お気に入りのスニーカー、気づけば汚れや黄ばみが目立っていませんか？
「丸洗いしていいの？」「素材ごとに洗い方が違うの？」と迷う人も多いでしょう。
この記事では、スニーカーを長く清潔に履き続けるための正しい洗い方を、素材別に丁寧に解説します。プロが実践するケアのコツも交えながら、誰でも自宅でできるメンテナンス方法を紹介していきます。
スニーカーを洗う前に知っておきたい基本の準備
いきなり水洗いする前に、まずは下準備を整えましょう。
スニーカーを正しく洗うためには、洗う前の「準備」が大切です。
準備するものは以下の通りです。
- 中性洗剤（食器用洗剤やスニーカー専用クリーナーなど）
- バケツまたは洗面器
- 柔らかいブラシ（古歯ブラシでもOK）
- タオル数枚
- ぬるま湯（約40℃が目安）
- 必要に応じて重曹・酸素系漂白剤
そして、洗う前には必ず「靴紐」と「インソール」を外します。
これらを付けたまま洗うと、汚れが残ったり乾きにくくなったりします。
靴紐は別洗い、インソールは水に強ければ単独で手洗いしましょう。
また、スニーカーのタグや箱に書かれた素材表示を確認し、水洗い可能かどうかを必ずチェックします。
素材別に見る！スニーカーの正しい洗い方
スニーカーの素材によって、最適な洗い方は大きく異なります。
ここでは代表的な4つの素材に分けて紹介します。
① キャンバス（布）素材のスニーカー
キャンバス地は水洗いがしやすく、手入れも簡単な素材です。
ただし、白や明るい色のものは黄ばみやすいので注意しましょう。
洗い方の手順：
- 乾いた状態でブラシを使い、泥やほこりを軽く払う。
- バケツにぬるま湯を入れ、中性洗剤を溶かす。
- スニーカーを軽く浸して、柔らかいブラシで全体を優しくこする。
- 汚れが目立つ部分は歯ブラシで細かく洗う。
- 洗剤が残らないよう、ぬるま湯でしっかりすすぐ。
白いキャンバススニーカーなら、酸素系漂白剤を少量加えると効果的。
ただし長時間のつけ置きは素材を傷めるので、15分以内を目安にしましょう。
② メッシュやニット素材のスニーカー
メッシュ素材は通気性が良い反面、繊維の奥に汚れが入り込みやすいのが難点。
強くこすらず、泡でやさしく包み込むように洗うのがコツです。
洗い方のポイント：
- 洗剤は泡立ててから使うと、繊維を傷めにくい。
- ブラシではなく、スポンジや柔らかい布で優しく洗う。
- 泡を拭き取る際は乾いたタオルを使い、再付着を防ぐ。
熱湯や強い洗剤はNGです。変色や接着剤の劣化につながる恐れがあります。
洗い終わったら、タオルで水分を軽く吸い取り、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。
③ 革・合成皮革（レザー）スニーカー
レザー素材は、水に弱いデリケートなタイプ。丸洗いは避け、拭き取りケアを中心に行います。
お手入れ方法：
- 表面のホコリを乾いた布で落とす。
- 中性洗剤をぬるま湯で薄め、布に含ませて硬く絞る。
- 汚れ部分を優しく拭き取る。
- 乾いた布で水分をしっかり取り、陰干しする。
- 乾いた後はレザー用クリームや防水スプレーで保護する。
水分が残るとシミや型崩れの原因になるので、拭き取り後は完全に乾燥させましょう。
また、熱風乾燥やドライヤーの使用は厳禁です。革が縮んだりひび割れたりする恐れがあります。
④ スエード・ヌバック素材のスニーカー
スエードは最も水に弱い素材。基本的に水洗いはNGです。
専用の「スエードブラシ」や「消しゴムタイプのクリーナー」を使ってケアします。
手入れのコツ：
