靴の履き心地を左右する大事なパーツ、それが「インソール」。ニューバランス 574のスニーカーでも、モデルや足の形によって微妙にフィット感が異なります。購入したインソールをそのまま入れてみたけれど、少しつま先が当たる、あるいは余ってしまう…そんなときは「切り方」を知っておくと、ジャストサイズに仕上げられます。
この記事では、ニューバランス 574のインソールを自分の靴にぴったり合わせるための切り方、注意点、そして実際の調整方法までを丁寧に解説します。
ニューバランス 574のインソールを切る前に確認すること
まずは焦らず、準備と確認から始めましょう。正しい手順を踏めば失敗することはほとんどありません。
用意するもの
- 厚みのあるハサミ(キッチンバサミなどでもOK)
- 細めのペンやマーカー
- 平らな机または床
- 型取り用の古いインソール(もしくは靴に入っている純正インソール)
新しいインソールは大きめに作られていることが多く、カットして調整する前提で設計されています。そのため、焦っていきなり切るのではなく、まず「どこまで切るべきか」を見極めるのがポイントです。
事前チェック
靴の中から古いインソールを取り出せるタイプかを確認します。ニューバランス 996の多くのモデル(例:574、996、990シリーズなど)は取り外し可能ですが、一部は接着タイプです。無理に剥がすと靴を傷めることがあるため注意しましょう。
また、古いインソールの形を新しいものに重ねて、長さ・幅を比較します。踵を合わせて見たときに、どこが余っているかを確認しておくとスムーズです。
型取りのコツとカットラインの決め方
型取りは、インソールを「自分の靴に合わせるための設計図作り」です。ここを丁寧に行うことで仕上がりがきれいになります。
手順
- 靴から純正インソールを取り出す。
- 新しいインソールを平らな場所に置き、その上に古いものを重ねる。
- 踵の位置をしっかり合わせ、つま先部分の余りを確認。
- ペンで古いインソールの形をなぞり、カットラインを描く。
このとき「ピッタリ線通りに切る」のではなく、0.5〜1cmほど外側を残して切るのがコツです。理由は、靴の内側の形状や厚みによって、実際に入れてみると余裕が必要になることが多いからです。
また、左右の足で微妙に形が違うこともあります。右足・左足それぞれで型取りをするのがおすすめです。
インソールの正しい切り方と実践テクニック
ここからは、実際にカットしていく工程です。慣れていなくても、ポイントを押さえれば難しくありません。
ゆっくり、少しずつ切る
インソールは厚みがあり、弾力性のある素材で作られています。力を入れすぎると刃が滑ったり、切りすぎてしまうことがあるため注意。
まずは少し大きめに切って、靴に入れて確認する。必要に応じて少しずつ微調整するのがベストです。
つま先は斜めにカット
つま先部分をまっすぐ切るより、少し斜めに(角度をつけて)切ると、靴のつま先形状に沿いやすくなります。靴の内部ではつま先がカーブしていることが多く、平面でまっすぐ切ると当たりやすくなるためです。
幅を切るときの注意
横幅を大きく削るのは避けましょう。ニューバランス 990の靴は「足囲(ウィズ)」によって設計が異なります。インソールの幅を削りすぎると、靴の中で横滑りしたり、足が不安定になったりします。
基本はつま先の長さ調整だけで十分。どうしても幅が合わない場合は、ほんの少しずつ切って確認しましょう。
カット後のフィッティングチェック方法
切ったらすぐに靴へ入れて試着してみます。ここが最も重要なステップです。
チェックポイント
- 踵がしっかり収まっているか
- つま先に余裕がありすぎないか
- 歩いたときにインソールが動かないか
- 左右の高さや厚みのバランスが取れているか
もし違和感がある場合は、切り足すのではなく、まず「なぜ合わないのか」を確認します。つま先が余る場合は長さが原因、外側が浮くなら幅が広すぎるなど、原因を特定してから再カットしましょう。
試し履きのコツ
屋内で軽く歩いたり、階段を上り下りしてみるとフィット感が分かりやすいです。
インソールがずれたり、足の前滑りを感じるようなら、少し大きめに残した部分を削ると改善します。
反対に「きつい」「当たる」と感じた場合は、切りすぎの可能性もあります。その場合は別のインソールを使うか、少し柔らかい素材のものに変えるのも一つの手です。
ニューバランス 990の公式サービスと専門店の活用
「自分で切るのが不安」「失敗したくない」という人は、ニューバランス 2002Rの直営店や専門店のサービスを利用する方法もあります。
公式ストアでは、フィッティングスタッフがその場でインソールをカット・調整してくれるサービスを提供している店舗もあります。特に高機能モデル(例:990、2002R、ニューバランス 9060など)は、厚みやアーチ構造が特殊なので、プロに任せた方が安心です。
また、純正以外のカスタムインソール(例:アーチサポートタイプや衝撃吸収タイプ)を選ぶ場合も、サイズ調整が必要なことがあります。靴の形状や足の特徴に合わせたカットをしてもらうことで、快適さが格段にアップします。
インソールを切るときの注意点とよくある失敗
多くの人がやりがちな失敗例を知っておくと、作業がスムーズになります。
ありがちな失敗
- 最初から線通りに切ってしまい、短くなりすぎる
- 左右でサイズがズレる
- 内側を削りすぎて、靴の支えが不安定になる
- 切り口がギザギザで足に違和感が出る
これらを防ぐには、少しずつ様子を見ながら切ること、左右を同時に確認すること、そして「切り口を丁寧に仕上げる」ことが大切です。
切り口が荒れていると、靴の中でインソールがずれたり、靴下が引っかかることがあります。ハサミで整えたり、紙やすりで軽く整えるだけでも快適さが変わります。
切った後も大切なフィット感の見直し
インソールをカットして入れ替えた後は、実際に数時間履いて過ごしてみると本当のフィット感が分かります。最初の数分では違和感がなくても、長時間歩くとズレたり、足裏が痛くなったりすることもあります。
特にチェックしたいのは以下の3点です。
- 歩行中に踵が浮かないか
- つま先の当たりがないか
- 足のアーチ部分(中央部)に変な圧迫感がないか
もし違和感が出た場合は、インソールを少し取り出して形を再確認し、必要に応じて再調整を行いましょう。切りすぎた場合はどうしようもないため、その際は新しいインソールを用意するのが無難です。
交換・調整のタイミングを見極めよう
ニューバランス 996の公式でも案内されているように、インソールは消耗品です。
以下のような状態になったら交換を検討しましょう。
- 表面が擦れて薄くなっている
- 中のクッションが潰れて弾力がない
- 足を入れたとき、以前より沈む感覚がある
- 歩いていて片足だけ疲れやすい
インソールを交換・調整するだけでも、靴の履き心地は驚くほど改善します。「最近靴が合わない」「足が疲れやすくなった」と感じたときは、まずインソールを見直してみましょう。
まとめ|ニューバランス 574のインソールの切り方で快適さを取り戻す
インソールを自分の足に合わせてカットするのは、少し手間のかかる作業ですが、正しく行えば靴の快適さが格段に上がります。
重要なのは、「焦らず少しずつ」「踵を基準に」「左右を確認しながら」カットすること。そして、切ったあとは必ず試着してフィット感を確かめることです。
ニューバランス 574はインソールの品質に定評があり、適切に調整すれば長く快適に使えます。
ぜひこの記事を参考に、自分の足にぴったり合った一足を完成させてみてください。
毎日の歩行やランニングが、今まで以上に軽やかに感じられるはずです。


