ニューバランスの人気モデル「1400」。長年愛されてきた990シリーズと並んで高い評価を受けているスニーカーですが、実際の履き心地や違いはどうなのでしょうか。
この記事では、1400の快適性の秘密や特徴、990シリーズとの違いを、実際の使用感や構造的な観点からわかりやすく解説します。
ニューバランス1400とは？歴史と特徴をざっくり紹介
ニューバランス1400は、アメリカ製スニーカーの中でも「軽さと上質さを両立したモデル」として知られています。もともとはランニング用途で開発されたモデルですが、その快適な履き心地と高級感あるデザインから、今ではタウンユースでも定番となっています。
1980年代後半に試作が行われ、1994年に製品化。1000番台の系譜を持ちながらも、クラシックな見た目とモダンな履き心地を両立した一足です。MADE IN USAシリーズらしい丁寧な作り込みと、柔らかなスウェードの質感が特徴。カジュアルスタイルからジャケットスタイルまで幅広くマッチします。
履き心地の第一印象：軽くてスムーズ、それでいてしっかり
1400を履いた瞬間に感じるのは、「軽いのに安定している」という絶妙なバランスです。ソールが薄すぎず厚すぎず、足裏の感覚を保ちながらも衝撃をやわらげてくれます。
歩くたびにクッションが自然に沈み、蹴り出しがスムーズ。軽量モデル特有の“地面をつかむ感覚”が心地よく、長時間の歩行でも疲れにくいと感じる人が多いようです。
また、足を包み込むようなアッパー構造が秀逸で、甲からサイドにかけてピタッと吸いつくようなフィット感。靴が足に寄り添ってくれるような印象を受けます。
アッパー素材の快適性：包まれるような柔らかさ
ニューバランス1400の魅力の一つが、上質なスウェードとメッシュのコンビネーション。履き口まわりやライニングが柔らかく、素足で履いても当たりが優しいのが印象的です。
特にMADE IN USAモデルのスウェードは毛足が短く、触れるたびにしっとりした高級感を感じられます。足全体を包み込むフィット感が心地よく、締めつけ感が少ないのにホールド感がある。この「優しく包まれているような安定感」が、1400の履き心地を支える重要な要素です。
また、タンの厚みが適度にあり、紐を強く結ばなくても甲が安定。長時間歩いても足が痛くなりにくいのは、この絶妙な設計バランスによるものです。
ソール構造の特徴：軽快な反応と適度なクッション性
1400のソールは、ニューバランス独自の「ENCAP（エンキャップ）」構造を採用しています。これは、柔らかいEVA素材を硬質のポリウレタンで包むことで、クッション性と安定性を両立させる技術。
実際に歩いてみると、地面からの反発を軽く感じる程度で、沈み込みすぎずにしっかり支えてくれる印象です。長距離を歩くと、ソール全体が「反応する」ような感覚があり、自然と足が前に出ます。
また、踵（かかと）部分の安定感も高く、着地の瞬間にブレが少ないのも特徴。スニーカーの軽快さを持ちながら、ランニングシューズ並みのバランス感を実現しています。
サイズ感とフィット：幅広設計でストレスが少ない
ニューバランス1400は、やや幅広の木型を採用しています。足の形が日本人に多い「甲高・幅広」にも対応しやすく、締めつけ感が少ないのがポイントです。
多くのユーザーは「普段のサイズでちょうどいい」「少しゆとりがある」と感じるようです。ただ、細身の足型の人はハーフサイズ下げるとフィットしやすいという声もあります。
フィット感を高めたい場合は、厚めの靴下で調整するのもおすすめ。いずれにしても、履いた瞬間から足になじむ感覚はニューバランス特有のもの。長時間歩いても足が痛くなりにくい理由の一つです。
ニューバランス990シリーズとの違い①：軽快さ vs 安定感
ニューバランス990シリーズと比較したとき、最も大きな違いは「履き心地の方向性」です。
1400は“軽快さと反応性”を重視しており、足運びが軽く、歩くたびに前に進みたくなるような感覚があります。一方で、990シリーズは“安定感と包容力”が特徴。ボリュームのあるソールが地面の凹凸を吸収し、まるで整形外科用インソールのように足を支えます。
つまり、1400は「軽やかに歩きたい人向け」、990シリーズは「長時間履いても疲れたくない人向け」と言えるでしょう。どちらが優れているというよりも、用途によって選ぶのが賢い選択です。
ニューバランス990シリーズとの違い②：デザインと素材感の印象
デザイン面では、1400がよりクラシックでミニマル。スウェードの質感が際立ち、上品な印象を与えます。
一方で990シリーズは、機能性と安定感を重視した無骨さが特徴。近年のモデルではミッドソールのボリュームが増し、ストリートファッションにも馴染む存在感があります。
素材においても、1400は「履くたびに味が出る」スウェードの変化が楽しめるのに対し、990シリーズは「常に安定した快適性」を保つための設計が優先。見た目のエイジングを楽しみたいなら1400、いつでも同じ履き心地を求めるなら990シリーズが向いています。
実際の使用シーンでの違い
街歩きで一日中履くなら、どちらが快適か。
実際に比べてみると、1400は「軽くて足が疲れにくい」、990シリーズは「重厚で安定している」という結果になります。短時間の外出や軽い運動なら1400の方が心地よく、立ち仕事や旅行のように長時間歩く日は990シリーズが安心です。
また、ファッションとの合わせ方でも違いが出ます。1400はスマートなフォルムで細身のパンツに合いやすく、990シリーズはボリューム感がありストリートやカジュアルスタイルに好相性です。
快適性の秘密：職人仕立てとバランス設計
ニューバランス1400の履き心地を支える最大の要素は、「MADE IN USA」ならではの精密な仕立てと素材選び。
足の動きを細かく計算したラスト（木型）を使用し、ソールの硬度・アッパーの張り・ステッチ位置まですべてバランスよく調整されています。大量生産のスニーカーとは異なり、一足一足の完成度が高く、履いた瞬間に“上質さ”を感じる仕上がりです。
また、クッション性・反発性・安定感の「三拍子」が絶妙に整っている点も重要。履き心地が単調ではなく、歩くたびにわずかな弾みが返ってくるため、足が自然と前に出るような軽快さがあります。
ニューバランス1400はどんな人におすすめ？
・軽くて動きやすいスニーカーを探している
・上質な素材の質感を楽しみたい
・街歩きでも快適に過ごしたい
・990シリーズより軽やかに履きたい
これらに当てはまる人にとって、1400は理想的な一足です。特に「スニーカーでも上品に見せたい」という大人のカジュアルスタイルには抜群の相性があります。
もちろん990シリーズにも独自の魅力があります。ふかふかしたクッション、包み込むような安定感は他のモデルでは味わえません。最終的には、「軽さを取るか、安定感を取るか」が選択のポイントになります。
ニューバランス1400の履き心地まとめ
ニューバランス1400の履き心地は、軽快で反応性がありながら、安定感も兼ね備えた絶妙なバランスが魅力です。アッパーの柔らかさ、ソールの反発力、MADE IN USAの丁寧な作り込みが生み出す上質な快適性は、他モデルにはない心地よさを感じさせます。
ニューバランス990シリーズが「最高の安定性」を追求したモデルだとすれば、1400は「最適な軽快さ」を体現したモデル。
どちらもニューバランスらしい履き心地を堪能できる名作ですが、日常を軽やかに歩きたい人には、やはり1400がぴったりです。
ニューバランス1400の履き心地を徹底解説した今回の記事を参考に、自分のライフスタイルに合った一足を見つけてみてください。
