ランニングを日課にしている方や、マラソンに挑戦している方なら「ナイキ ズーム フライ」シリーズの名前を聞いたことがあると思います。ナイキの厚底ランニングシューズの中でも、トレーニングとレースの両方で使える“万能モデル”として長く人気を集めてきたシリーズ。その最新作が「ナイキ ズーム フライ 6」です。
今回は、このズーム フライ 6の履き心地や特徴、そして前作からの進化ポイントまでを、実際のレビューや技術的な視点から徹底的に解説していきます。
ズーム フライ 6はどんなシューズ?基本スペックをチェック
ナイキ ズーム フライ 6は、厚底×カーボンプレート構造を採用したトレーニング兼レース対応モデルです。シリーズ6代目にあたる今作では、前作から大幅な軽量化と反発性能の向上が図られています。
ミッドソールにはナイキ独自の「ZoomXフォーム」と「SR-02フォーム」を組み合わせ、さらにフルレングスのカーボンファイバー製プレートを内蔵。この構造により、柔らかなクッション性と弾むような推進力を両立しています。
ソール厚はヒール約40mm、フォア約32mmで、ドロップ(高低差)は約8mm。重量は27cmで約248g前後とされ、厚底でありながらも非常に軽量です。
アッパーには2層のウーブンメッシュを採用。通気性と耐久性を確保しながら、ソックスのように足を包み込む柔らかなフィット感を実現しています。
履き心地の印象:包まれるようなフィット感とバランスの取れた反発性
履いた瞬間に感じるのは「軽さ」と「柔らかさ」。かかと周りのクッションが厚く、ヒールストライク(かかと着地)でもしっかり衝撃を吸収してくれます。
ミッドソールのZoomXフォームは反発力に優れており、足を押し出すような弾みを感じられます。走り出すと、地面を蹴ったエネルギーがそのまま推進力に変わるような感覚。特にテンポ走やビルドアップ走では、そのバウンス感が顕著です。
アッパーはやや柔らかめで、足全体を包み込むようなフィット感があります。前足部はややタイトめに感じる人もいるかもしれませんが、全体としてはナイキの中でも標準的なサイズ感。長時間走行でも擦れにくく、快適さが持続します。
ズーム フライ 6の走行感:万能型“スーパートレーナー”という位置づけ
実際に走ってみると、ナイキ ズーム フライ 6は“速さ特化”ではなく、“安定感のあるハイブリッド”という印象です。
カーボンプレートによる反発が強すぎず、日常のジョグからテンポ走まで違和感なく使えます。軽い蹴り出しでも自然にストライドが伸びるため、走りがスムーズに感じられるでしょう。
一方で、全力のレーススピード(サブ3クラス、4分/kmを切るペース)になると、もう少し硬めのプレートを望む声もあります。つまり、「トレーニング〜レースまで幅広く使える万能シューズ」であり、「純レーシングモデル」ではない、というのが最も正確な評価です。
安定性もシリーズ随一。厚底ながら横ブレが少なく、着地時の安定感が高いです。かかとがしっかりホールドされるため、初心者ランナーでも扱いやすいのが特徴です。
前作ナイキ ズーム フライ 5との違い:軽さと反発力が大きく進化
ズーム フライ 6で最も注目すべき進化は、「軽量化」と「反発性アップ」です。
- 重量の改善
前作のナイキ ズーム フライ 5は約280g前後(28cm)とやや重めでしたが、6では248gまで軽量化。足の運びが軽くなり、長距離走でも疲れにくくなりました。 - ミッドソール素材の変更
5ではZoomXの使用量が少なく、反発性が物足りないとの声もありましたが、6ではZoomXフォームを増量し、フルレングスカーボンプレートを追加。これにより「沈み込みすぎず、反発が返ってくる」理想的なバランスが取れています。 - アッパーの改良
5のアッパーは通気性がやや不足していたのに対し、6では2層メッシュ+ソックスフィット構造で快適性が向上。足当たりが柔らかく、長時間ランにも対応します。 - 用途の拡大
前作がトレーニング寄りだったのに対し、6はレースでも十分使えるレベル。LSD、テンポ走、ハーフマラソン、さらにはフルマラソンのサブ3.5程度まで幅広く対応します。
ズーム フライ 6のメリットと注意点
このモデルの長所と短所を整理しておきましょう。
メリット
- クッション性と反発力のバランスが良く、走りやすい
- 厚底でも安定感があり、初心者〜中級者に最適
- 軽量化されており、長距離でも疲れにくい
- 耐久性が高く、トレーニングシューズとしても優秀
- レース用にもトレーニング用にも使える万能型
注意点
- 通気性は標準レベルで、真夏の長時間走ではやや蒸れやすい
- 足幅が広いランナーは、ヒール部の安定性を試し履きで確認した方が良い
- 超高速ペースでは反発が少し物足りないと感じる可能性あり
このように、ナイキ ズーム フライ 6は完璧ではないものの、日常的に使う“オールラウンド厚底”として非常に完成度が高い一足です。
他モデルとの比較:どんなランナーに合うのか?
