お気に入りのスニーカー、気づいたら「かかとが破れてる！」なんて経験、誰にでもありますよね。履き心地が悪くなるだけでなく、放っておくとどんどん悪化してしまうのがこのトラブルの厄介なところ。この記事では、スニーカーのかかと破れを「自分で直す方法」から「プロ修理」「予防法」まで、わかりやすく解説していきます。
スニーカーのかかとが破れる原因とは？
スニーカーのかかと部分が破れるのは、ほとんどの場合「摩擦」が原因です。歩くたびにかかとが靴の内側にこすれ、少しずつ生地がすり減っていきます。特に布製やメッシュ素材のスニーカーはダメージを受けやすく、長く履くほど内側のライニング（裏地）が破れやすくなります。
サイズが合っていない靴を履いている人も要注意。大きめの靴だとかかとが動いて擦れやすく、小さめの靴だと圧力がかかり破れやすくなります。また、靴ひもを結ばずに足を押し込むように履くクセも、摩耗を加速させる大きな原因です。
見た目だけでなく、破れた部分が肌に直接当たることで靴ずれや痛みの原因にもなります。早めの対処が快適な履き心地を取り戻す第一歩です。
まず試したい！かかと破れの応急処置
外出先やすぐに直したいときに使えるのが「補修パッチ」や「布テープ」を使った応急処置です。応急処置でもきちんと貼ればある程度の期間は快適に履けます。
補修パッチを貼る
靴の内側に貼るタイプの補修シールは、100円ショップやホームセンター、Amazonなどでも簡単に手に入ります。破れた部分を覆うようにカットし、清潔な面に貼るだけ。柔らかい起毛素材のものを選べば足当たりも優しく、摩擦を減らせます。
- 手順はシンプル
1. 破れた箇所の汚れを拭き取る
2. パッチを必要な大きさにカット
3. シワにならないよう丁寧に貼る
見た目もきれいに仕上がり、靴下との摩擦も軽減できます。
家にあるもので代用する方法
専用パッチがないときは、布テープや絆創膏、古布などを使って応急的に保護することも可能です。特に布テープは耐久性があり、短期間の使用なら十分対応できます。応急処置としては見た目よりも「痛みを防ぐ」「これ以上破れを広げない」ことを優先しましょう。
自分でできる本格DIY修理法
「お気に入りだからまだ履きたい」「もう少し長持ちさせたい」――そんな人におすすめなのが、自宅でできる本格修理。少し手間はかかりますが、慣れれば誰でもできる方法です。
必要な道具
- 布素材（デニムやナイロンなど強度のあるもの）
- 靴用接着剤（Shoe Goo 、ボンドなど）
- はさみ・ピンセット
- 布を押さえるためのヘラや指サック
修理の手順
- 破れ部分を清掃
ブラシや濡れ布で汚れを落とし、完全に乾かします。 - 補修布をカット
破れた箇所より少し大きめに布を切ります。 - 接着剤を塗る
布と靴の両方に薄く塗り、数分乾かしてから貼り合わせます。 - 圧着して固定
指で押さえながら密着させ、24時間以上乾燥させます。
この方法のコツは、厚すぎない布を選ぶこと。厚いと履いたときに違和感が出るため、薄手で耐久性のある素材がおすすめです。
また、接着剤を塗りすぎると固まってゴワつくので、薄く均一に伸ばすのがポイントです。丁寧に仕上げれば、見た目も自然で長く履ける状態に戻せます。
プロに依頼する修理方法と費用相場
DIYで対応できないほど破れがひどい場合や、芯材が変形している場合は、靴修理のプロに任せるのが安心です。特に高価なブランドスニーカーの場合、自分で直すよりも仕上がりが格段に美しくなります。
プロ修理の内容
- ライニング交換：破れた内側の布を新しい素材に張り替え
- クッション補充：へたったスポンジ部分を補強して履き心地を回復
- 芯材補修：かかと内部の形を整え、歪みを直す
こうした作業は、専門の設備と技術が必要なため、自分でやるのは難しい部分です。
費用の目安
かかと内側の補修はおおよそ 1,500〜4,000円前後 が一般的。素材や靴の状態によって変わりますが、スニーカー全体の寿命を延ばせると考えればコスパは悪くありません。ブランドシューズや革素材などはやや高額になる傾向があります。
かかと破れを防ぐための予防ケア
修理ができても、また同じ場所が破れたら意味がありません。普段から少し意識するだけで、破れを大幅に減らせます。
靴の脱ぎ履きは丁寧に
かかとを踏んだり、靴紐を結ばずに足を突っ込んだりするのはNG。靴べら（シューホーン）を使えば、かかとに負担をかけずスムーズに履けます。
サイズ選びを見直す
サイズが合っていないと、かかとが動いて擦れる原因になります。購入時には必ず試着し、靴下を履いた状態でフィット感を確認しましょう。
摩耗防止アイテムを使う
最初から「かかとパッド」や「ライニング保護パッチ」を貼っておくのも効果的。新品のうちに貼れば、摩耗が始まる前に予防できます。
定期的に靴を休ませる
毎日同じ靴を履くと、湿気や摩耗が集中します。2〜3足をローテーションすることで、かかとの負担を分散できます。
修理するか、買い替えるかの判断基準
「修理してもまたすぐ破れるかも…」と感じる場合、買い替えのタイミングを見極めることも大切です。
- 破れが広範囲に及んでいる
- ソール（靴底）がすり減り、全体が歪んでいる
- 履き心地が明らかに悪化している
こうした場合は、無理に修理せず買い替えたほうが快適に過ごせます。一方、まだアッパー（外側）がきれいで、かかと破れだけが問題なら修理する価値は十分あります。
スニーカーのかかとが破れたときの修理法まとめ
スニーカーのかかとが破れたときは、まず「応急処置」→「DIY修理」→「プロ修理」と段階的に考えるのがコツです。
軽い破れならパッチやテープで対応でき、丁寧に直せばまだまだ履けます。ひどい破れや形の崩れはプロに依頼してしっかり補修してもらうのがベスト。
そして何より大切なのは、破れを予防する日常ケア。サイズの合った靴を選び、脱ぎ履きの習慣を見直すだけで、かかとの寿命は大きく変わります。
お気に入りのスニーカーを長く履き続けるために、ぜひ今日からできるケアと修理を実践してみてください。
