作業現場での安全と快適さを両立したいなら、今注目なのが「ダイヤル式安全靴」。
靴ひもを結ぶ手間がなく、ワンタッチでフィット感を調整できる新世代の安全靴として、多くの職人さんや作業スタッフから人気を集めています。
この記事では、ダイヤル式安全靴の仕組みやメリット、選び方のポイント、そしておすすめモデルを詳しく紹介します。
ダイヤル式安全靴とは?仕組みと特徴を解説
ダイヤル式安全靴とは、靴の甲部分に設けられたダイヤルを「回す・押す・引く」だけで、靴ひも代わりのワイヤーを締めたり緩めたりできるタイプの安全靴です。
従来のひも式やマジックテープ式とは違い、わずか数秒でジャストフィットの状態にできるのが大きな特徴。手袋をしたままでも調整しやすく、紐がほどける心配もありません。
このダイヤル機構は、スポーツシューズでも採用されている「BOAシステム」などが代表的。
ワイヤーを均一に引き締めることで、足の甲からかかとまで包み込むように固定でき、安定感とホールド感を両立しています。
ダイヤル式が注目される理由
安全靴にダイヤル式が広がっている背景には、現場での作業効率と安全性の向上があります。
ひもを結ぶタイプの靴は、時間がかかるだけでなく、結び目がほどけると危険です。
マジックテープ式も手軽ではありますが、ホールド感が弱く、長時間の使用で緩むこともあります。
その点、ダイヤル式安全靴は「簡単・確実・スピーディ」。
片手で締められ、常に同じテンションでフィットできるため、足がズレにくく、転倒や疲労の防止にもつながります。
さらに見た目もスタイリッシュで、最近では「おしゃれ安全靴」として若い世代にも人気です。
ダイヤル式安全靴のメリット
ダイヤル式安全靴の人気の理由は、実用面のメリットが多いからです。主な利点を整理してみましょう。
1. ワンタッチで締め付け・解除
ダイヤルを回すだけでフィット感を調整でき、靴ひもを結ぶ手間が一切ありません。
解除もダイヤルを引くだけで一瞬。
朝の出勤時や現場移動時、脱ぎ履きが多い職場では特に便利です。
2. 高いホールド力と安定感
ワイヤーが足全体を均一に締めるため、甲からかかとまでしっかり固定されます。
足の中でズレにくく、滑りやすい床でも安定した姿勢を保てます。
重い荷物を持つ作業や階段・足場の上でも、安心して踏み込める構造です。
3. 靴ひもがほどけない安全性
作業中に靴ひもがほどけると、転倒や巻き込み事故のリスクが生まれます。
ダイヤル式安全靴ならその心配がなく、現場の安全性を一段と高めてくれます。
4. 作業効率アップ
履く・脱ぐ・調整の動作が素早く行えるため、1日に何度も着脱する現場では時短効果が大きいです。
細かいフィット調整も可能なので、長時間履いても快適さを保てます。
ダイヤル式安全靴の注意点・デメリット
便利な一方で、注意しておきたいポイントもあります。
- ダイヤル部分の破損リスク
機構が精密なため、強い衝撃や異物混入で破損すると修理が必要になることがあります。
BOAシステム搭載モデルなどは保証制度があるため、購入時にサポート内容を確認しておくと安心です。 - 価格がやや高め
構造が複雑な分、ひも式に比べると価格帯が少し上がる傾向があります。
ただし、耐久性や作業効率を考えるとコスパが良いと感じる人も多いです。 - フィット範囲に個人差がある
足型やワイズ(幅)によっては、つま先側が少し緩いと感じる人もいます。
購入前に試着して、足全体に均一に締め付けられるか確認することが大切です。
ダイヤル式安全靴の選び方
購入前にチェックしたいポイントを押さえておきましょう。
1. 規格を確認
安全靴には「JIS規格」と「JSAA規格」があります。
多くのダイヤル式安全靴モデルは「プロスニーカー(JSAA)」に分類されるため、現場のルールに合わせて選びましょう。
