お気に入りのスニーカー、気づけば汚れが目立ってきていませんか？
白いソールの黒ずみ、泥はね、雨の日のシミ。放っておくと落としづらくなり、せっかくのデザインも台無しです。
でも実は、特別な道具がなくても、自宅で簡単にきれいにできる方法があります。この記事では、スニーカーのクリーニングを自宅で行うための基本から、素材別の洗い方、乾燥時の注意点まで、徹底的に解説していきます。
スニーカーを洗う前に知っておきたいこと
まず大切なのは、「スニーカーの素材を確認すること」。
キャンバス地やメッシュ素材のように水洗いできるものもあれば、レザーやスエードのように水に弱い素材もあります。タグやメーカー公式サイトなどで「洗濯可能」かどうかをチェックしてから始めましょう。
洗う前の準備もポイントです。
スニーカーについた泥や砂は、乾いた状態でブラシなどを使って軽く落としておきます。
この“乾いたままブラッシング”をしておくと、洗う際に汚れが繊維の奥まで入り込むのを防げます。
次に、靴紐（シューレース）と中敷き（インソール）は必ず外しておきましょう。
これを怠ると、洗剤が均等に行き渡らず、汚れが残ったり、乾きにムラが出る原因になります。靴紐や中敷きは別々に洗う方が清潔に仕上がります。
自宅でできるスニーカーの手洗い方法
スニーカーのクリーニング方法として、最も一般的で安心なのが「手洗い」です。
手洗いなら素材への負担も少なく、細かい部分の汚れも丁寧に落とせます。
手洗いに必要なもの
・ぬるま湯（約40℃）
・中性洗剤（または洗濯用液体洗剤）
・柔らかいブラシや歯ブラシ
・スポンジ
・タオル
洗面器やバケツにぬるま湯を入れ、洗剤を溶かして洗浄液を作ります。
スニーカーをその中に15〜30分ほど浸けておくと、汚れが浮きやすくなります。
その後、ブラシでソールの溝や縫い目の部分を中心に優しくこすります。
力を入れすぎると生地が毛羽立ったり、接着部分が剥がれるおそれがあるので注意です。
頑固な黒ずみには、重曹を少量加えてこすり洗いすると効果的です。
ただし、使いすぎは素材を傷める原因になるため、目立たない部分で試してから使用しましょう。
洗濯機でスニーカーを洗うときのコツ
最近では「スニーカー丸洗い対応」の洗濯機コースも増えており、自宅で手軽に洗う人も多くなりました。
ただし、すべてのスニーカーが洗濯機に対応しているわけではありません。
革素材やスエード、厚底モデルなどは避け、キャンバスや合成繊維製のスニーカーのみ洗濯機を使用するようにしましょう。
洗濯機で洗うときの手順
- 靴紐と中敷きを外す
- 汚れをブラシで軽く落とす
- 洗濯ネットに入れる（または枕カバーで代用）
- 洗濯機は「手洗いモード」や「デリケートコース」を選択
- 他の衣類とは分けて洗う
タオルなどを一緒に入れると、回転中の衝撃をやわらげてくれます。
洗剤は液体タイプを少量に抑え、漂白剤入りのものを使用する場合は色落ちしないか事前に確認しておきましょう。
すすぎと脱水のポイント
洗い終わったら、泡や洗剤が残らないようしっかりすすぎます。
洗剤が残ると黄ばみや臭いの原因になることがあるため、流水で丁寧に洗い流すことが大切です。
すすぎのあとは、タオルで軽く押さえるようにして水気を取ります。
強く絞ると型崩れの原因になるため、優しくタオルドライするのがコツです。
スニーカーの正しい乾かし方
乾燥は「早く乾かすより、丁寧に乾かす」が基本。
直射日光や乾燥機は避け、風通しの良い日陰で自然乾燥させましょう。
新聞紙を丸めて中に詰めると、形をキープしながら水分を吸収してくれます。
湿気を含んだら新しい新聞紙に取り替えると、より早く乾かすことができます。
乾燥機やドライヤーを使うと素材が縮んだり、接着剤が劣化する可能性があるためおすすめできません。
どうしても急ぎの場合は、室内で扇風機や除湿機を併用するとよいでしょう。
素材別のお手入れポイント
スニーカーは素材によってお手入れ方法が異なります。
間違った洗い方をすると変色や劣化の原因になるため、以下のポイントを押さえましょう。
キャンバス・布素材
水洗いOK。中性洗剤とブラシでしっかり汚れを落とし、日陰干しを徹底します。
レザー（天然皮革）
水洗いNG。濡れた布で汚れを拭き取ったあと、革専用クリーナーや保湿クリームを使用します。
乾燥させるときは陰干しで、直射日光は避けてください。
スエード・ヌバック
水に弱いため、専用ブラシでホコリを落とす程度に。
汚れがひどい場合はスエード用消しゴムクリーナーや専用スプレーを使用します。
メッシュ素材
通気性が高く洗いやすいですが、繊細なので強くこすらず優しくブラッシング。
型崩れを防ぐため、しっかり乾燥させましょう。
頑固な汚れや黄ばみの落とし方
どうしても落ちないソールの黒ずみや、白スニーカーの黄ばみには、
「重曹＋中性洗剤＋ぬるま湯」を混ぜたペーストを使うと効果的です。
ペーストを汚れ部分に塗ってブラシでこすり、数分置いてからすすぎます。
白スニーカーには酸素系漂白剤を少量加えると、よりスッキリ仕上がります。
ただし、漂白剤の使いすぎは変色や素材の傷みを招くことがあるため、
「短時間・低濃度」で使うのが安全です。
日常のお手入れで清潔をキープ
丸洗いを頻繁に行うのは負担が大きいため、普段からの簡単なケアを心がけるとスニーカーが長持ちします。
・外出後は乾いた布でホコリを落とす
・雨に濡れたらすぐに陰干しする
・防水スプレーを定期的にかけて汚れを防止
・臭い対策に重曹パウダーや靴用消臭スプレーを活用
特に防水スプレーは、洗ったあとの仕上げとしてもおすすめです。
汚れの再付着を防ぎ、雨の日でも安心して履けるようになります。
プロに依頼するという選択肢
自宅で洗えない素材や、時間がない場合は 靴専門のクリーニング店 に依頼するのも一つの方法です。
店舗によっては、スエードやレザー専用のケア剤を使ったプロ仕上げを行っており、
型崩れ防止や防臭・抗菌加工などのオプションもあります。
費用は1足あたり2,000〜4,000円ほどが目安。
お気に入りのスニーカーを長く履きたい人には、定期的なプロケアもおすすめです。
スニーカーのクリーニングで長く快適に
スニーカーは、清潔さを保つことで見た目の美しさだけでなく、履き心地や衛生面も大きく変わります。
日頃の軽いケアに加えて、数ヶ月に一度はしっかり洗うことで、臭いやカビを防ぎ、気持ちよく使い続けられます。
大切なのは「素材に合った方法で、やさしく丁寧に」。
ほんの少しの手間で、お気に入りの一足がまた新品のように蘇ります。
ぜひ、自宅でできるスニーカーのクリーニングを今日から取り入れてみてください。
