ニューバランスのスニーカーを買うとき、「あれ、これちょっと大きめかも?」と思った経験がある人は少なくないはずです。モデルによって履き心地やサイズ感が違うため、同じサイズでもフィット感が変わるのがニューバランスの特徴。この記事では、「ニューバランスは大きめ?」という疑問を出発点に、サイズ選びのコツと、失敗しないフィッティングのポイントを丁寧に解説していきます。
ニューバランスは大きめ?実際の履き心地の傾向
まず結論から言うと、ニューバランスのスニーカーは「やや大きめ」に感じるモデルが多い傾向にあります。特に500番台や900番台などの定番モデルは、つま先に少し余裕を持たせた設計になっているため、ジャストサイズを選ぶと「少しゆったり」した感覚になる人もいます。
ただし、すべてのモデルが大きめというわけではありません。細身の木型を使っているシリーズや、ランニング向けのフィット重視モデルは「タイトめ」に感じることも。たとえば、1600や1000番台の一部はホールド感を重視しているため、同じサイズでも「ピッタリ」または「少し小さく感じる」という声も多く見られます。
つまり、ニューバランスのサイズ感は「モデルによって異なる」というのが正確な答えです。
モデルごとのサイズ感の違いを知ろう
ニューバランスのサイズ感を語るうえで欠かせないのが「木型(ラスト)」の違いです。木型とは靴の形を決めるベースとなるもので、どの木型が使われているかで履き心地が大きく変わります。
- SL-1ラスト
細めでスマートなシルエット。ホールド感が強く、足幅が広い人にはややタイトに感じる。
→ 1000番台(例:990、991など)に多い。 - SL-2ラスト
ややゆったりした設計で、つま先に丸みがあり、全体的にリラックスしたフィット感。
→ 500番台(例:574、576など)に多い。
このように、同じ「27cm」でも木型の違いによって履き心地がまったく変わります。たとえば、574を27cmで履いたときに「少し余裕がある」と感じる人でも、991では「ぴったり」または「窮屈」と感じるケースがあります。
サイズ選びで重要なのは「長さ」より「幅」
ニューバランスの大きな特徴は、長さだけでなく「ワイズ(幅)」を選べるモデルが多いことです。これは他ブランドにはあまりない強みで、足幅に合わせて快適なフィットを選べます。
一般的なワイズの種類は以下の通りです。
- B/Dワイズ:標準〜やや細め
- 2E:やや広め
- 4E:幅広タイプ
日本人は足幅が広めの人が多い傾向があり、2Eを選ぶ人が最も多いといわれています。自分の足幅を測らずに「いつものサイズ」で買ってしまうと、「長さは合ってるのに横がきつい」「足が靴の中で動く」といったトラブルが起きがちです。
ワイズを意識して選ぶだけで、履き心地は驚くほど変わります。まずは自分の足囲を測って、ワイズの基準を把握することから始めてみましょう。
失敗しないフィッティングの基本ルール
せっかくのニューバランスを快適に履くためには、試着やサイズ確認のときに押さえておくべきポイントがあります。
1. 立った状態でつま先の余裕を確認
座ったままでは正確なフィット感がわかりません。立った状態で体重をかけ、つま先に5〜10mmの余裕があるかを確認しましょう。足が前にずれない程度のゆとりが理想です。
2. かかとのホールドをチェック
靴ひもをしっかり締めた状態で、かかとが浮かないか確認します。歩いたときにかかとがずれる場合は、サイズが大きいか、ワイズが広すぎる可能性があります。
3. 横幅の圧迫感を確認
横がきついのにサイズを上げてしまうのはNG。まずは同じサイズでワイズを上げる(D→2E→4E)ことで調整します。サイズだけを上げると、前後に隙間ができてフィット感が損なわれます。
4. 靴下の厚みも考慮する
厚手の靴下を履く季節やシーン(冬場・アウトドアなど)では、少しゆとりを持たせるのもありです。逆に薄手の靴下を履く場合はジャストサイズの方が快適です。
モデル別・サイズ選びの目安
ここでは、代表的なモデルのサイズ感をざっくりまとめておきます。
- 574シリーズ
ややゆったりめ。普段履きならジャストサイズ、フィット重視なら−0.5cmでも可。
幅広の人は2Eがおすすめ。 - 996シリーズ
全体的にバランスが良く、標準的なフィット。普段通りのサイズで問題ないことが多い。
甲が高い人は+0.5cmも検討。 - 990/991/992など(Made in USA系)
木型が細めで、ホールド感強め。ピッタリ感を求めるなら普段通り、ゆったり履きたいなら+0.5cm。 - 2002R/1906Rなどの新世代モデル
ミッドソールの厚みがあり、足入れ時にタイトに感じるが、履いているうちに馴染む。通常サイズまたは+0.5cmが目安。
このように、番台やモデルごとに特徴が異なるため、レビューや公式サイズガイドを参考に選ぶのが安全です。
通販でのサイズ選びを成功させるコツ
ネットでニューバランスを購入するときは、試着ができない分、少しの工夫が必要です。
- 返品・交換できるショップを選ぶ
購入前に返品ポリシーを必ず確認。特に「サイズ交換無料」や「試着OK」の店舗は安心です。 - 2サイズ取り寄せて比べる
ジャストサイズと+0.5cmの2足を取り寄せ、履き比べて判断するのもおすすめです。 - レビューを参考にする
同じ足長・足幅の人のレビューを探してみましょう。「普段27cmで27.5cmがちょうど良かった」など、リアルな体験談が役立ちます。 - 時間帯を意識して測定
足は夕方になるとむくんで大きくなるため、夕方〜夜にサイズを測ると実際のフィットに近くなります。
履き心地を最大限に引き出すフィッティング術
ニューバランスのスニーカーは、サイズだけでなく「履き方」でも快適さが変わります。
- シューレースをしっかり締める
かかとを靴の奥にしっかり合わせてから靴ひもを締めることで、足全体が安定します。特にかかとが浮きやすい人は、上の穴を使ってロックすると◎。 - インソールの活用
サイズに少し余裕がある場合は、薄めのインソールを追加することでフィット感を高められます。 - 履き慣らし期間を設ける
新しいスニーカーは最初少し硬いと感じても、数日で馴染んでくることが多いです。いきなり長時間履くのではなく、短時間から慣らすのがおすすめです。
サイズ感を見極めて、自分だけの一足を
ニューバランスのスニーカーは、デザインだけでなく履き心地の良さにも定評があります。その快適さを最大限に活かすには、「大きめ・小さめ」といった一言で片づけるのではなく、自分の足型・ワイズ・用途に合わせて選ぶことが大切です。
- モデルによってフィット感が違う
- ワイズを正しく選ぶ
- 試着や比較を怠らない
これらを意識するだけで、サイズの失敗はほぼ防げます。ニューバランスの奥深いサイズ設計を理解して、自分の足にぴったりの一足を見つけましょう。
ニューバランスは大きめ?最後にもう一度おさらい
「ニューバランスは大きめ?」という疑問の答えは、「モデルによって違うが、全体的には少し余裕を感じる作りが多い」です。
ただし、木型・ワイズ・着用シーンを意識すれば、必ず自分に合うサイズが見つかります。
足の形も、歩き方も、人それぞれ。だからこそ、サイズ選びにほんの少し時間をかけるだけで、毎日の履き心地がぐっと変わります。
次にニューバランスを選ぶときは、今回のフィッティング術をぜひ思い出してください。


