「ニューバランス、最近高くなった気がする…」
そう感じている人は多いはず。ここ数年で、ニューバランスのスニーカーはじわじわと価格が上昇しています。この記事では、値上げの時期、背景にある理由、そして今後の価格動向までをわかりやすく解説します。買うなら今なのか、それとも待つべきなのか――迷っている人の判断材料になるはずです。
ニューバランスの値上げはいつから始まったのか
ニューバランスは、2024年以降に段階的な値上げを実施しています。
まず最初の波は2024年7月1日にやってきました。公式発表では一部モデルのメーカー希望小売価格を引き上げることが示され、定番モデルやウォーキングシューズが対象になりました。
次に、**2025年2月3日(月)**から再び価格改定が行われます。公式サイトによると、たとえば「MW585WB」は18,480円(税込)から19,800円(税込)へ。「WW585」など同シリーズも同様に値上げ対象です。さらに、**2025年7月1日(火)**にも新たな改定が予定され、「U9060」シリーズなどの人気モデルが22,000円から24,200円へと引き上げられます。
つまり、ニューバランスは一度の大幅値上げではなく、段階的な価格調整を継続している状況です。
「旧価格で買えるのはいつまで?」という点も重要で、公式オンラインストアでは2025年1月31日15時までが旧価格での販売締切とされています。7月改定分についても6月27日15時までが区切りと発表されています。
なぜニューバランスは値上げするのか ― 背景にある5つの理由
値上げの背景には、単なる企業戦略ではなく複数の要因が重なっています。主な理由を順に見ていきましょう。
1. 原材料費の高騰
スニーカー製造にはスエード、メッシュ、レザー、合成樹脂などさまざまな素材が使われます。これらの原材料価格が世界的に上昇しています。特に石油由来の合成素材や接着剤は燃料費の影響を強く受けるため、ニューバランスも製造コストを吸収しきれなくなっているのが実情です。
2. 生産体制の再編と人件費の上昇
ニューバランスは安定的な生産を確保するため、工場の再編を進めています。生産拠点の移行や工程の見直しによって一時的にコストが増加し、それが価格に反映されています。また、海外工場での人件費上昇も避けられない要因です。
3. 為替と物流コストの影響
近年の円安傾向も大きな痛手です。輸入品であるニューバランスのスニーカーは、為替変動が価格に直結します。さらに、海上輸送の燃料費高騰やコンテナ不足など、物流コストの増加も負担を押し上げています。
4. ブランド価値の維持とプレミアム化
ニューバランスは「高品質・クラフトマンシップ」の象徴としてのブランド価値を重視しています。Made in USAやMade in UKのモデルでは職人の手作業による生産が特徴であり、その品質を維持するためのコストが上がれば、当然価格にも反映されます。ブランドとして“安く売らない”ことも戦略の一部です。
5. 国内市場特有のコスト構造
日本市場では、独自の流通体制やサイズ展開(特に幅広モデル)など、他国より細やかなラインナップが求められます。そのため、国内販売価格が海外よりも高くなるケースも多く、これも値上げの一因となっています。
どのモデルが対象?値上げの波は定番にも
今回の改定では、ウォーキング用の「MW585」「WW585」などから、人気のライフスタイルモデル「U9060」まで幅広く対象に含まれています。
つまり、ベーシックな通勤・通学モデルだけでなく、ファッションスニーカーの定番モデルにも波が及んでいるということです。
特に注目すべきは、Made in USA/Made in UKシリーズ。これらはもともと製造コストが高く、他国製より価格が高めに設定されています。現在は3万円台後半のモデルも珍しくなく、「一昔前の2万円台」という価格感はすでに過去のものになりつつあります。
今後の価格動向 ― 値上げはこれで終わるのか?
ここが一番気になるところです。結論から言うと、今後も値上げは続く可能性が高いです。
理由はシンプルで、原材料費や物流費の高騰は一時的ではないからです。さらに、世界的な労働力不足や為替の不安定さも続いており、ニューバランスに限らず多くのブランドが価格を引き上げています。
また、ニューバランス自身も段階的な値上げを続けており、過去の発表を見ても「特定製品の価格改定」として定期的に更新されています。つまり、「次の改定」も視野に入っていると考えられます。
ただし、値上げ幅はモデルによって異なります。ベーシックモデルでは数千円程度、プレミアムラインでは1万円近い差が出るケースも。消費者としては、狙っているモデルがいつ対象になるのかを常にチェックすることが大切です。
値上げ後の市場への影響 ― 中古やセールはどうなる?
新品の定価が上がると、中古市場にも影響が出ます。
人気モデルの旧価格品や未使用在庫は「安く買える最後のチャンス」として注目され、取引価格が上昇する傾向にあります。特に「2002R」や「990v6」などの人気ラインはリセール市場でも高値が続いており、値上げがさらなる価格上昇を招く可能性もあります。
一方で、セールやアウトレットに大幅な割引を期待するのは難しいかもしれません。ブランドとして定価の信頼性を重視しているため、値上げ後すぐに値下げを行うことはブランドイメージを損なうリスクがあります。そのため、「旧価格での販売が終わる前」に買っておくのが現実的な判断です。
買うなら今?それとも待つ?
「買うなら今」と言われても、もう少し冷静に考えたいですよね。ここではタイミングの目安を整理します。
- 旧価格で買える期間を逃さない
すでに2025年2月改定分は1月末までがリミット。7月改定分も6月下旬までが旧価格での販売期限です。狙っているモデルが該当するなら、今のうちにチェックしておくのが確実です。 - モデルチェンジのタイミングを見極める
ニューバランスは定期的に新カラーや仕様変更を行います。もし次モデルの発表が近い場合は、あえて新作を待つのもあり。特にコラボモデルは新価格でも即完売が多く、価値が落ちにくい傾向があります。 - 長期的には上昇トレンドが続く可能性が高い
原材料や物流費が安定しない限り、価格は元に戻ることは考えにくいです。今後2〜3年のスパンで見れば、今がまだ「安い時期」と言えるかもしれません。
ニューバランスの値上げはいつから?理由と今後の価格動向、買うなら今のタイミング ― まとめ
ニューバランスの値上げは、2024年7月から始まり、2025年2月・7月と続いています。背景には原材料費や物流コストの高騰、ブランド価値維持のための戦略的判断があります。
そして、この流れはしばらく続く可能性が高いでしょう。
もしあなたが「990v6」「2002R」「U9060」などの人気モデルを狙っているなら、旧価格で買える今がラストチャンスかもしれません。
ただし、価格が上がっても品質とデザイン性が高いのがニューバランスの魅力。自分にとって本当に履きたい一足を見つけたときが、ベストな買い時です。
値上げの波が来ている今だからこそ、「どうしても欲しいモデル」は迷わず手に入れておくのが後悔しない選択かもしれません。


