ニューバランスのスニーカーを見ていると、「ドローコード仕様」という言葉を目にすることがあります。
「ドローコードって何?」「どうやって使うの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
実はこのドローコード、近年のニューバランスモデルでじわじわと注目を集めているディテール。
履きやすさや機能性を高めるために採用されており、アウトドア系モデルや新しいテック系デザインを中心に広がっています。
この記事では、そんなニューバランスのドローコードについて、仕組みや使い方、調整のコツ、そして快適に履くためのポイントを分かりやすく解説します。
ドローコードとは?紐を結ばない新しいフィッティングシステム
ドローコードとは、シューレース(靴紐)の代わりに“コード(紐)を引くだけ”で靴を締めたり緩めたりできるシステムのこと。
登山ウェアやアウターの裾に付いている絞り紐と同じような構造で、靴紐を結ぶ手間を省けるのが最大の特徴です。
コードの先端にはストッパー(ロックパーツ)が付いていて、引いた位置でコードを固定できる仕組み。
この構造により、靴を脱ぐときはストッパーを緩めるだけでサッと脱げ、履くときは引くだけでフィットします。
最近では、ニューバランスの中でも「1906R」や「610」「ML610 GTX H」などのトレイル系モデルを中心に採用されています。
特にアウトドア仕様やGORE-TEX搭載モデルなど、天候や環境を問わず使いやすい靴によく見られます。
ニューバランスがドローコードを採用する理由
1. 着脱のスムーズさ
一番の利点は、靴の着脱が圧倒的にラクになること。
従来のように靴紐を結んだりほどいたりする必要がなく、片手で引くだけでホールド感を調整できます。
特にアウトドアシーンや寒い日など、手袋をしていても簡単に操作できるのが魅力です。
2. 安定したフィット感
コードを引くと、靴の甲全体を均等に締められるため、足にフィットしやすい構造になっています。
結び目がほどける心配もなく、長時間歩いてもホールド感が維持されやすいのが特徴です。
3. デザイン性の向上
ドローコード仕様のスニーカーは、シューレースの結び目がない分、見た目がすっきりします。
特に1906Rのようなテック系モデルでは、この無駄のないデザインが全体の印象を洗練させています。
コードとストッパーの素材やカラーがアクセントになることもあり、機能性とデザイン性を両立した仕組みです。
ドローコードの使い方と調整方法
初めてドローコード仕様のスニーカーを履く人は、「どのくらい引けばいいの?」と迷うかもしれません。
基本的な使い方と調整のコツを順を追って説明します。
1. 履く前にコードを緩める
まず、ストッパーを押さえてコードを軽く緩めましょう。
コードを緩めておくことで足を入れやすくなり、靴のかかと部分を潰す心配も減ります。
2. 足を入れてかかとを合わせる
足を靴の奥まで入れ、かかとをしっかり合わせます。
つま先が詰まりすぎないよう、立った状態で姿勢を整えるとフィット感を確認しやすいです。
3. コードを引いて締める
コードを軽く引っ張ると、靴全体が均等に締まります。
締めすぎると血行が悪くなり、足の疲れやむくみの原因になるので注意。
歩いてみて、足が動かず、かかとが浮かない程度に調整しましょう。
4. ストッパーで固定する
好みの締め具合になったら、ストッパーを指で押さえてしっかり固定します。
歩行中に緩みを感じたら、立ち止まって少しだけ引き直すと良いでしょう。
5. 脱ぐときはストッパーを押して緩める
靴を脱ぐときは、ストッパーを押してコードを緩めるだけ。
この簡単さがドローコード最大の魅力です。
脱いだ後はコードを緩めたままにしておくと、次に履くときもスムーズです。
快適に履くためのポイント
締めすぎ・緩めすぎに注意
ドローコードは簡単に調整できる反面、感覚的に締めすぎてしまう人も多いです。
靴の中で足の指が軽く動く程度がちょうどいいフィット感。
特に長時間歩くときは、少しゆとりを持たせるのが快適です。
ソックスやインソールに合わせて調整
厚手のソックスを履く季節や、クッション性の高いインソールを入れている場合は、いつもより緩めの設定がベター。
季節や用途に応じて締め具合を変えることで、常にベストな履き心地を保てます。
メンテナンスも忘れずに
コードやストッパー部分は、砂や埃が溜まると動きが悪くなることがあります。
ブラシで軽く掃除したり、濡れたときはしっかり乾かしておくと長持ちします。
アウトドアモデルを愛用する人は、特にこの点を意識しておくと安心です。
ドローコード仕様のおすすめモデル
ニューバランスの中でも、ドローコードを採用したモデルはいくつか存在します。
ここでは人気の代表例を紹介します。
- 1906R:テック感あふれるデザインに、ワイヤーレース式ドローコードを搭載。近未来的なルックスで人気。
- 610:トレイルスニーカーらしい無骨さと、コード仕様による着脱のしやすさが魅力。
- ML610 GTX H:GORE-TEX搭載で防水性が高く、雨の日でも安心。アウトドア用途に最適な一足。
どのモデルも共通して、「快適な履き心地」と「スマートなルックス」を両立している点がポイントです。
ドローコード仕様のメリットと注意点
メリット
- 紐を結ぶ手間がなく、着脱がスピーディー
- 均等に締まるため、フィット感が安定
- 結び目がなく、すっきりしたデザイン
注意点
- コードを強く引きすぎると甲が圧迫される
- ストッパーが汚れたり摩耗したりすると緩みやすくなる
- 細かな調整幅は通常の靴紐より狭い
とはいえ、基本的な使い方と手入れを覚えれば、これらのデメリットはほとんど気になりません。
特に「サッと履いて出かけたい」「日常でもアウトドアでも使いたい」という方にはぴったりの仕様です。
ニューバランスのドローコードを快適に活かすコツ
- 初めて履くときは緩めに調整し、少し歩いてから締め直す
- 季節やソックスの厚みに合わせて締め具合を変える
- 定期的にストッパーの動作をチェックする
- 脱いだらコードを緩め、靴の形を保つようにする
この4点を意識するだけで、ドローコード仕様のスニーカーはぐっと快適になります。
慣れてくると、通常のシューレースモデルよりも扱いやすく、毎日の靴選びがよりスムーズになるはずです。
ニューバランスのドローコードで、もっと快適な一足を
ニューバランスのドローコード仕様は、「履く・歩く・脱ぐ」がすべてスムーズになる現代的な機構です。
特にアウトドアシーンや、毎日の通勤・通学でも大きなメリットを感じるでしょう。
結ばない、でもしっかりフィットする。
そんな新しい履き心地を、ぜひ体験してみてください。
あなたの足にぴったりのドローコードモデルが、きっと見つかるはずです。


