心地とデザインの両方を支えています。
スエード部分はしっかりとした厚みがあり、靴全体の形を保つ役割を果たしています。新品時はやや硬めに感じることもありますが、履くうちに徐々に柔らかくなり、足にフィットしていきます。メッシュ部分は通気性が高く、蒸れにくいため、春夏でも快適に履けます。
重さは約400g前後（片足）で、見た目のボリュームに反して意外と軽量です。長時間履いても足が重く感じにくく、軽快に動けるバランスです。
質感の良さも57/40の特徴。スエードの手触りはなめらかで高級感があり、価格以上の上質さを感じられる一足です。
履き始めの印象：すぐに馴染む人も多い快適フィット
新品の状態では、スエード部分の硬さやボリューム感で少し圧迫を感じる人もいますが、多くのレビューでは「履き始めから快適だった」「慣らし期間はほとんど不要」という声が目立ちます。
柔らかめのミッドソールとパッド入りの履き口が、足全体を包み込むようにサポートしてくれるため、初日から違和感なく履ける人が多い印象です。とはいえ、長時間歩く前には短時間の慣らし履きをしておくと安心です。
もし「硬い」と感じる場合は、靴紐を少し緩めたり、インソールを交換してクッションを追加したりするだけでも快適さが大きく変わります。特に足幅が広い人は、最初の調整が快適性に直結します。
デザインと快適性の両立：見た目だけじゃない実用スニーカー
57/40の魅力は、なんといっても「デザイン性と快適性のバランス」にあります。
厚底のボリュームソールは、足元に存在感を与えつつも、スタイルアップ効果を発揮します。ワイドなシルエットで安定感を感じられるうえ、全体のデザインが洗練されているため、スポーティになりすぎずカジュアルにも合わせやすいのがポイントです。
特に近年のファッションでは、「ゴツめスニーカー×細身パンツ」「厚底×スカート」など、ボリューム感を活かしたコーディネートが人気。57/40はその流れに自然にマッチします。
しかも、単なる見た目重視ではなく、歩きやすさや通気性もしっかり考えられているため、デザインと履き心地を両立した“実用的なファッションスニーカー”として評価されています。
使用シーン別の履き心地：普段使いから旅行まで
実際にどんなシーンで快適なのかも見てみましょう。
・日常の街歩きや通勤通学
ソールのクッション性と安定感が程よく、通勤や買い物などの歩行には最適です。軽めの外出なら一日中履いても疲れにくいでしょう。
・旅行や観光など長時間歩く場面
ある程度の柔らかさがあるものの、長距離を歩くと「もう少し柔らかいほうがいい」と感じる人もいます。歩き続ける日には、厚めのソックスやクッション性のあるインソールで調整するのがポイント。
・ファッション重視のシーン
デザイン性が高く、どんな服装にも合わせやすい。スカート、ワイドパンツ、デニムなど、性別を問わずコーディネートの幅が広いスニーカーです。
つまり、日常使いから休日スタイルまで幅広く活躍し、「見た目と履き心地のバランスを求める人」にちょうど良いポジションにあります。
耐久性と長持ちのポイント
スエードとメッシュのコンビは見た目の美しさだけでなく、耐久性にも優れています。アウトソールは硬めのラバー素材で、摩耗にも強く、長く履いても型崩れしにくい構造です。
ただし、スエード素材は汚れや水分に弱いため、防水スプレーで保護しておくときれいな状態を維持しやすくなります。日常的な手入れとして、ブラッシングでホコリを落とすだけでも十分です。
ニューバランス57/40の履き心地まとめ
最後に、ニューバランス57/40の履き心地を一言でまとめると「デザインと快適性のちょうどいいバランスを取った一足」です。
柔らかすぎず、硬すぎず。歩きやすく、安定していて、長時間履いても疲れにくい。しかも、ボリューム感のある見た目が今のトレンドにもマッチします。ニューバランスの中ではやや異色のデザインですが、履き心地はしっかりと“ニューバランスらしい安定感”を持っています。
クラシックなニューバランス574の雰囲気が好きだけど、もう少し存在感のあるデザインが欲しい。そんな人にはニューバランス57/40がぴったりです。履くほどに足に馴染み、日常に自然と溶け込む一足。デザインと快適性を両立させたい人にこそ、試してほしいモデルです。
ニューバランス57/40の履き心地を体感してみよう
スニーカーの履き心地は、スペックだけではわからない部分も多いもの。店頭で試し履きするか、自分の足に合うサイズをじっくり探すことが大切です。
ニューバランス57/40は、クラシックとモダンを融合したデザインに、安心感のある安定性と程よいクッション性を備えた万能スニーカー。履くたびに「やっぱりニューバランスは違う」と感じられる一足です。
見た目も履き心地も妥協したくない人に。ニューバランス57/40の快適さを、ぜひ自分の足で確かめてみてください。
