「日本製のスニーカー」と聞くと、丁寧なモノづくりや履き心地の良さを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。その中でも特に注目されているのが、広島県府中市発のブランド「スピングルムーブ(SPINGLE MOVE)」です。職人によるハンドメイド、独自の製法、上質な素材が融合した一足は、国内外のファンから愛されています。今回は、そんなスピングルムーブの魅力と人気モデルを徹底的に解説します。
日本製スニーカーの代名詞「スピングルムーブ」とは?
スピングルムーブは2002年に誕生した日本のスニーカーブランドです。製造を手がけるのは、広島県府中市にある老舗の靴メーカー「スピングルカンパニー」。長年培ってきた革靴製造の技術を活かし、カジュアルでありながら高品質なスニーカーを作り続けています。
最大の特徴は、日本国内の職人による手作業です。大量生産ではなく、1足ずつ丁寧に仕上げることで、靴全体のバランスや履き心地が緻密に調整されています。そのため、「履いた瞬間から違いが分かる」と評する人も多く、長年リピートしている愛用者が多数います。
履き心地の秘密は「バルカナイズ製法」
スピングルムーブのスニーカーは、**バルカナイズ製法(加硫製法)**という伝統的な製靴技術で作られています。この製法は、アッパー(靴の上部分)とソールを高温・高圧で加硫接着する方法で、強度と柔軟性を両立できるのが特徴です。
ソールが靴の側面まで巻き上がっているデザインを見たことがある方もいるでしょう。これは単なるデザインではなく、構造上の強度を高めるための工夫。靴底が剥がれにくく、長く愛用できるようになっています。
また、バルカナイズ製法で作られたスニーカーは、歩行時の屈曲性が自然で足に優しいのも魅力。履き込むほどに足に馴染み、まるでオーダーメイドのようなフィット感を味わえます。
柔らかく強い「カンガルーレザー」を採用
スピングルムーブを代表する素材といえば、カンガルーレザーです。プロサッカー選手のスパイクなどにも使われるほど、軽くて柔らかく、耐久性にも優れています。
牛革よりも繊維密度が高いため、薄くても強く、足の形に沿ってしなやかにフィットします。履き始めから柔らかく、長時間歩いても疲れにくいのが特徴です。
さらに、天然レザーならではの経年変化も楽しめます。履き込むうちに革の質感や色味が深まり、自分だけの風合いに育っていく過程は、まさに「長く付き合いたくなるスニーカー」と言えるでしょう。
インソールとソール設計へのこだわり
スピングルムーブのスニーカーには、足裏を支えるための緻密な設計が施されています。インソールには天然ラテックススポンジを使用しており、クッション性と反発力のバランスが絶妙。歩行時の衝撃を吸収しながら、長時間の着用でも疲れにくい構造になっています。
また、土踏まず部分にアーチを支える構造を取り入れることで、体重が分散され、自然な歩行姿勢をサポート。アウトソールには独自開発のラバーソールが使われており、滑りにくくグリップ力も高いため、街歩きや旅行など幅広いシーンで活躍します。
人気モデル紹介
スピングルムーブには多数のモデルが存在しますが、ここでは特に人気の高い定番モデルを紹介します。
SPM-110
ブランドを象徴する代表モデル。カンガルーレザーを使用し、シンプルながら美しいフォルムが魅力です。軽量で履き心地が柔らかく、どんなファッションにも馴染みやすい万能スニーカーとして人気を集めています。
SPM-442
サイドゴア仕様のモデルで、脱ぎ履きがスムーズ。きれいめなファッションやビジネスカジュアルにも合わせやすく、オンオフ問わず使えるデザインが特徴です。
SPM-356
キャンバス素材を使った軽量モデル。通気性が高く、春夏シーズンに最適です。ナチュラルな雰囲気で、カジュアルスタイルにぴったり。
SPM-168
ハイカットタイプで足首をしっかりサポート。ボリューム感がありながらも、軽快な履き心地を実現しています。秋冬のファッションにも相性抜群です。
スピングルムーブが選ばれる理由
スピングルムーブがここまで支持されている理由は、単なる「デザイン性」だけではありません。
最も大きな魅力は、日本人の足に合う設計と快適な履き心地にあります。
日本人の足は欧米人に比べて幅広・甲高な傾向があります。スピングルムーブのスニーカーはその特徴を考慮し、適度なホールド感とゆとりを両立。足の形に自然にフィットするため、歩行時のストレスを最小限に抑えます。
さらに、国内生産による品質管理の高さも安心材料。革の裁断から仕上げまで、すべて熟練した職人が手作業で行うため、個体差が少なく品質が安定しています。これらの要素が「一度履くと他のスニーカーには戻れない」と評される理由です。
海外からの評価も高い日本ブランド
スピングルムーブは国内だけでなく、海外のファッション愛好家からも注目されています。
特にヨーロッパでは「職人によるハンドメイドスニーカー」として評価され、セレクトショップなどでも展開されています。
2004年にはパリやミラノの展示会にも出展し、「Made in Japan」の技術力と美意識が世界的に認められました。シンプルながら洗練されたデザインと、高い機能性を兼ね備えている点が海外ユーザーにも響いています。
手入れ次第で長く履ける
スピングルムーブのスニーカーは、適切な手入れをすることで長期間愛用できます。
カンガルーレザーやスムースレザーのモデルは、定期的にブラッシングを行い、保湿クリームを使って革を乾燥から守るのがポイント。汚れがついた場合は、柔らかい布で優しく拭き取るだけでも十分です。
また、雨の日用には防水スプレーを活用すると安心。ゴムソールは経年劣化しにくい素材ですが、長く履くうちに摩耗することもあるため、修理対応可能な専門店でのメンテナンスもおすすめです。
まとめ:スピングルムーブのスニーカーは“一生モノ”の相棒に
スピングルムーブのスニーカーは、単なるファッションアイテムではなく、「履くほどに味わいが増す靴」として多くの人に愛されています。
日本の職人技が光る丁寧なつくり、バルカナイズ製法による高い耐久性、そして柔らかなカンガルーレザーの心地よさ。どれを取っても、他のスニーカーとは一線を画す存在です。
流行に左右されないデザインと品質は、長く愛用できる一足を探している方にぴったり。
「いい靴を長く履きたい」という想いを持つ大人にこそ、スピングルムーブのスニーカーをおすすめします。
日本製の上質な履き心地を、ぜひ自分の足で体感してみてください。


