スニーカーを選ぶとき、デザインや価格も大切ですが、やっぱり最終的に決め手になるのは「履き心地」。その点で多くのファンから支持を集めているのが、ニューバランスです。
「一度履くと他の靴に戻れない」と言われるほどの快適さは、なぜ生まれるのか。そして人気モデルの中でも、実際どのシリーズが履き心地に優れているのか。今回は、ニューバランスの代表モデルを履き心地の観点から徹底比較していきます。
ニューバランスが“履き心地の王者”と呼ばれる理由
ニューバランスの原点は1906年、アメリカ・ボストンでの矯正靴メーカーとしての創業にあります。足の歪みを補正するインソール作りからスタートしており、「歩行の快適さ」「足の健康」に対する深い理解がブランドのDNAに刻まれています。
そのため、単なるスポーツシューズではなく、「足を支える医療的発想」から作られているのが大きな特徴です。
履き心地を支えているのは主に3つの要素です。
- ミッドソール技術 – 衝撃吸収や反発性を生む中間層の素材。
- 木型（ラスト）設計 – 足の形に合わせた立体的なフィット感を実現。
- ワイズ（足幅）展開 – D・2E・4Eなど、幅広い足型に対応可能。
この3点が揃っているからこそ、「どんな足でも快適に履ける」と言われるのです。
履き心地を支えるテクノロジーを知る
ニューバランスのスニーカーは、モデルごとに異なるミッドソール技術を採用しています。ここを理解すると、どのモデルが自分に合うかがわかりやすくなります。
- ENCAP（エンキャップ）：EVA素材をポリウレタンで包み込み、柔らかさと安定感を両立。長時間歩いても疲れにくい構造。
- ABZORB（アブゾーブ）：衝撃を吸収しつつ反発力もあるクッション材。足への負担を軽減し、ふわっとした履き心地。
- C-CAP（シーキャップ）：軽くて耐久性に優れたEVA素材。普段使いにちょうどいいクッション性。
- REVLITE（レブライト）：従来のミッドソールより約30％軽く、軽快な履き心地を生む軽量素材。
また、木型（ラスト）には代表的なものとして「SL-1」「SL-2」「PL-1」があり、それぞれ形状が異なります。
細身でスタイリッシュなSL-1、ゆったりめのSL-2、日本人の幅広な足にも対応しやすい設計です。足型とラストの相性が合えば、フィット感が格段に向上します。
人気モデルの履き心地を比較してみた
ここからは、定番から最新まで人気モデルの履き心地を紹介していきます。
【第5位】ML574 ― 安定感と親しみやすさの定番
ニューバランスの象徴ともいえるML574シリーズ。ENCAPソールが採用され、柔らかいクッションと適度な安定感が魅力です。
足を包み込むようなホールド感があり、普段使いにはぴったり。ただし、上位モデルに比べるとクッションの反発は控えめで、長距離歩行よりも日常使い向きです。
価格も手ごろで「ニューバランス入門」に最適な1足。
【第4位】CM996 ― 軽快さとフィット感のバランス型
CM996は574よりもスリムで軽量な設計。歩くたびに軽やかで、足運びが自然に感じられます。
ただし、細めの木型を採用しているため、幅広の人は少し窮屈に感じることも。ワイズを調整するか、ハーフサイズアップを検討すると快適に履けます。
全体的に、通勤や街歩きなど「毎日履き」に向く万能モデルです。
【第3位】Fresh Foam 880 ― 歩きやすさに特化した快適モデル
ウォーキング愛用者に人気のFresh Foam 880シリーズ。ミッドソールには柔らかいFresh Foamを搭載し、衝撃を吸収しながらも反発性があるのが特徴です。
長時間歩いても膝や腰への負担を感じにくく、旅行や立ち仕事にもおすすめ。
一方で、デザインはスポーティ寄りで、ファッション性より実用性を重視する方向けです。
【第2位】2002R ― トレンドと快適さを両立
近年人気急上昇中の2002R。ABZORBとN-ERGYを組み合わせたソール構造で、弾むようなクッション性があります。
履き心地は柔らかめで、包み込まれるような安定感が特徴。ただし、アッパーがやや硬めで屈曲性は控えめなため、慣れるまで少し時間がかかることもあります。
デザイン性の高さと快適さを両立した「街履きスニーカーの新定番」と言えるでしょう。
【第1位】990v6 ― 最高峰の履き心地を誇るハイエンドモデル
「ニューバランス史上最高の履き心地」と呼ばれるのが990シリーズ。中でも最新の990v6は、FuelCellとENCAPを融合した最新構造で、まるで雲の上を歩くような柔らかさ。
反発力も高く、長時間の歩行や立ち仕事でも疲れにくいと評判です。
MADE IN USAの高品質な素材と作りも魅力。価格はやや高めですが、履くたびに“投資して良かった”と思えるプレミアムな快適さです。
履き心地を決めるのは「足型」と「サイズ選び」
同じモデルでも、サイズやワイズが合わなければ履き心地は半減します。
ニューバランスでは、D（やや細め）・2E（標準）・4E（幅広）など複数のワイズを展開しており、日本人には2E〜4Eが合うケースが多いです。
試着時には以下のポイントをチェックしましょう。
- つま先に指1本分のゆとりがあるか
- かかとがしっかりホールドされているか
- 歩いたときに足裏全体で体重が移動できるか
特に幅広・甲高の人は、ワイズを広めにするだけで履き心地が劇的に変わることがあります。
「なんとなくきつい」「足先が当たる」場合は、サイズではなくワイズを見直すのがおすすめです。
用途別に選ぶ“ベストな履き心地”モデル
履き心地と一口に言っても、求める快適さは人によって違います。用途別に選び方を整理すると、より失敗しにくくなります。
- 長時間歩く・旅行用 → Fresh Foam 880 や 990v6。衝撃吸収と安定性が高く疲れにくい。
- 通勤・街履き用 → ML574 や CM996。軽くてどんな服にも合わせやすい。
- ファッション重視 → 2002R。デザイン性と履き心地のバランスが良く、トレンドにも強い。
- ランニング兼用 → REBEL や 1080 シリーズ。反発力重視の軽快な履き心地。
このように、自分のライフスタイルに合うモデルを選ぶことが、最も満足度の高い「履き心地」につながります。
ニューバランスの履き心地を比較してわかった結論
どのモデルにも共通しているのは、「足を大切にする靴づくり」という思想です。
ML574のような定番でも十分快適で、990v6のようなハイエンドモデルでは“履く感動”を味わえるほど。
ただし、最も重要なのは「自分の足に合うかどうか」。足幅や甲の高さ、歩き方のクセまで考慮して選ぶことで、ニューバランスの真価が発揮されます。
もし今後、新しい一足を選ぶなら、まずは自分の足型を知ること。そして、複数のモデルを試着して「これだ」と思える履き心地を確かめてください。
きっと、その瞬間に“ニューバランスがなぜ世界中で愛されるのか”がわかるはずです。
ニューバランス 履き 心地 比較のまとめ
ニューバランスは、どのモデルを選んでも「履きやすさ」という共通軸があります。
ML574は安心感、CM996は軽さ、Fresh Foam 880は疲れにくさ、2002Rはデザイン性、990v6は究極の快適性。
それぞれに個性があり、目的に合わせて選べば、毎日の足元がもっと快適になります。
「ニューバランス 履き 心地 比較」というテーマは、単なるスニーカー選びではなく、自分の足を知り、ライフスタイルに寄り添う一足を見つけるための道しるべです。
今日もあなたの足元から、快適な一日が始まりますように。
