お気に入りのスニーカーを履き続けていると、くるぶしのあたりが擦れて破れてしまうこと、ありますよね。履き口の内側、つまりくるぶし部分は足首の動きや摩擦が集中しやすく、最も傷みやすい箇所のひとつです。見た目も気になりますし、破れたまま放置すると靴擦れの原因になることも。今回はそんな「スニーカーのくるぶし部分が破れたとき」に試したい修理方法と、破れを防ぐための予防ケアのポイントを、わかりやすく紹介します。
くるぶし部分が破れやすい理由とは?
まず知っておきたいのが、なぜくるぶし部分が破れやすいのかという点。原因はいくつかあります。
- 足首の動きに合わせて常に擦れる
- 靴紐を強く締めすぎて、内側にテンションがかかる
- 靴べらを使わずに履いて、かかとや履き口を無理に広げる
- サイズが合っていないことで、足が中で動き摩擦が増える
特に、合成皮革や布素材のスニーカーでは摩耗が早く、長時間歩く人ほど破れやすくなります。逆に言えば、これらの原因を理解しておくと、後の予防策にもつながります。
自分でできるくるぶし部分の修理方法
破れの程度が軽い場合は、自分で簡単に補修することも可能です。DIY修理のポイントは「清潔」「密着」「補強」の3つです。
1. 破れ部分をきれいに整える
まずは補修前の下準備。汚れや皮脂が残っていると接着剤がうまくつかないので、アルコールティッシュなどで拭き取り、しっかり乾かします。毛羽立ちがある場合は小さなハサミでカットしておくと、仕上がりが美しくなります。
2. 補修シートやパッチで補強する
市販の布用・革用補修シートを使う方法が手軽でおすすめです。破れ部分より一回り大きくカットし、角を丸くして貼ると剥がれにくくなります。貼るときは空気を抜きながら、内側からしっかり押さえるのがコツ。貼り終えたら、靴の中にタオルや新聞紙を詰めて一晩圧着させると密着力が高まります。
100円ショップなどでも手に入りますが、毎日のように履くスニーカーには靴専用の補修シートを使う方が安心です。破れが大きい場合は布を当てて縫い付ける方法もあり、見た目よりも強度を重視するなら有効な手段です。
3. 接着剤を使った補修
布用や靴用の柔軟性のある接着剤を選びましょう。代表的なのはシューグーなどの靴専用補修材。薄く均一に塗って乾燥させることで、表面をコーティングしつつ強度を上げられます。厚く塗ると硬化後にゴワつくことがあるので、少量ずつ重ね塗りするのがおすすめです。
DIY修理での注意点
DIYで修理する場合、破れが大きすぎると効果が限られます。ライニング(内張り)だけでなく内部の芯材まで壊れている場合は、自己修理では対応が難しいことも。無理に直そうとすると形が崩れたり、履き心地が悪くなったりします。
また、補修部分が固すぎるとくるぶしに当たって痛くなることもあるため、柔軟性を意識して素材を選ぶのがポイント。初めて補修する人は、目立たない靴や古いスニーカーで練習してみると安心です。
プロに依頼する修理のメリット
「自分では無理そう」「お気に入りの靴を完璧に直したい」という場合は、靴修理専門店にお願いするのが確実です。プロの職人は靴の構造を理解しており、破れたライニングを剥がして新しい素材に張り替えたり、芯材を補強したりすることができます。
修理方法の一例としては、
- 破れた部分の型を取り、新しい革や布をカット
- 古い素材を剥がし、新しい素材を縫製または接着
- シルエットを整え、履き心地を元に戻す
といった手順が一般的です。料金は破れの範囲によりますが、片足数千円程度が目安。仕上がりの美しさや耐久性を考えると、長く履きたいスニーカーには十分価値があります。
修理後に長持ちさせるコツ
せっかく修理したのにまた破れてしまってはもったいないですよね。修理後は次のようなケアを意識すると、スニーカーの寿命を延ばせます。
- 靴べらを使って丁寧に履く
- 履いた後は陰干しして湿気を飛ばす
- 紐をきつく締めすぎない
- 摩耗が気になったら早めに補修シートで補強
また、靴の中敷きやソックス選びも大切です。厚すぎる靴下はくるぶし部分を圧迫して摩擦を増やすことがあるため、フィット感の良い素材を選ぶと快適に保てます。
破れを防ぐための予防ケア
破れを未然に防ぐためには、日常的なケアも欠かせません。
- サイズ選びを慎重にする
小さすぎても大きすぎても摩擦が生まれます。つま先に1cmほど余裕があるサイズが理想です。 - 靴べらを使う習慣をつける
履き口を無理に広げると、くるぶし部分のライニングが裂けやすくなります。 - 素材を意識して選ぶ
摩耗が気になる人は、合成皮革や補強布のあるモデルを選ぶと長持ちします。 - 靴紐の結び方を工夫する
足が靴の中で動くと摩擦が増えるため、アンクルロックのように踵を固定する結び方を試してみましょう。 - 定期的にメンテナンスする
内側の汚れや湿気は劣化を早めます。履いたあとは風通しの良い場所で乾燥させ、臭いやカビの原因も防ぎましょう。
これらの積み重ねが、結果的に破れを防ぎ、靴の見た目や履き心地を長く保つ秘訣です。
まとめ:スニーカーのくるぶし破れは早めの対応が大切
スニーカーのくるぶし部分が破れたとき、早めに修理すれば見た目も快適さも取り戻せます。軽度の破れなら補修シートや接着剤でDIY補修が可能。広範囲の破れや内部損傷がある場合は、迷わず専門店へ相談するのがおすすめです。
そして何より、破れを防ぐための「日常ケア」を忘れずに。靴べらを使う、乾燥させる、サイズを見直す——そのひと手間が、お気に入りのスニーカーを長く守ることにつながります。
くるぶしの破れに悩んでいる方は、今日からできる補修とケアで、スニーカーをもう一度快適な一足に戻してみてください。