2. ワイズ(足幅)とサイズ感
同じサイズでもブランドによって幅が異なります。
アシックスやミズノなどは3E~4Eの幅広設計が多く、ゆったり履きたい人におすすめです。
3. 使用環境
油や水に強い耐滑ソール、防塵・通気構造、軽量タイプなど、自分の現場環境に合った機能を選びましょう。
屋外なら防水性、室内なら通気性を優先するのがポイントです。
4. ダイヤル位置と操作性
甲の上・サイド・かかとなど、ダイヤルの位置によって締まり方が異なります。
手袋をしたままでも操作しやすいタイプを選ぶとストレスが少なくなります。
ダイヤル式安全靴のおすすめモデル8選
ここでは、人気ブランドから注目のダイヤル式安全靴をピックアップして紹介します。
どれも作業性・安全性・デザイン性のバランスが取れたモデルです。
1. アシックス ウィンジョブ CP209 BOA
軽量でフィット感に優れた定番モデル。BOAシステム搭載で、ダイヤルをひねるだけで素早く調整できます。耐滑ソール採用で、床が濡れていても安心。
2. アシックス ウィンジョブ CP304 BOA
ミドルカット仕様で足首をしっかりサポート。高所作業や安定感を重視する現場におすすめ。通気性とデザイン性の両立が魅力。
3. アシックス ウィンジョブ CP307 BOA
スポーティーな外観と反射材付きで夜間作業にも対応。耐油性ソールと高反発ミッドソールで疲労軽減効果も。
4. ミズノ オールマイティ LSⅡ 52L BOA
軽量EVAソールを採用したミズノの人気モデル。BOA L6ダイヤルで、細かなフィット調整が可能。デザインもスタイリッシュで人気です。
5. タルテックス AZ-51654 ダイヤル式安全靴
コスパ重視派におすすめ。軽量で通気性が良く、足への負担が少ない仕様。4E設計で幅広の足にもフィットします。
6. プーマ セーフティ ラピッド BOA
ドイツブランドらしい洗練されたデザインと耐久性。アスリート感覚で履けるおしゃれな安全靴として人気。
7. ニューバランス BOA 安全靴モデル
ワークシューズとは思えないデザイン性で話題。軽量かつ高反発ソールで、長時間の立ち仕事にも快適。
8. コーコス信岡 ダイヤル式セーフティスニーカー
国内メーカーらしい実用性重視のモデル。耐滑性とクッション性が高く、倉庫や配送業などの現場で高評価です。
ダイヤル式安全靴が活躍するシーン
ダイヤル式安全靴の最大の利点は、「時間をかけずにフィットできる」こと。
たとえば以下のようなシーンで特に効果を発揮します。
- 頻繁に靴を脱ぎ履きする物流・倉庫業
- 手袋を外せない状態で作業する現場
- 足場の悪い建設・整備・製造現場
- 一日中歩き回る検査・点検・メンテナンス業務
- 現場でも“見た目を大事にしたい”若い作業員層
これらの環境では、靴の脱ぎ履き時間短縮だけでなく、足の安定性や安全性の向上にも直結します。
ダイヤル式安全靴の今後と選び方のまとめ
今後もダイヤル式安全靴は、さらに進化していくでしょう。
軽量化や通気性アップ、BOAシステムの改良などにより、作業現場だけでなく日常のワークスタイルにも浸透していくはずです。
選ぶ際は、
- 自分の足型に合うサイズとワイズ
- 使用環境に合った機能
- ダイヤル位置と操作性
- アフターサポート(保証制度)の有無
これらをしっかりチェックすれば、長く快適に使える一足が見つかります。
ダイヤル式安全靴で、現場をもっと快適に
ダイヤル式安全靴は、作業効率を上げつつ快適さも確保できる新しい選択肢です。
靴ひもの煩わしさから解放され、常にジャストフィットで働ける心地よさは、一度体感すると手放せなくなるでしょう。
自分の足と現場に合った一足を選んで、仕事のパフォーマンスをさらに高めてみてください。


