お気に入りのニューバランスが、ある日突然ソールからボロボロ……。そんな経験をしたことはありませんか?
「もう履けないのかな」と諦める前にチェックしてほしいのが、**ニューバランスのリペアサービス(修理サービス)**です。
実はニューバランスには、正規の修理を受けられる「リペア対象モデル」が存在します。この記事では、その対象モデルや修理内容、依頼の流れ、注意点まで詳しく紹介します。
ニューバランスのリペアサービスとは?
ニューバランスのスニーカーは耐久性が高いことで知られていますが、長く履くとどうしてもミッドソールやアウトソールが劣化してきます。
特に、ポリウレタン素材を使ったモデルでは「加水分解」と呼ばれる経年劣化が避けられません。
そんなときに利用できるのが、ニューバランス公式のリペアサービス。
このサービスでは、劣化したソールユニットをまるごと交換する「オールソール交換」や、内側の布地を張り替える「ライニング交換」などを行ってくれます。
つまり、履き慣れた一足を「ほぼ新品の履き心地」に蘇らせることができるのです。
ただし、全モデルが対象ではありません。
リペアを受けられるのは、あらかじめ指定された“対象モデル”のみ。これを知らずに依頼しても断られてしまうケースがあります。
リペア対象モデル一覧(主要ライン)
ニューバランス公式が公開している「リペア対象モデル一覧」には、以下のシリーズが含まれています。
- M1300J(J/CL/JP/JP2など)
- M1400(GY、WTなど)
- M1500/1500UK
- M1700/M1700UK/CM1700
- M996/U996
- M576(GY、WT、J、UKなど)
- M577/M577UK
どれも「Made in USA」や「Made in UK」といった上位ラインが中心。
高品質なソール構造(ENCAPやC-CAP)を持つモデルが多く、リペア対応の設計になっています。
ただし注意が必要なのは、部材の在庫がなくなり次第、対象から外れることがあるという点。
たとえば「M1300J(1995年/2000年/2005年復刻版)」などは、すでに受付終了になっています。
修理できる内容と料金の目安
リペアサービスで受けられるのは主に次の2種類。
- オールソール交換修理
ソール全体(ミッドソール+アウトソール)を交換するメニュー。
料金はおおよそ12,000〜13,000円ほど。 - オールソール交換+ライニング交換修理
ソール交換に加え、内側の布地(かかと部分など)を新しいものに張り替えるメニュー。
費用は約18,000円前後。
費用はモデルによって変わりますが、修理後の満足度は高く、「履き心地が新品同様に戻った」という声も多いです。
修理期間はおおよそ2〜3か月。
部材在庫や時期によってはもう少しかかることもあります。
修理対象外になるケースとは?
公式のリペアサービスでも、以下のようなケースは受付できません。
- 対象モデルに含まれていないスニーカー
- ソールユニットが廃盤・在庫切れになっているモデル
- ミッドソール構造が特殊(例:C-CAP仕様など)
- 加水分解が進みすぎてアッパーや接着部が破損している場合
また、修理は基本的に1回限りの対応とされています。
素材の性質上、何度もリペアを重ねるのは難しいためです。
修理の申し込み方法と流れ
修理の申し込みは「電話での受付のみ」となっています。
メールやオンラインフォームでは受け付けていません。
- ニューバランスお客様相談室(フリーダイヤル:0120-85-0997)へ電話。
- 品番・製造年・購入時期を伝え、対象モデルか確認。
- 対象であれば、修理申込書が自宅に郵送される。
- 記入してスニーカーを送付(送料・代引き手数料など自己負担)。
- 修理後、代引きで支払い・返送。
支払いは代引きが基本。返送時の送料を含め、トータルで2万円前後かかるケースもあります。
修理期間中は進捗連絡がない場合もあるので、気長に待つ心構えが必要です。
リペア体験談:蘇るM1400
実際にM1400をリペアに出したユーザーの声では、
「ソールも内側も新品のように綺麗に戻ってきた」「履き慣れた形のまま復活して嬉しい」など、非常に満足度が高い印象です。
ただし、修理後に「ミッドソールの色味が若干違う」「接着跡が見える」といった細かな違いはあります。
完全に“新品同様”というよりは、“丁寧に直された愛用品”という仕上がりです。
それでも「長年履いたお気に入りが再び使える」という点で、公式リペアの価値は高いといえるでしょう。
なぜ全モデルが対象ではないのか?
「どのニューバランスでも修理できればいいのに」と思うかもしれません。
しかし、全モデルがリペア対象にならないのには理由があります。
- ソールやミッドソール部材が廃番になっている
- 新旧仕様が違い、パーツ互換性がない
- コラボ・限定モデルなど、専用設計のため純正交換が不可能
- 修理後の品質保証が難しい
ニューバランスは品質を最優先しているため、純正パーツで確実に再現できるモデルだけを対象にしているのです。
これはユーザーにとっても安心できる判断といえるでしょう。
修理ができない場合の代替策
もし対象外モデルだった場合でも、完全に諦める必要はありません。
- スニーカー修理専門店に相談する
- ミッドソールのリメイクやカスタム修理を行う店舗もある
- 軽いほつれ・インソール交換・クリーニングなどで延命する
ただし、これらは純正ではない修理になるため、仕上がりや耐久性には差が出ます。
大切な一足であれば、信頼できる職人を選ぶことが大切です。
リペアを依頼する前に確認しておきたいこと
- 型番を確認
靴の内側ラベルまたは箱に記載されている「M1400GY」「M996」といった表記をチェック。 - 対象モデル一覧を確認
ニューバランス公式サイトに最新のリペア対象PDFが掲載されています。 - ソール仕様を確認
ENCAP・C-CAPなど、同じ型番でもソール仕様が違う場合があります。 - 部材在庫を確認
受付時期によっては在庫切れのこともあるため、電話での確認が確実。 - 修理は1回限りと心得る
素材の性質上、再修理できないことが多いです。
リペアを検討するベストタイミング
ミッドソールにひび割れや粉状の劣化が見えたときがサインです。
完全に崩壊してしまうと修理不可能になる場合もあるので、早めの相談が肝心です。
また、製造から10年以上経過しているスニーカーは、部材在庫が減っている可能性があります。
お気に入りのモデルを長く履きたい人ほど、早期リペアを検討するのがおすすめです。
ニューバランスリペアの対象モデルを知っておく価値
「修理できるかどうか」は、今後のスニーカー選びにも関わる重要なポイントです。
リペア対象モデルを知っておけば、「将来も安心して履ける」一足を選ぶことができます。
たとえばM1400やM576など、長年愛され続けている定番モデルは、修理体制もしっかりしています。
逆に限定コラボモデルなどはリペア非対応のケースが多いため、購入前に確認しておくと安心です。
ニューバランスリペアの対象モデル一覧を把握して、愛用スニーカーを長く履こう
ニューバランスのリペアサービスは、単なる「修理」ではなく、“愛用スニーカーをもう一度履くための再生プログラム”です。
対象モデルは限られていますが、
M1300・M1400・M1500・M1700・M996・M576など、クラシックな名作は多く含まれています。
一度リペアを受けた靴は、履き心地も外観も見違えるほど復活します。
お気に入りの一足を長く大切にしたいなら、ぜひ一度「ニューバランスリペアの対象モデル一覧」をチェックしてみてください。
きっと、あなたの相棒スニーカーが再び輝きを取り戻すはずです。


