ニューバランスのスニーカーを履いていて、「歩くうちに紐が緩む」「かかとが浮く」「なんとなくフィットしない」と感じたことはありませんか?
実はその原因、靴自体のサイズだけでなく“靴紐の結び方”にもあります。今回は、ニューバランスをもっと快適に履くための「緩まない&フィット感が上がる」靴紐の結び方を、実際の手順とポイントを交えて詳しく紹介します。
ニューバランスの靴紐構造を知る
ニューバランスのスニーカーは、ほとんどのモデルで「アイレット(靴紐を通す穴)」が6〜7対あります。
注目すべきは、かかと側の最上部にある“ダブルアイレット”と呼ばれる2つの穴。普段は使わずに残している人も多いですが、こここそがフィット感を高める重要ポイントです。
この2つの穴を活用すると「ヒールロック(かかと固定)」ができ、靴の中で足が動きにくくなります。とくに574、996、990などの定番モデルではこの構造が共通しており、しっかり使いこなすことで履き心地が格段に向上します。
緩まない靴紐の基本:左右のバランスと通し方
まずは結び方以前に、通し方の基本を押さえましょう。
靴紐の左右の長さが違うと、テンション(引っ張る力)が均等にかからず、どちらか片側だけが緩みやすくなります。履く前に、下から通していく段階で必ず左右の長さを揃えておきましょう。
通し方には大きく分けて2種類あります。
- オーバーラップ(外側から上に通す)
足の甲をしっかり締めたい人におすすめ。ランニングやアクティブに動くときに向いています。 - アンダーラップ(内側から上に通す)
甲高・幅広の人向け。圧迫感が少なく、長時間歩くときに快適です。
自分の足の形や用途に合わせて、この通し方を選ぶだけでも“緩みにくさ”と“履き心地”はかなり変わります。
かかとが浮かない「ヒールロック」のやり方
「歩くたびにかかとがパカパカする」「靴の中で足が前に滑る」——そんな悩みを解決してくれるのが、ヒールロックという結び方です。
ニューバランスのスニーカーに多い“上部2つの穴”を活用して、靴と足を一体化させるテクニックです。
手順は次のとおり。
- 通常どおり下の穴から順に紐を通し、最上段の1つ手前まで通す。
- 最後の2つの穴(ダブルアイレット)の手前側に、同じ側の紐を上から外側の穴に通して“輪”を作る。
- 反対側の紐を、その輪の中にクロスさせて通す。
- 両側を均等に引っ張って締めると、かかとがしっかり固定される。
- 最後に蝶々結びで結んで完成。
このヒールロックをすると、足首の上部が安定し、靴の中でかかとが浮かなくなります。
ランニングシューズとしての機能性を最大限に引き出したいときにも最適です。
フィット感を上げるための細かなコツ
結び方だけでなく、通し方や素材の選び方でもフィット感は変わります。以下のポイントを意識してみてください。
- シュータン(ベロ)裏のループを通す
これを通すだけで、歩行中のベロずれを防止。紐のテンションが均一になり、履き心地が安定します。 - アイレットごとの締め具合を調整する
つま先側はやや緩め、甲から足首にかけて段階的に締めていくと、足全体が自然にホールドされます。 - 紐の素材は「平紐」がおすすめ
丸紐よりも摩擦が高く、ほどけにくい。特にウォーキングや通勤用途なら平紐が快適です。 - 紐の長さを靴に合わせる
長すぎると結び目が緩みやすく、見た目もだらしなくなります。アイレットが7組なら約110〜120cmが目安。
こうした小さな工夫を積み重ねることで、履き心地が格段に向上します。
よくある「靴紐の悩み」とその解決法
紐がほどけやすい
結び目が小さい、もしくは紐の素材が滑りやすいのが原因。
蝶々結びをする際に、最後の輪をしっかり引き締めることで解消できます。より強度を上げたい場合は「イアンノット」と呼ばれる結び方もおすすめ。時間をかけずに確実に締まるので、ジョギングや通勤時に重宝します。
足の甲が痛くなる
紐を強く締めすぎているケースが多いです。
特に甲が高い人は、中央のアイレットを1段飛ばす「スキップレース」にすると圧迫が減り、痛みを防げます。締めすぎず、足が呼吸できる程度の余裕を残すことがポイントです。
靴の中で足が動く
かかと固定ができていないサイン。
ヒールロックを使ってかかとを安定させると、靴と足が一体化し、長時間歩いても疲れにくくなります。
ニューバランスの定番モデル別・おすすめ結び方
574/996シリーズ
街履きにも人気の定番。かかと部分がやや柔らかめなので、ヒールロックが特に有効。通し方はオーバーラップで甲をしっかり締めると安定します。
990/993シリーズ
ソールが厚くクッション性が高いため、軽く締める程度でも十分フィットします。甲の圧迫を避けたい人はアンダーラップがおすすめです。
Fresh Foam/FuelCellシリーズ
ランニング用途では、走行中のズレ防止が重要。ヒールロック+オーバーラップを組み合わせると、足と靴がずれにくくなります。
靴紐の見た目にもこだわる
結び方や通し方は機能だけでなく、見た目にも影響します。
オーバーラップにするとクラシックで引き締まった印象、アンダーラップなら柔らかくカジュアルな雰囲気になります。
特にニューバランスのようにシンプルなデザインのスニーカーは、靴紐が“顔”のような存在。通し方を変えるだけで印象ががらっと変わります。
余った紐は外側に垂らさず、甲の中に軽く収めておくとスマートです。スニーカーのラインを崩さず、歩行中に引っかかる心配もありません。
紐を変えるだけで靴が生まれ変わる
もし長く履いているスニーカーの紐がほつれてきたら、思い切って交換してみましょう。
純正のニューバランスシューレースはもちろん、市販の平紐や伸縮性のあるゴム紐を選ぶのもありです。
最近では“結ばない靴紐”も人気で、脱ぎ履きが多い人には便利。シーンに合わせて使い分けることで、ストレスなく快適に過ごせます。
ニューバランス 靴紐 結び方のまとめ
靴紐の結び方を変えるだけで、履き心地も見た目も驚くほど変わります。
ニューバランスのスニーカーには、最上部のダブルアイレットやベロ裏ループなど、快適に履くための仕掛けがしっかり備わっています。
それらを正しく活かすことで、「緩まない」「かかとが浮かない」「長時間歩いても疲れにくい」理想のフィット感が手に入ります。
今日からできるのは、
- 左右の紐長を揃える
- アイレットを最後まで使う
- 自分の足に合った通し方・結び方を選ぶ
たったこれだけ。
ぜひあなたのニューバランスで試してみてください。靴が足にフィットした瞬間、その心地よさにきっと驚くはずです。


