「ニューバランスのグレーって、意外と合わせにくいかも…」
そんな声を耳にすることがあります。
たしかに白や黒と比べると、グレーは中間色で主張が控えめ。何を合わせても無難に見える一方で、「何か決まらない」「靴だけ浮く」なんてこともありますよね。
でも実は、グレーのニューバランスほど“万能でおしゃれ見えする”スニーカーもありません。ポイントさえ押さえれば、誰でも自然に履きこなせるんです。
ここでは、グレーが「合わせにくい」と感じる理由から、失敗しない着こなし術、おすすめコーデ例までを詳しく解説します。
なぜ「ニューバランスのグレーは合わせにくい」と感じるのか
まずは、多くの人が感じる「グレーの難しさ」の正体を整理してみましょう。
定番すぎて埋もれてしまう
ニューバランスといえばグレー。
574、996、990など代表モデルの多くにグレーが存在し、ブランドを象徴する色です。
だからこそ「誰でも持っている」「個性が出にくい」と感じる人も少なくありません。ファッションで差をつけたい人ほど、定番カラーを避けたくなるのは自然な心理です。
トーンの違いで印象がズレる
一口にグレーといっても、ライトグレー、チャコールグレー、グレージュなど幅広いトーンがあります。
このトーンを上下で揃えないと、靴だけ明るく浮いたり、逆に重たく沈んだりして見えます。スエードやメッシュといった素材によっても色味が変わるため、「合わせにくい」と感じる原因になるのです。
コーデ全体がぼやけやすい
白スニーカーの清潔感、黒スニーカーの引き締め効果に比べると、グレーは中間色。
全体を同じようなトーンでまとめすぎると、どこか地味で“のっぺり”した印象になりがちです。
つまり「合わせにくい」わけではなく、「コーデのバランスを取りにくい」だけなんです。
実はめちゃくちゃ万能!グレーのニューバランスが愛される理由
「合わせにくい」という声とは裏腹に、グレーのニューバランスはファッション好きにとって“最も信頼できる定番”でもあります。その理由を見ていきましょう。
どんな色にもなじむ中間色
グレーは白と黒の中間。
そのため、ベージュ、ネイビー、カーキ、ブラウン、どんな色にも自然に溶け込みます。
春夏なら淡いカラーに、秋冬なら落ち着いたトーンに。季節やスタイルを問わず、万能に対応できるのが強みです。
ブランドらしさが出せる
ニューバランスのグレーといえば、まさにブランドの象徴。
スエードとメッシュのコンビ、丸みのあるフォルム、そして絶妙なグレーの発色。
これらが合わさることで「クラシックで上品」「都会的で清潔感のある印象」を作ります。
つまり、グレーを選ぶことは“ニューバランスらしさ”を表現することにもつながるんです。
素材の陰影で奥行きが出る
ニューバランスの多くのモデルは、スエード×メッシュなど異素材の組み合わせ。
この質感の違いが光の当たり方によって陰影を生み、単調なグレーでも立体感が出ます。
特にCM996や990シリーズのようなスエード仕上げは、高級感があり大人のカジュアルスタイルにもマッチします。
グレーのニューバランスを履きこなすコツ
では実際に、グレーのスニーカーをどう合わせれば“地味見え”せず、洗練された印象になるのか。
ここからは具体的な着こなし術を紹介します。
1. トーンを意識して全体をまとめる
グレーの靴を主役にするなら、上下のトーンをそろえるのが鉄則。
たとえば、ライトグレーのスニーカーには薄いグレーパンツやオフホワイトのトップス。
チャコールグレーの靴ならネイビーやブラックのパンツで重さを合わせるとバランスが整います。
同じ“グレー”でもトーンがずれると違和感が出るので、鏡で全体を見て調整しましょう。
2. パンツと靴の境界をつなぐ
靴とパンツの間に“つなぎ”を作ることで、コーデ全体がなじみやすくなります。
白やグレーのソックスを合わせると、靴との境界が自然にぼけて脚長効果も。
反対に、黒いソックスで引き締めるとコントラストが生まれ、よりモードな印象に仕上がります。
3. モノトーンコーデで“抜け感”を作る
黒いトップスに黒いパンツ、そこへグレーのニューバランスを投入。
この組み合わせは誰でも簡単におしゃれに見える鉄板バランスです。
白スニーカーだと浮きすぎ、黒だと重すぎる——その中間を自然に取ってくれるのがグレー。
特にCM996や2002Rなどのグレーは、都会的な抜け感を演出してくれます。
4. カジュアルすぎない素材を合わせる
スウェットやデニムだけでなく、ウールパンツやジャケットなど少し“きれいめ”な素材を取り入れるのがおすすめ。
グレーのスニーカーは上品さがあるため、ラフな服だけでまとめるよりも“きれいめカジュアル”に寄せた方が映えます。
革小物やシンプルな腕時計など、小物で大人っぽさを足すのも効果的です。
5. スエードのメンテナンスを忘れずに
グレーは汚れが目立ちにくい反面、くすみや毛羽立ちがあると一気に古びた印象になります。
スエードブラシで定期的に毛並みを整え、撥水スプレーで雨や汚れを防ぐと清潔感がキープできます。
きれいなグレーの質感こそ、コーデを格上げする最大のポイントです。
シーン別・おすすめコーデ例
● 休日カジュアル
「ライトグレーの574」+「ブルーデニム」+「白シャツ」
軽やかな色合わせで清潔感たっぷり。春や初夏の散歩スタイルにぴったりです。
● 通勤・オフィスカジュアル
「チャコールグレーのCM996」+「ネイビーのスラックス」+「グレーのジャケット」
足元をやや暗めにすることで、きちんと感と落ち着きを両立。オンでも違和感がありません。
● モード・ストリート系
「MR530のメタリックグレー」+「ブラックワイドパンツ」+「ロングTシャツ」
ボリュームスニーカーの存在感を活かしつつ、全体をモノトーンでまとめると一気に今っぽい印象に。
● 秋冬のきれいめコーデ
「990シリーズの濃いグレー」+「ウールパンツ」+「チェスターコート」
落ち着いた色合いが大人の雰囲気を演出。スニーカーなのに品よく見える王道バランスです。
グレーのニューバランスを選ぶときのポイント
- トーン(明るさ)を確認:ライトグレーなら軽快、チャコールなら重厚。手持ちの服とのバランスを意識。
- 素材感:CM996は柔らかく上品、MR530は軽やかでスポーティ。季節やシーンで使い分けましょう。
- モデルの形:574や996は万能、ボリューム感のある2002RやMR530はストリート寄りに。
- 汚れのケア:撥水スプレーやブラッシングで清潔感を保つことが、コーデ成功のカギです。
ニューバランスのグレーは合わせにくい?その答えは“NO”
「合わせにくい」と言われがちなグレーのニューバランス。
でも実際は、トーンとバランスを意識すれば、どんな服にもなじみやすく、上品さと抜け感を同時に叶える万能カラーです。
白でも黒でもない、絶妙な“間の色”だからこそ、コーデの完成度を自然に高めてくれる。
履く人のセンスを静かに引き立てる、それがグレーのニューバランスの真価です。
定番だからこそ奥が深い。
今日からは「合わせにくい」ではなく、「合わせやすく見せる」一足として、あなたのスタイルに取り入れてみてください。