他社や同ブランドの人気モデルと比べてみましょう。
- アシックス マジックスピード 4
マジックスピードは軽量でスピード重視。一方ズーム フライ 6はクッション性と安定感に優れており、長距離やジョグにも使いやすいタイプです。 - アディダス ボストン 12
ボストンは万能トレーニングシューズ。ズーム フライ 6はこれに近いポジションですが、より反発力があり、テンポ走やレース寄りの使い方が可能です。 - **ナイキ ヴェイパーフライ 3**との違い
ヴェイパーフライが純レーシングモデルなのに対し、ズーム フライ 6はトレーニング兼用タイプ。価格も手頃で、扱いやすさを重視するランナーに向いています。
つまり、ズーム フライ 6は“初めて厚底・カーボンシューズを試したい人”や、“1足で練習から大会まで使いたい人”に最もおすすめできるポジションのモデルです。
デザイン・価格・カラー展開について
ナイキらしいスタイリッシュな厚底デザインも、このシューズの魅力。視覚的にもスピード感があり、普段履きにも使えると評判です。
カラーは「ブルーボイド」「フットボールグレー」「ライトニングブルー」など、複数展開されています。どのカラーも近未来的で、ランニングウェアとの相性も良好です。
価格は税込18,700円(ナイキ公式)と、厚底カーボン搭載モデルの中では比較的リーズナブル。耐久性も高く、コストパフォーマンスの良さが際立っています。
実際のユーザー評価まとめ
レビューを総合すると、評価はおおむね高水準です。
- 「トレーニングにもレースにも使えて万能」
- 「長距離でも足が疲れにくい」
- 「反発が強く、ストライドが自然に伸びる」
- 「ヒールの安定感が抜群で安心して走れる」
一方で、「通気性がもう少し良ければ完璧」「高速ペースではやや柔らかい」という声もありました。
とはいえ、多くのランナーが“シリーズ最高傑作”と評価しており、前作からの進化を高く評価しています。
どんなランナーにおすすめか?
- サブ4〜サブ3.5を目指す市民ランナー
- 厚底カーボンプレートシューズを初めて使う人
- 安定感のあるシューズで長距離を走りたい人
- 1足でジョグからレースまでこなしたい人
特に、「厚底特有の不安定さが苦手」という人でも安心して履ける点がズーム フライ 6の強みです。軽く、クッションがあり、反発も感じられる。バランスの取れた一足として、ナイキの中でも非常に完成度の高いモデルといえます。
ナイキ ランニング シューズ ズーム フライ 6のまとめ
ナイキ ズーム フライ 6は、厚底カーボンプレート搭載シューズの中でも屈指の“使いやすさ”を誇るモデルです。
トレーニングからレースまで幅広く対応でき、反発力・安定性・快適性のバランスが取れています。前作のナイキ ズーム フライ 5で指摘された重さや反発不足も大幅に改善され、シリーズ最高レベルの完成度に仕上がっています。
「1足で全部こなせる厚底カーボンを探している」「速さも快適さも両立したい」――そんなランナーに、ナイキ ズーム フライ 6はきっと応えてくれるでしょう。


