スニーカーを選ぶとき、デザインやカラーだけで決めていませんか?実は「アッパー素材」に注目することで、履き心地や耐久性、見た目の印象までも大きく変わります。この記事では、スニーカーのアッパー素材について、種類別の特徴や選び方のポイントをわかりやすく紹介します。
アッパーとは?スニーカーの印象を決める重要パーツ
アッパーとは、靴の上部全体を覆う部分のこと。足の甲や側面、かかとを包み込む役割を持ち、素材によって快適さや通気性、軽さなどが異なります。
スニーカーの「見た目」はもちろん、「履き心地」や「耐久性」もアッパー素材で決まるといっても過言ではありません。
アッパー素材には大きく分けて、天然皮革、人工皮革、キャンバス、メッシュ、ニット、スウェードなどがあります。それぞれの素材に特徴があるため、どんなシーンで履くかによって最適なものを選ぶことが大切です。
天然皮革(レザー)|長く愛用できる上質さと耐久性
まず定番なのが天然皮革。牛革や羊革などを使った素材で、履き込むほどに足になじむ「経年変化」が魅力です。
特徴とメリット
- 高級感があり、上品な印象を与える。
- 丈夫で長く使える耐久性。
- 履くほどに足の形に馴染み、快適なフィット感が得られる。
注意点
- 水や湿気に弱く、雨の日の使用には不向き。
- 通気性はやや低め。
- 定期的なケア(防水スプレーやクリーム)が必要。
上品なファッションやビジネスカジュアルにも合いやすく、長く履きたい一足を探している人におすすめの素材です。
人工皮革(シンセティックレザー)|扱いやすくデザイン性も自由自在
天然皮革に似せて作られた合成素材が人工皮革です。ポリウレタン(PU)やPVCを使い、軽さと加工のしやすさを両立しています。
特徴とメリット
- 軽くて柔らかく、履き心地が良い。
- 汚れに強く、お手入れが簡単。
- 発色が良く、豊富なデザイン展開が可能。
- 天然皮革よりも価格が抑えられている。
注意点
- 長期間の使用では表面が剥がれる場合がある。
- フィット感や通気性は天然皮革に劣ることも。
耐水性が高く、デイリーに使いたい人やメンテナンスを手軽に済ませたい人にぴったり。近年は質感の高い人工皮革も多く、本革と見分けがつかないほどの仕上がりです。
キャンバス素材|軽くて通気性抜群の定番カジュアル
キャンバス素材は、綿や麻を織り上げた布地のこと。コンバースなどの定番モデルにも使われている、スニーカーの王道素材です。
特徴とメリット
- 通気性が良く、ムレにくい。
- 軽量で柔らかく、履き心地が軽快。
- カラーバリエーションが豊富で、ファッション性が高い。
- 比較的リーズナブル。
注意点
- 水や汚れに弱く、雨の日には不向き。
- 摩耗しやすく、長期間の使用には向かない。
カジュアルコーデとの相性が抜群で、季節を問わず気軽に履けるのが魅力。洗濯ができるモデルもあり、清潔に使いたい人にも人気です。
メッシュ素材|軽量で通気性に優れた機能派
スポーツスニーカーやランニングシューズによく使われるのがメッシュ素材です。細かな網目構造で、軽さと通気性に優れています。
特徴とメリット
- 抜群の通気性で、汗をかいても快適。
- 非常に軽く、長時間の歩行でも疲れにくい。
- 柔軟性が高く、足の動きに合わせてフィットする。
注意点
- 摩耗や引っ掛かりに弱く、破れやすいことも。
- 防水性が低く、雨の日は注意。
ランニングやジムトレーニングなど、アクティブなシーンで活躍する素材。快適さを最優先したい人におすすめです。
ニット素材(フライニットなど)|靴下のようなフィット感
ここ数年で人気を高めているのが、編み物のように作られたニット素材のアッパー。ナイキ フライニットやアディダス プライムニットが代表例です。
特徴とメリット
- まるで靴下のように足全体を包み込み、フィット感が抜群。
- 通気性が良く、ムレを防ぐ。
- 柔らかく軽いので、歩行がラク。
- デザインの自由度が高く、立体感のある見た目。
注意点
- 摩耗しやすく、ハードな環境では破れやすい。
- 雨や泥汚れには弱い。
一日中歩く日や旅行にもぴったり。伸縮性があるため、足の形にフィットしやすく、締めつけ感が少ないのも魅力です。
スウェード・ヌバック素材|上品で柔らかい風合いが魅力
スウェードやヌバックは、革の表面を起毛させた素材。柔らかくマットな質感で、落ち着いた大人の雰囲気を演出できます。
特徴とメリット
- 上品で高級感のある見た目。
- 柔らかく、足なじみが良い。
- カジュアルにもフォーマルにも合わせやすい。
注意点
- 水や汚れに非常に弱い。
- 定期的なブラッシングや防水スプレーが必要。
秋冬のファッションに相性が良く、季節感を出したいときにぴったり。レザーと同じくケアを怠らなければ、長く愛用できる素材です。
環境配慮型素材にも注目
最近では、サステナブルな素材を使ったスニーカーも増えています。代表的なのは、リサイクルポリエステルや植物由来のヴィーガンレザー。
軽量で柔らかく、環境に配慮した製造プロセスが特徴です。環境意識の高まりとともに、こうしたエコ素材のアッパーを採用するブランドが増えています。
アッパー素材の選び方のポイント
どんな素材が良いかは、使うシーンや重視するポイントで変わります。
1. 普段使いなら
軽さと扱いやすさを重視して、キャンバスや人工皮革がおすすめ。
2. スポーツやアクティブシーンには
通気性と軽量性を重視して、メッシュやニット素材が最適。
3. ファッション性重視なら
レザーやスウェードなど質感のある素材を選ぶと大人っぽく仕上がります。
4. 雨の日でも履きたいなら
撥水加工を施した合成皮革や防水仕様のモデルをチェック。
5. 長く履きたいなら
天然皮革を選び、定期的にお手入れをすれば経年変化を楽しめます。
用途と好みを明確にしておくことで、自分に合った一足を選びやすくなります。
スニーカーのアッパー素材を理解して、自分に合う一足を選ぼう
スニーカーのアッパー素材は、見た目以上に重要な要素です。素材の違いを理解して選ぶことで、快適さも長持ち度も変わります。
たとえば、通気性を重視するならメッシュやニット。上品さを求めるならレザーやスウェード。気軽に履きたいならキャンバスや人工皮革。
それぞれの素材が持つ特徴を知れば、スニーカー選びがもっと楽しくなります。
お気に入りのデザインと、自分のライフスタイルに合った素材。その2つが揃ったとき、あなたにとっての「最高の一足」が見つかるはずです。