- 乾いた状態でブラッシングして汚れを浮かせる。
- 汚れが残る場合はスエード専用消しゴムで軽くこする。
- 最後にブラシで毛並みを整える。
- 防水スプレーをかけて仕上げると、次の汚れを防止できる。
水や湿気にさらすと、スエード特有の起毛感が失われるので注意が必要です。
洗濯機で洗う場合の注意点
「スニーカーって洗濯機に入れていいの？」という疑問もよくあります。
実は、布製やナイロン系のスニーカーなら洗濯機で洗うことも可能です。
ただし、正しい手順を守らないと型崩れや破損の原因になります。
洗濯機を使う場合は以下のルールを守りましょう。
- 洗濯ネットに入れてから回す
- 手洗いモードやデリケートコースを選ぶ
- 靴紐とインソールは必ず外す
- 洗剤は中性タイプを使用する
- 脱水は短時間で止める
洗濯後はすぐに取り出し、タオルで水分を取ってから自然乾燥させましょう。
ドラム式乾燥機は絶対に使用しないこと。熱によってソールが剥がれる可能性があります。
ソール（靴底）の汚れを落とすコツ
靴底や側面のソール部分は泥や黒ずみが付きやすい箇所。
見た目を清潔に保つためには、ここも念入りにケアしましょう。
汚れ落としの方法：
- 中性洗剤をぬるま湯に溶かしてブラシでこする
- ゴム部分はメラミンスポンジ（激落ちくん等）で軽く磨く
- 細部の黒ずみは歯ブラシを使うと落ちやすい
力を入れすぎると周囲の素材を傷つけるため、丁寧に少しずつ進めましょう。
洗浄後はしっかりすすぎ、残留洗剤がないようにします。
スニーカーを乾かすときの正しい方法
せっかく洗っても、乾かし方を間違えると臭いや型崩れの原因になります。
乾燥のポイントは「早く乾かす」より「正しく乾かす」こと。
- 洗い終わったらタオルで水分をしっかり吸い取る。
- 靴の中に丸めた紙やタオルを詰め、形をキープする。
- 直射日光を避け、風通しの良い日陰で自然乾燥。
- 扇風機や除湿機を使うと乾燥時間を短縮できる。
新聞紙はインク移りのリスクがあるため、白い紙やタオルを使うと安心です。
乾燥中はこまめに詰め物を取り替えて、内部の湿気を逃がします。
汚れや臭いを防ぐためのアフターケア
スニーカーを清潔に保つには、洗った後のケアも重要です。
汚れを防ぎ、臭いを抑えるための簡単な習慣を取り入れてみましょう。
- 履いた後は風通しの良い場所でしっかり乾燥させる
- 靴箱に入れる前に消臭スプレーを使用する
- 防水スプレーを定期的にかけて汚れの付着を防ぐ
- 同じ靴を連続で履かず、2〜3足をローテーションする
また、スニーカーの丸洗いは2〜3か月に1回を目安に行うと清潔を保てます。
洗いすぎも接着剤や素材を劣化させる原因になるので、適度な頻度でOKです。
スニーカーの洗い方でよくある失敗と注意点
スニーカーの手入れで失敗しがちなポイントもあります。
代表的なものをいくつか紹介します。
- 熱湯で洗って変色してしまう
- 強くこすって生地を傷める
- 濡れたまま放置してカビが発生
- 洗剤が残って黄ばみや臭いが出る
- 直射日光で乾かして色あせる
これらを避けるためには、「優しく・しっかりすすいで・陰干し」が鉄則です。
スニーカーを労わる気持ちでケアすることが、長く履ける一番のコツです。
スニーカーの正しい洗い方を覚えて、清潔で快適な足元に
スニーカーの洗い方は一見シンプルに見えて、実は奥が深いもの。
素材や構造を理解して正しくケアすれば、見た目も履き心地も新品のように保てます。
お気に入りの一足を長く愛用するために、ぜひ今日から実践してみてください。
正しい「スニーカーの洗い方」を知ることが、快適で清潔な毎日への第一歩です。
