「ニューバランスのスニーカーって似たようなモデルが多くて、違いがわかりづらい…」そう感じたことがある人も多いはず。その中でも特によく比較されるのが「ニューバランス565」と「ニューバランス574」です。どちらも定番のクラシック系デザインで、街でも履いている人をよく見かけますよね。でも実際のところ、デザインや履き心地、機能面では意外としっかりとした違いがあるんです。この記事では、その差をわかりやすく解説していきます。
ニューバランス565とニューバランス574の位置づけの違い
まず押さえておきたいのは、両方とも「500番台」に属するモデルだということ。ニューバランスの500番台は、もともとオフロードランニングシューズとして誕生したシリーズで、安定感やクッション性を重視した設計が特徴です。
その中で574は1980年代後半に登場し、「ランニングとトレイルのハイブリッドモデル」として人気を博しました。クラシックな見た目と快適な履き心地で、現在ではニューバランスの代表格と言える存在です。
一方の565は、その574の流れを汲みながら、街履きによりフォーカスしたモデル。軽量で扱いやすく、価格も少し抑えられていることから、普段使いの一足として選ばれることが多いスニーカーです。
デザインの違い:丸みの574、スリムな565
見た目はどちらも似ていますが、じっくり見るとフォルムに違いがあります。
574は全体的に丸みを帯びていて、少しボリューム感のあるシルエット。どんな服装にも合わせやすく、「ザ・ニューバランス」といった印象を与えます。カジュアルスタイルにもスポーティにもマッチする万能デザインです。
対して565は、やや細身でシャープな印象。ソールやアッパーのバランスがすっきりしていて、よりスマートに見えます。たとえば細身のパンツやスラックスと合わせたい人には、565の方がスタイルが締まって見えるはずです。
素材構成はどちらもスエードとメッシュのコンビネーション。通気性と耐久性を両立しつつ、落ち着いた上品さを演出します。カラー展開も豊富ですが、574の方がより多くのカラーバリエーションがリリースされています。
ミッドソール構造の違いが履き心地を左右する
ニューバランス565とニューバランス574を分ける一番のポイントが、ミッドソールの構造です。
565は「C-CAP(シーキャップ)」という圧縮成型EVA素材を使用。軽くて柔らかく、街歩きや短時間の移動には十分なクッション性があります。履いた瞬間の軽さを感じやすく、デイリーシューズとしては扱いやすいモデルです。
一方574には「ENCAP(エンキャップ)」という構造が採用されています。これはEVA素材の周りをポリウレタンで包み込んだもので、クッション性と安定性の両方を高める仕組み。少し重量は増しますが、その分、長時間歩いても疲れにくく、足をしっかり支えてくれるのが特徴です。
言い換えれば、軽快さを求めるなら565、安定感と支えのある履き心地を求めるなら574という住み分けになります。
アウトソールの違いと歩行感の差
ソールの形状を比較してみると、565はフラットで横長のパターンを採用しており、舗装された道での安定したグリップを重視しています。日常生活の中で使うなら十分すぎる性能です。
一方、574はより深めのトレッドパターンを持ち、多少の凸凹道や段差にも強い設計。オフロードを意識した作りなので、濡れた路面や傾斜のある場所でも滑りにくいと感じる人が多いです。
また、574のアウトソールはラバーの厚みがあり、全体的に「底付き感がない」履き心地。足への衝撃をやわらげるため、旅行や通勤などで歩く距離が長い人にも向いています。
フィット感とサイズ感の違い
フィット感については、両モデルで少し傾向が違います。
574は全体的にゆったりめのラスト(木型)で作られており、横幅が広め。甲高の人や幅広足の人にもストレスなく履けるデザインです。逆に、足が細い人にはややゆるく感じることもあります。
565はDワイズ相当で、やや細めの設計。足幅が標準から細めの人にはフィットしやすく、すっきりとしたホールド感があります。スニーカーの中で足が遊ぶ感じが苦手な人には、565の方がしっくりくるでしょう。
サイズ選びのポイントとしては、574は「少し大きめに感じる」という声が多いので、迷ったらハーフサイズ下げるのもアリです。565は普段のサイズ感に近い印象で選ぶと失敗が少ないです。
実際の履き心地レビューまとめ
ユーザーのレビューを見てみると、574は「安定感があり、長時間歩いても疲れにくい」という意見が多数。旅行や通勤などのシーンで、1日中履いても快適という声が多く見られます。
565は「軽くて気軽に履ける」「価格も手頃でコスパが良い」といった声が中心。特に「574より軽くて扱いやすい」「街履きには十分」と評価する人が多いです。
一方で、「565はややソールが硬い」という意見も一部見られます。ふかふかのクッション感を求める人には、574の方が合うかもしれません。
つまり、565は“軽快なスニーカー”、574は“歩きやすいスニーカー”といったイメージです。
価格とコストパフォーマンスの違い
価格帯を比較すると、574の方がやや上。公式サイトや取扱店では、574が1万円台前半〜中盤、565が1万円を切ることもあります。素材やミッドソール構造の違いを考えれば、この差は納得できる範囲です。
ただし、565も十分に高品質で、デザイン性も高いモデル。普段履きやサブスニーカーとして考えるなら、コスパは非常に優秀です。
574はブランドの象徴的な存在でもあり、耐久性や履き心地に投資する意味で「長く使う1足」としての価値があります。
どちらを選ぶべきか?
・軽さとスマートな見た目を重視するなら565
→タウンユースやちょっとしたお出かけに最適。スタイリッシュな印象で、どんな服にも合わせやすい。
・安定性とクッション性を重視するなら574
→通勤・通学・旅行など歩く距離が長いシーンにぴったり。長時間履いても疲れにくい。
どちらもニューバランスらしいクラシックな魅力を持ちつつ、方向性が異なるモデルです。自分のライフスタイルに合わせて選ぶのが正解です。
ニューバランス565とニューバランス574の違いを比較して見えてくる結論
「ニューバランス565とニューバランス574の違い」は、見た目以上に中身の設計で差が出ています。
574はENCAP構造による安定性とクッション性が光る“万能型スニーカー”。一方の565はC-CAP構造による軽さと手軽さが魅力の“日常特化型スニーカー”。
つまり、長く歩きたいなら574、軽く履きたいなら565。このシンプルな基準で選べば、失敗はまずありません。
どちらもニューバランスのDNAをしっかり受け継いだ名作。あなたの足元や使い方にフィットする一足を見つけて、ぜひ日々のスタイルに取り入れてみてください。


