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ニューバランスが加水分解する理由とは?スニーカーの寿命を延ばすメンテナンス方法も紹介

「お気に入りのニューバランスが、久しぶりに履こうと思ったらソールがボロボロ…。」
そんな経験をしたことがある人は少なくないはずです。
その原因の多くは「加水分解」と呼ばれる現象。見た目はきれいでも、時間の経過とともに素材が劣化してしまうことがあります。
今回は、なぜニューバランスが加水分解を起こすのか、そのメカニズムと寿命を延ばすためのメンテナンス方法をわかりやすく解説します。


加水分解とは?ニューバランスに起こる劣化現象の正体

加水分解とは、スニーカーのソールなどに使われる素材が、水分と反応して分解されてしまう化学反応のことです。
特にニューバランスをはじめとする多くのスニーカーで採用されている「ポリウレタン(PU)」という素材は軽量でクッション性に優れていますが、湿気や水分に弱いという弱点があります。

このポリウレタンが空気中の水分と反応し、時間の経過とともに分子構造が崩壊。
その結果、ソールが粉のように崩れたり、ベタベタしたり、ヒビ割れたりするのです。
つまり、加水分解は「履きすぎ」ではなく、「時間」と「湿気」によって起きる自然劣化なのです。


なぜニューバランスのスニーカーは加水分解しやすいのか

ニューバランスが加水分解しやすいと言われる理由は、ブランド独自のソール構造にあります。
代表的なクッショニング技術「ENCAP(エンキャップ)」や「ABZORB(アブゾーブ)」は、衝撃吸収性に優れたポリウレタン素材を採用しています。
この素材が長期間空気中の湿気にさらされると、加水分解が進行しやすくなるのです。

特に次のようなモデルは、加水分解が起こりやすい傾向にあります。

  • ENCAPソールを搭載したクラシックモデル(M1300M1400M1500M996など)
  • ABZORBを使用したミッドソール構造のモデル
  • 長期間未使用・箱保管された限定モデル

一方で、「C-CAP」や「Fresh Foam」などのEVA素材をベースにしたソールは、加水分解のリスクが比較的低いといわれています。
素材の違いを知ることが、スニーカーの寿命を左右する大きなポイントです。


加水分解が進むとどうなる?見分け方と症状

加水分解が起きると、次のような変化が現れます。

  • ソール表面が粉状に崩れる
  • ベタベタと粘着する
  • ミッドソールやアウトソールに亀裂が入る
  • アッパーとの接着が剥がれる
  • 歩行時に軋むような音がする

見た目がきれいでも、ソール内部で分解が進んでいるケースもあります。
特に、購入から3〜5年以上経過したスニーカーは、未使用でも劣化が始まっている可能性があります。
箱の中にしまいっぱなしでは安心できない、というのが加水分解の怖いところです。


加水分解を防ぐための保管とメンテナンスの基本

加水分解を完全に防ぐことはできませんが、進行を遅らせることは可能です。
ポイントは「湿気を避ける」「通気を確保する」「定期的に履く」の3つです。

1. 湿気を避ける

日本は湿度が高く、特に梅雨や夏場はスニーカーにとって過酷な環境です。
靴箱やクローゼットに保管する場合は、乾燥剤やシリカゲルを入れ、湿気がこもらないようにしましょう。
また、箱に入れっぱなしにするのではなく、通気性のある不織布の袋などに入れるのもおすすめです。

2. 通気を確保する

加水分解は密閉空間で進みやすいため、定期的に空気に触れさせることが大切です。
月に一度程度、箱から出して風通しのよい場所で陰干ししましょう。
直射日光は素材を痛めるため、避けたほうが無難です。

3. 定期的に履く

意外に思われるかもしれませんが、「履くこと」も防止策のひとつです。
歩くことで内部の湿気を排出し、通気が促されます。
数年に一度しか履かないよりも、数カ月に一度軽く履くほうが長持ちしやすくなります。


加水分解を遅らせる日常ケアのコツ

スニーカーは、使った後のケア次第で寿命が大きく変わります。
履いたあとは以下の点を意識してみてください。

  • 汗や湿気を飛ばすために、風通しのよい場所で数時間乾燥させる
  • 雨や泥で濡れた場合は、すぐに水分を拭き取り乾燥させる
  • 靴の中に除湿剤や新聞紙を詰めて湿気を吸収させる
  • 消臭スプレーを使う場合は、乾燥後に軽く吹きかける程度にとどめる

こうした小さな習慣を積み重ねることで、加水分解だけでなくカビや臭いの発生も防ぐことができます。


修理・交換はできる?加水分解したニューバランスの再生方法

加水分解が起きてしまった場合でも、諦める必要はありません。
ニューバランスや修理専門店では、ミッドソールやアウトソールを交換する「オールソール交換」という方法があります。

修理内容は状態によって異なりますが、多くの場合は以下のような流れです。

  1. 劣化したポリウレタンを完全に除去
  2. EVA素材などの新しいミッドソールを成形・装着
  3. アウトソールを再接着して仕上げ

ただし、ソールが完全に粉状になっていたり、アッパーとの接着が剥がれすぎている場合は、修理が難しいこともあります。
早めに劣化に気づき、相談することが再生の鍵です。
修理後は、保管環境を見直し、同じ症状を繰り返さないように意識しましょう。


加水分解しにくいモデルを選ぶコツ

これからニューバランスを購入する場合は、加水分解しにくい素材を選ぶのもおすすめです。
たとえば、EVA素材を使用した「C-CAP」や「Fresh Foam」系のミッドソールは、PUよりも湿気に強く、長持ちしやすいといわれています。

また、購入時には次の点もチェックしてみましょう。

  • 製造年が古すぎないか(3年以上前の在庫は注意)
  • 保管状況が良いか(直射日光・高温多湿を避けているか)
  • 使用目的(普段履きか、コレクションか)に合ったモデルか

「限定モデルだから」と保管し続けるより、適度に履いて湿気を逃す方が結果的に長持ちすることもあります。
スニーカーは“使ってこそ生きる”という考え方も大切です。


ニューバランスの加水分解を防ぐために今日からできること

最後に、すぐに実践できるポイントを簡潔にまとめます。

  • 直射日光と湿気を避けて保管する
  • 箱に入れっぱなしにせず、通気性のある袋に入れる
  • 定期的に履いて湿気を逃がす
  • 使用後はしっかり乾燥させる
  • 乾燥剤や除湿剤を靴箱に入れる
  • 劣化の兆候を感じたら早めに修理相談をする

どれも特別な道具は必要ありません。日常の少しの意識が、大切な一足を守ってくれます。


ニューバランスが加水分解する理由を知って、スニーカーを長く楽しもう

ニューバランスのスニーカーは、履き心地の良さとデザイン性の高さで多くの人に愛されています。
しかし、その快適さを支えるポリウレタン素材には「加水分解」という避けられない宿命があります。
けれど、正しい知識と日常のケアで、その進行を大きく遅らせることはできます。

湿気を避け、定期的に風を通し、愛情を持って扱う。
それだけで、お気に入りの一足をより長く、そして美しく保つことができます。
ニューバランスのスニーカーを長く楽しむために、今日からできることを少しずつ取り入れてみてください。

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