お気に入りのスニーカー、ついつい履きっぱなしになっていませんか？
「汚れてきたけど、どう洗えばいいのかわからない」「洗濯機で洗っていいの？」――そんな疑問を持つ方は多いはず。
実は、スニーカーの素材や洗い方を間違えると、型崩れや色落ちの原因にもなります。
この記事では、スニーカーを長持ちさせるための正しい洗い方と乾かし方を、やさしく丁寧に解説します。
スニーカーを洗う前に知っておきたいこと
まず確認したいのは、スニーカーの素材です。
キャンバスやメッシュなどの布製スニーカーは水洗いが可能ですが、革やスエード素材は水に弱く、専用クリーナーを使ったお手入れが基本です。
洗う前には、靴のタグやメーカーの公式サイトで洗濯表示をチェックしましょう。
また、洗うタイミングの目安は「3か月に1回」程度。
ただし、泥汚れやニオイが気になったときは、季節を問わず早めにケアするのが理想です。
放置すると汚れが生地に定着し、カビや菌の繁殖につながることもあります。
洗う前の下準備が仕上がりを左右する
スニーカーを洗うとき、いきなり水に浸けるのはNG。
まずは乾いた状態での下準備が大切です。
- 靴ひもと中敷きを取り外す
→ 別々に洗うことで汚れがしっかり落ち、乾きも早くなります。 - ブラシで表面のホコリや砂を払う
→ ソールの溝に詰まった泥や小石も忘れずに取り除きましょう。 - 大きな汚れを軽くこすって落とす
→ 乾いた汚れを水でこすり落とすと繊維に染み込むため、先にブラッシングで浮かせておきます。
この準備をするだけで、洗い上がりがぐっと変わります。
洗剤の選び方と代用品
使う洗剤は中性洗剤が基本。
食器用洗剤を薄めて使うのもOKですが、漂白剤入りや強力タイプは色落ちの原因になるので避けましょう。
- キャンバス素材：中性洗剤で十分
- メッシュ素材：優しい成分の洗剤を選ぶ
- しつこい泥汚れ：酵素系洗剤が効果的
- ニオイ対策：抗菌・消臭タイプも便利
漂白したい場合は「酸素系漂白剤」を薄めて使うのが安心です。塩素系は素材を傷めやすいので注意。
スニーカーの基本的な手洗い方法
スニーカーを長く履き続けるためには、手洗いが最も安全で確実です。
手間は少しかかりますが、型崩れや接着剤の劣化を防ぐことができます。
- ぬるま湯に洗剤を溶かす
約40℃のぬるま湯に洗剤を溶かし、洗浄液を作ります。 - 30分ほどつけ置きする
汚れが浮き上がり、こすり洗いが楽になります。 - ブラシでやさしくこする
ソールは古い歯ブラシなどで丁寧に。生地部分は力を入れすぎないように。 - しっかりすすぐ
洗剤が残ると黄ばみや臭いの原因に。水が透明になるまで何度もすすぎましょう。 - ひもと中敷きも別洗い
ひもは手でもみ洗い、中敷きは押し洗いでOKです。
汚れが強い場合は、重曹を少し混ぜると効果的。
重曹の弱アルカリ性が皮脂や汗汚れを分解し、消臭にも役立ちます。
洗濯機で洗う場合の注意点
「手洗いは面倒だから洗濯機で洗いたい」という人もいるでしょう。
実際、最近のスニーカーは洗濯機対応のものも増えています。
ただし、すべての靴がOKというわけではありません。
- 洗濯機で洗えるのは「布製・合成繊維製」が基本
- 革やスエードは絶対に水洗いしない
- 洗濯ネットに入れて他の衣類と分けて洗う
- 脱水は短時間（1分以内）にする
ドラム式洗濯機よりも、縦型の方が靴のダメージを抑えやすいです。
また、洗濯機に入れる前に必ず泥や砂を落とすことを忘れずに。
素材別の洗い方のコツ
キャンバス・布製
水洗いが可能で、手洗いがベスト。
重曹や中性洗剤でしっかり泡立て、ブラシで汚れを落とします。
色付きのキャンバス地は漂白剤に注意。
レザー（革）
水を使わず、専用クリーナーで汚れを拭き取ります。
仕上げに保湿クリームを塗るとひび割れを防げます。
スエード・ヌバック
水に弱いため、ブラッシングと専用消しゴムでケアします。
汚れがひどい場合は、スエード用のクリーナーを使用。
メッシュ・合成繊維
洗剤が残りやすいので、すすぎを入念に。
乾燥時は中に新聞紙を詰めて形を保ちましょう。
乾かし方で寿命が変わる
洗ったスニーカーを長持ちさせるには、乾燥方法にもコツがあります。
直射日光やドライヤーの温風は避け、風通しの良い日陰で自然乾燥を。
新聞紙やキッチンペーパーを詰めて形を整えながら、1日〜2日かけてじっくり乾かすのが理想です。
湿気が気になる季節は、扇風機の風を当てるか除湿機を併用すると早く乾きます。
乾いたあと、消臭スプレーや防水スプレーを軽く吹きかけておくと、次の汚れ防止にもなります。
洗った後のケアで清潔をキープ
せっかくきれいにしたスニーカーも、保管方法が悪いと再びニオイやカビが発生します。
靴箱は湿気がこもりやすいので、乾燥剤を入れるのがおすすめ。
また、1日履いたら翌日は休ませる“靴のローテーション”も大切です。
普段からこまめにブラッシングしたり、軽く拭くだけでも汚れは防げます。
「洗う」だけでなく「日々のケア」を意識することで、お気に入りの一足を長く楽しめます。
プロに任せるという選択肢も
高価なスニーカーや限定モデルなど、失敗したくない場合はクリーニング専門店に依頼するのも一案です。
プロは素材や構造を見極めたうえで、専用機材と薬剤を使って洗浄してくれます。
特にレザーやスエードは、家庭では落としきれない汚れを安全に除去できます。
費用は1足あたり数千円ほどですが、仕上がりの美しさや安心感を考えれば価値は十分あります。
時間がない人にもおすすめです。
スニーカーを洗うことは「お気に入りを長く履くための習慣」
スニーカーを洗うのは少し面倒に思えるかもしれません。
でも、正しい方法でケアすれば見た目も清潔感もよみがえり、履き心地も軽くなります。
泥汚れや汗じみを落とすだけでなく、靴そのものの寿命を延ばすことにもつながるのです。
お気に入りのスニーカーを長く愛用するために、ぜひ今回紹介した洗い方を試してみてください。
手間をかけたぶんだけ、きっとあなたの足元はもっと心地よくなるはずです。
