「今年こそは憧れの山に登ってみたい」「自然の中でリフレッシュしたい」そんな思いで登山を始める方が、まず最初に直面する壁が「靴選び」ではないでしょうか。
スポーツショップやアウトドア用品店に並ぶ大量の靴を前にして、「どれも同じに見える」「スニーカーじゃダメなの?」と立ち止まってしまう気持ち、よくわかります。実は、登山において靴は単なる道具ではなく、あなたの体を守る最も大切な「命綱」の一つなんです。
せっかく買ったのに足が痛くて山登りが嫌いになってしまった……なんて悲しい経験をしてほしくありません。この記事では、2026年の最新トレンドを踏まえながら、失敗しないトレッキングシューズの選び方と、今選ぶべきおすすめのモデルを徹底解説します。
トレッキング シューズ 登山における役割とスニーカーとの決定的な違い
そもそも、なぜ普通の運動靴ではいけないのでしょうか。それは、山の道が街中のアスファルトとは根本的に異なるからです。
1. 足首を保護して捻挫を防ぐ
整備されていない登山道には、浮き石や木の根、段差が無数にあります。疲労が溜まってくると足元がふらつきやすくなりますが、トレッキングシューズは足首を適度にホールドすることで、グキッとひねってしまう捻挫のリスクを大幅に軽減してくれます。
2. 滑りやすい路面でのグリップ力
山の地面は、濡れた岩場やドロドロのぬかるみ、滑りやすい落ち葉など変化に富んでいます。トレッキングシューズの裏側(アウトソール)は、こうした悪路でもしっかりと地面を噛むように、特殊なゴム素材と深い溝(ラグ)で作られています。
3. 足裏へのダメージをカットするソールの硬さ
スニーカーは歩きやすさを重視して柔らかく作られていますが、登山ではこれが逆効果になることがあります。柔らかすぎると、地面の凸凹がダイレクトに足裏に伝わり、数時間歩くだけで足がクタクタになってしまうのです。適度な硬さがあることで、岩の角を踏んでも安定して立つことができます。
失敗しないための「3つのカット」と選び方のコツ
トレッキングシューズには、足首の高さによって「ローカット」「ミドルカット」「ハイカット」の3つのタイプがあります。自分の目的(どの山に登りたいか)に合わせて選ぶのが鉄則です。
初心者の王道は「ミドルカット」
初めての一足として最もおすすめなのがミドルカットです。くるぶしを覆うくらいの高さで、適度なホールド感がありながら、歩きやすさも兼ね備えています。日帰り登山から1泊程度の小屋泊まで幅広く対応できる、まさに「万能選手」といえるタイプです。
軽快に歩きたいなら「ローカット」
スニーカーに近い見た目のローカットは、整備されたハイキングコースやキャンプ、野外フェスなどで活躍します。軽量で足首が自由に動くため疲れにくいのがメリットですが、本格的な岩場や重い荷物を背負う登山には少し不安が残ります。
長期縦走なら「ハイカット」
足首をガッチリと固定するハイカットは、重いバックパックを背負って数日間歩くような本格的な登山向けです。靴自体が重く、慣れるまで少し時間はかかりますが、過酷な環境下で最大の安定感を発揮します。
2026年最新!今選ぶべきおすすめトレッキングシューズ14選
今のトレンドは「軽量性」と「スニーカーのような履き心地」です。最新技術を搭載した、信頼できるブランドの人気モデルを見ていきましょう。
1. サロモン(Salomon)
トレイルランニングの技術を登山靴に落とし込んだサロモンは、機動力を求める層から絶大な支持を得ています。
- Salomon X Ultra 360 Edge Mid GTX:2026年の大本命。スニーカーのような軽さと、圧倒的なグリップ力を両立した一足です。
- Salomon X Ultra 4 Wide GORE-TEX:幅広の足の方でも安心して履ける設計。クイックレースで着脱もスムーズです。
2. メレル(Merrell)
「世界で最も売れている」と言われるモアブシリーズを展開するメレル。
- MERRELL Moab 3 Synthetic Mid Gore-Tex:履いた瞬間から足に馴染む柔らかさが魅力。低山ハイクにはこれ以上の選択肢はありません。
- MERRELL Rogue Hiker:メレルの中では本格的なモデル。タフな見た目以上に軽量で、長距離歩行に適しています。
3. モンベル(mont-bell)
日本ブランドの安心感とコスパで選ぶなら、やはりモンベルは外せません。
- mont-bell タイオガブーツ:日本人の足型に合わせて作られており、幅広・甲高の方でもフィットしやすいのが特徴。
