ランニングシューズ選びで迷ったことはありませんか?
特に「柔らかいクッション」と「安定した走り心地」を両立したい人に人気なのが、ニューバランスのフラッグシップモデル「Fresh Foam X 1080」シリーズです。2024年に登場した最新モデル「1080v14」は、前作v13からどのように進化したのでしょうか。この記事では、両モデルの違いを実際のレビューや性能面から徹底比較していきます。
1080シリーズの位置づけと基本概要
ニューバランスのランニングシューズの中でも、1080シリーズは“プレミアムクッションモデル”として位置づけられています。
「ランニングを快適にする」というコンセプトのもと、初心者からフルマラソン完走を目指す中級者まで幅広く愛用されている定番モデルです。
1080v14の基本スペック
・ミッドソール:Fresh Foam X
・ドロップ:6mm(ヒール38mm/フォア32mm)
・重量:約283g(メンズUS9)
・アッパー:トリプルジャカードメッシュ
・用途:ニュートラルランナー向け、ロングジョグやリカバリーランに最適
1080v13の基本スペック
・ミッドソール:Fresh Foam X
・ドロップ:6mm(ほぼ同仕様)
・重量:約262g(メンズUS9)
・アッパー:ニット構造(柔らかく包み込むフィット感)
見ての通り、両モデルの基本構成は似ていますが、細部のチューニングが大きく異なります。特にv14では安定性や通気性、耐久性を重視した改良が加えられています。
ミッドソールの進化と走行感の違い
より安定したクッションバランスへ
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14の最大の変化は、ミッドソールの感触。
従来のFresh Foam Xを採用している点は同じですが、v14では発泡構造と密度を見直し、「柔らかさの中に芯のあるクッション性」を実現しています。
v13では沈み込みが強く、着地の瞬間に“ふわっ”と沈む独特の感触が特徴でしたが、v14では底付き感が減り、より安定した着地が可能になりました。
ロッカー形状の強化
v14ではソール形状にロッカー構造(つま先が上向きの設計)が強調され、足の転がりがよりスムーズに。
ヒール着地からつま先離れまでの移行が自然で、長距離でも疲れにくく、一定のリズムで走り続けやすい仕上がりになっています。
走りの印象
実際に履いたランナーからは、「クッションは柔らかいのに安定している」「長距離でも足がブレにくい」との声が多く聞かれます。
一方で、前作の“マシュマロのような柔らかさ”を好んでいたランナーにとっては「少し硬くなった」と感じることもあるようです。
このあたりは「より多くのランナーに対応するための調整」と考えられ、柔らかすぎたv13を改良し、安定性と汎用性を両立させたバランス設計といえます。
アッパー素材の刷新とフィット感の変化
トリプルジャカードメッシュの採用
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14では、新開発の「トリプルジャカードメッシュ」を採用。
これにより、通気性・軽量性・伸縮性がすべて向上しています。
v13のニットアッパーは包み込むような履き心地が好評だった一方、厚みがありやや熱がこもるという声もありました。
v14ではその点を改善し、夏場でも快適に走れる通気設計へと進化しています。
フィット感の違い
v14は全体的にホールド感が増し、特につま先部分がややタイトな印象。
ニット特有のゆったりフィットだったv13と比べると、足との一体感を重視した設計に変わっています。
そのため、「前作より締まった履き心地」「よりレーシング寄りな感覚」と感じるランナーも少なくありません。
足幅が広い人はワイドサイズを選ぶと快適です。
アウトソールと耐久性の改良
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14ではアウトソールにも手が加えられています。
前足部とヒール部のラバー配置が見直され、摩耗しやすい部分を厚く補強。これにより、耐久性が向上しました。
特に長距離を走るランナーにとって、アウトソールの寿命はシューズ全体の耐用年数を左右する重要な要素。
日常のジョギングからフルマラソンまで安心して使える信頼感があります。
また、接地面積を広げることで横ブレを抑え、安定性も強化されています。
柔らかいソールながら「着地時のぐらつきが減った」との声が多く、フラットな着地を意識するランナーにも好評です。
v13とv14、どちらが向いている?
v13が合う人
・極上の柔らかさを重視したい
・軽量で足運びを軽くしたい
・ゆったりしたフィット感が好き
・ジョギング中心でスピードは求めない
ニューバランス Fresh Foam X 1080v13は“ふわふわ感”が魅力のモデル。軽やかで足への衝撃も少なく、脚をリラックスさせたいランナーに最適です。
一方で、沈み込みが深いためスピード走には不向きです。
v14が合う人
・安定した走りと推進力を両立したい
・通気性や耐久性を重視したい
・長距離や立ち仕事にも使いたい
・しっかりとした足裏の感触が好み
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14は全体的に“万人向け”なバランス調整が施されています。
柔らかさは保ちながらも安定性が増しており、リカバリーランやLSD、ウォーキング用途にもおすすめ。
走行時のロッカー感で自然と足が前に出るため、長時間でも疲れにくいモデルです。
実際の使用感とレビュー傾向
多くのランナーが指摘しているのは「履いた瞬間の快適さ」。
足を入れたときの包み込み感、ミッドソールの柔らかさ、そして着地から蹴り出しまでのスムーズな流れが印象的です。
特にv14では通気性の改善が大きく、夏場のトレーニングでも蒸れにくく快適との声が増えています。
また、安定性の高さから「ウォーキングにも良い」「立ち仕事でも疲れにくい」というレビューも多く見られます。
ニューバランスらしい柔らかなクッションと、しっかりと地面を感じる安定感の両立が評価されています。
価格とコストパフォーマンス
国内では税込み1万3000円台で販売されており、プレミアムクッショントレーナーとしては標準的な価格帯。
耐久性が向上しているため、1足で長期間使用できる点を考慮すれば、コスパは良好です。
ランニングだけでなく普段履きとしても使いやすく、トレーニングから日常まで幅広く対応できます。
ニューバランス1080v14の進化を総括
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14は、柔らかさ一辺倒だったv13を再構築し、「安定性」「耐久性」「通気性」の3点を高めたアップデートモデルです。
柔らかいだけでなく、走りの安定感とスムーズな移行を両立しているのが最大の魅力。
長距離ランや普段使い、さらにはウォーキング用途にも幅広く対応します。
一方で、v13のような極端な柔らかさを求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。
とはいえ、より多くのランナーが安心して使える完成度に仕上がった一足であることは間違いありません。
まとめ:ニューバランス Fresh Foam X 1080v14の進化を感じる一足
ニューバランス Fresh Foam X 1080v14は、シリーズ史上もっともバランスの取れたモデルといえるでしょう。
前作の弱点だった沈み込みや蒸れを解消し、より幅広い層にフィットする“万能ランニングシューズ”へと進化しました。
柔らかさ・安定性・快適性を兼ね備えたこの1足は、これからランニングを始めたい人にも、長年ニューバランスを愛用してきたファンにもおすすめです。
進化した「ニューバランス Fresh Foam X 1080v14」で、走る楽しさをもう一度感じてみてはいかがでしょうか。