- mont-bell トレールウォーカー:低山や普段履きにも使えるカジュアルな一足。まずはここから始める人も多いです。
4. On(オン)
スイス発、独特なソールの穴(クラウドパーツ)が目印。デザイン性が高く、街履きとしても人気です。
- On Cloudrock 2 Waterproof:クッション性が非常に高く、下山時の膝への負担を劇的に減らしてくれます。
- On Cloudwander Waterproof:ローカットモデル。軽量で、スピードハイクを楽しみたい方に最適。
5. キーン(KEEN)
つま先を守る「トゥ・プロテクション」が有名な、サンダルでもおなじみのブランド。
- KEEN Targhee III Mid WP:つま先部分がゆったりとした作り。指先を圧迫したくない人におすすめです。
- KEEN NXIS EVO MID WP:最新のテクノロジーを駆使した軽量モデル。トレランシューズと登山靴のいいとこ取り。
6. スポルティバ & スカルパ
イタリアの老舗ブランド。本格的な岩場を目指すならこの2択です。
- LA SPORTIVA TX5 GTX:アプローチシューズの操作性と登山靴の安定感を融合。デザインも秀逸です。
- SCARPA ZG Trek GTX:質実剛健な作り。足首をしっかり守りつつ、スムーズな足運びをサポートします。
7. ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)
機能性はもちろん、ファッション性も重視したい方へ。
- THE NORTH FACE Creston Mid Neo FUTURELIGHT:独自開発の防水透湿素材を使用。しなやかな履き心地が特徴。
- THE NORTH FACE VECTIV Fastpack Mid FUTURELIGHT:前への推進力を生むソール構造。テンポよく歩きたいハイカーに。
店頭でのフィッティングを「100%成功させる」手順
どれだけ評判の良い靴でも、自分の足に合っていなければ最悪の道具になってしまいます。試着の際は、以下の手順を必ず守ってください。
手順1:必ず午後に店舗へ行く
足は夕方になるとむくんで大きくなります。午前中に選んでしまうと、いざ山で履いた時に「キツい!」となることが多いのです。
手順2:登山専用の靴下を履く
登山用靴下 中厚手など、実際に山で履く厚手の靴下を持参しましょう。普段の薄い靴下で合わせるのは厳禁です。
手順3:つま先を詰めて、かかとに指1本
靴紐を解いた状態でつま先を前いっぱいに詰めてください。その時、かかとに人差し指がちょうど1本入るくらいの隙間があるのが適正サイズです。これが無いと、下山時につま先が当たって「爪が死ぬ(内出血する)」原因になります。
手順4:紐を締めて店内を歩き回る
紐を下からしっかり締め、店内のスロープを歩いてみましょう。
- 上り:かかとがパカパカ浮かないか?
- 下り:つま先が靴の先端にぶつからないか?この2点を重点的に確認してください。
知っておきたい!寿命とメンテナンスの重要性
「5年前に買った靴、まだ1回しか履いていないから大丈夫」……これ、実は一番危険な考え方です。
トレッキングシューズのクッション部分に使われている「ポリウレタン」という素材は、使用頻度に関わらず、空気中の水分と反応してボロボロになる「加水分解」を起こします。見た目が綺麗でも、山道を歩いている最中にソールがペリッと剥がれ、遭難騒ぎになるケースは少なくありません。
製造から5年以上経過している靴は、たとえ未使用でも買い替えを検討してください。また、長く履くためには、帰宅後に泥をしっかり落とし、風通しの良い日陰で乾燥させることが大切です。
まとめ:自分にぴったりの一足で、最高の景色を見に行こう
靴選びは、これから始まるあなたの冒険のパートナー選びです。
まずは自分がどんな山を、どんなスタイルで歩きたいかをイメージしてみてください。そして、今回ご紹介したSalomon X UltraやMERRELL Moab 3といった信頼できるモデルを軸に、実際に足を入れて「これだ!」という感覚を大切にしてください。
最初は少し重く感じるかもしれませんが、その重厚感こそがあなたを安全に導いてくれる証です。信頼できる靴を手に入れたら、あとは山へ出かけるだけ。
トレッキング シューズ 登山を正しく選んで、今まで見たこともないような絶景、澄んだ空気、そして山頂で飲む最高の一杯を心ゆくまで楽しんでくださいね。
次は、靴に合わせる登山用レインウェアやザックの選び方についてもチェックしてみると、より快適な登山ライフが待っていますよ!


